＠三軒茶屋 シアタートラム(2006/12/21-23 4ステージ)
http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/
全指定 前売3000円 Sept倶楽部会員2700円 世田谷区民2800円 当日3300円
学生2500円（要学生証／ウェブ予約のみ）
振付・構成：矢内原美邦
舞台監督：鈴木康郎 照明：森規幸（balance,Inc.DESIGN） 音響：牛川紀政
映像：高橋啓祐 衣装：スズキ タカユキ 演出助手：ミウラマイコ
宣伝美術：野田凪、吉田ユニ（宇宙カントリー） 制作：中村茜
主催：ミクニヤナイハラプロジェクト 提携：世田谷パブリックシアター
助成：芸術文化振興基金 協力：有限会社スタジオニブロール
制作協力：プリコグ
出演：
矢内原美邦、足立智充、関寛之、高橋幸平、矢沢誠
2006/12/23(土)晴 6:15-7:10PM(55) 前方上手 客席超満員(200人)
客層：20歳代中心に幅広く、男女半々。
客入れ：2列撤去の張り出し舞台。いずこでも見晴らしのよい客席。
折り込みチラシ それなり厚さ。折り込みパンフA4 3ページ。挨拶、スタッフ、
出演者紹介。次回公演。3/2-4＠パナソニックセンター東京 有明スタジオにて、
2年ぶり新作。 物販。DVD、Tシャツなど。 カーテンコール3回1分。
ニブロール・矢内原美邦、これが最初で最後のソロ作品とか。
舞台。上手前方、床に□3m方眼目の白い空間。中央から後方中程、床にＴの字白線
の道空間。下手側には小さな机と椅子が置かれ。上手奧にベンチ。椅子やヘッド
フォンなど調度、小道具は都度持ち込み式。
構成。上手、方眼部屋を中心としたソロダンス。相まって、靴を履く、髪を結ぶ、
音楽を聞く、声を出すなど芝居と感情的な仕草。下手と後方にて、背景となる野郎
達(と女子1名)がダンスと芝居が相まったパフォーマンス。時折、矢内原と接近遭遇
するも絡みは少の独立した動き。方眼部屋ら屋内に対するかのよに、戸外映像らを
投影場面あり。
一見ソロじゃない多人数も「ソロ」際だち。矢内原美邦のナイーブでセンチメンタル
な面を特出した印象。周囲に多数のパフォーマを配し、無関係(一部接触も)な関係性
から、とある女性の孤独なソロを際だたせて、技あり。
ダンスに演劇ミックスのらしい構成と動き。これも、女性の痛みと不安を抱えた
内面をより鮮明に描き、効果。かたちや動きだけにとどまらない、ダンス表現の
可能性を感じさせ、ふみふみねこ。また、子供ぶりめいた、矢内原美邦の動きその
ものも、ダンスの定形にとどまらぬ面白さあり。とても、興味深くみるねこ。
構成覚え書き
・矢内原。下手机前、椅子上で膝抱え。やがて立ち歩き、上手の方眼部屋。膝を抱え
座り。後ろ手、床を打ち。立ち、歩行、倒れ。口に指をあて、「黙って」ポーズ。
中央通路、うずくまっていた男性と一瞬ふれあい、すれ違い。背景にもうひとりの
男性、歩み倒れ。
・矢内原。下手テーブル、指でなぞる。後方の男性を起こそうしてできず、即前方へ。
方眼部屋。持ち込んだ椅子で膝抱え、床に立ち、座り、足を延べ。頬を自分で
ビンタをする、声を出す、音楽に合わせてリズムをとるよな動き。その繰り返し。
・ピアノ曲。上手テーブルに男2人、やることがないなど会話の断片。矢内原。方眼
部屋でピアノイラストのトートバックをさげ、ピアノの稽古仕草。うまくいかない
のか。、そのたびに自分で自分の手を叩く。
・一転曲調はアップテンポ。男2人と座っていた1人は「道」なりに往来。男3人が
方眼部屋へ侵入、矢内原を引きずるように干渉、転がす。座っていた男性と矢内原の
デュオ、2人の動きにつれ移動する矩形のスポット照明。 後方下手から、リボンを
つけた箱を掲げた男。ゆっくりと上手に歩み、椅子に置く。矢内原、方眼部屋に
閉じこもる。ソロで床ダンス、立ち座り、ばたばたと動く。方眼部屋の升目に指を
当て、キューキューと声を出しながらなぞる。
・背景のスクリーンにテキスト。空と雲、町並み、高速道路の映像。テキスト
「さよならと聞いて思い出すこと」「桜の花」とか。矢内原、リボンをつけた箱を
とる、もってきた男は床に腹這いになる。 テキスト「考えてる」こと。
男2人は机の脇に立ち、上手彼方をみつめ、さよならのように手を振る。
座っていた男性は、ベンチに座る矢内原に膝枕し横になる。テキスト「遠ざかって
いく人」のこと。矢内原、方眼部屋でリボンをつけた箱を開ける。下手では女性1
も加わり、ばたばたとめまぐるしく立ち歩く。
・矢内原、箱に入っていたスニーカーを履き、ポンチョみたいのを羽織る。なにをか
思い、体を手で叩く。背景にパフォーマーの軌跡を残した多重のシルエット映像。
3人、1人、1人の配置。矢内原、方眼部屋で一人。外にでて電話をする、下手で手を
延べる仕草。止まることなく、歩き、回り。靴を脱ぎ、たたきつけるよに、床に
置く。下手のつきあわされた机で、男性と向かい合って座る。ヘッドフォンを持ち
出す。椅子に座り、声を出す、髪をまとめる。ヘッドフォンをつけて音楽、手で
リズム。椅子に立ち、手を前に延べる。背景は赤い照明で男達のシルエット、
声をあげ、やがて倒れ伏す。矢内原、しょんぼり？と脱力する。
・方眼部屋、床に動き回る黒い足跡の映像。背景では、男女が家具や自身を布で覆い
隠す。床に家の間取り図映像が投影される。矢内原が歩くに合わせ、映像の図面も
移動。やがて屋上に至り、膝抱きで座る。背景には空けていく戸外を見渡した
窓映像。膝を抱えて椅子に座る。
・矢内原、上手机に手、頭をつく。机の下に入る。机を挟んで男性と向かい合う。
座り、男と手を結ぶ。引いてはなす。背景ではパフォーマのシルエットが重ねる。
シルエット達が手をさよならのように振る。床を「道」なりに歩く。椅子に座り、
ふらふら。顔に手を当てる、静かに感情を現す。
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