＠池袋 東京芸術劇場 小ホール1（2011/2/20-3/27 44ステージ）
http://www.geigeki.jp/
全指定 一般5000円 （2/20プレビュー公演 4000円）学生3000円
高校生割引1000円 シングルマザー無料招待
＠東京・亀戸文化センター(カメリアホール) 3/29
＠栃木・足利市民プラザ 4/3
＠埼玉・富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ 4/5
＠三重・三重県文化会館 4/7
＠福岡・大野城まどかぴあ 4/10
＠宮城・えずこホール(仙南芸術文化センター) 4/12
＠岐阜・多治見市文化会館 4/14
＠長野・まつもと市民芸術館 4/16-17
＠新潟・りゅ一とぴあ(新潟市民芸術文化会館) 4/18
＠愛知・豊橋市民文化会館 4/20
＠滋賀・滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 4/21
＠愛知・長久手町文化の家 4/23
＠香川・サンポートホール高松 4/25
＠福井・福井市文化会館 4/27
＠石川・能登演劇堂 4/28-30
作・演出：永井 愛 美術：大田創 照明：中川隆一 音響：市来邦比古
衣裳：竹原典子 ヘアメイク：清水美穂 演出助手：鈴木修 舞台監督：澁谷壽久
宣伝美術：マッチアンドカンパニー 宣伝写真：元田敬三
宣伝ヘアメイク：三上宏幸（沢口靖子）、植村タケヒサ
制作：本郷みつ子、安藤ゆか 提携：東京芸術劇場（公益財団法人東京都歴史文化
財団） 芸術文化振興基金助成事業／2011都民芸術フェスティバル参加作品
出演：
沢口靖子 ：上村 直
根岸季衣 ：香坂燈子
枝元 萌[ハイリンド] ：大平初音
玄覺悠子 ：難波水枝
吉田栄作 ：小田行男
2011/02/23(水)曇 7:00-9:00PM(57/休10/52)前方下手 客席ほぼ満員(240人)
客層：中年層最多に幅広く、女性8，9割。
客入れ：全椅子席前方4、通路、8列。折り込みチラシそれなり。パンフ A5プレイビル
配役、スタッフ、プロフィール。物販。パンフ B5 16ページ 500円。大石静×永井愛
対談。役者インタビュー。シングルマザーNPO法人のママさんとの対談。ほか著作本。
カーテンコール2回1分。
当代一といっていい、ウェルメイド演劇・台本巧者 永井愛新作。2002年小泉政府
悪政の一つ・児童扶養手当削減方針の撤回を求め、5年の活動をもって国を動かした
シングルマザーの活動に想を得たとか。折しも、国会では子ども手当が審議入り、
年内に法案成立が困難らしいとか。本舞台を見た後だと一層、祈りたいよな気持ち
ねこ。
舞台。リアルにつくられた古アパートの2階。敷居は取り払って、ワンルーム。
屋根組だけというのは、まもるべきものがない象徴かしらん。
ラックや本箱、生活雑貨が細かにあれこれ。そして子供達のクレヨン絵、活動ポス
ターが貼られ。中央、白いソファとテーブル。その奥、下手に事務机2、窓際に
茶器。下手席で中が判らないけど、上手端は倉庫スペース？。
お話。シングルマザー支援NPOの新米事務局長・直は、自身も12歳の子供を抱えながら
児童手当削減を阻止すべく､代表のライター燈子と国会へ働きかけようとしている。
そんなところに、妻に逃げられた男が訪ねてきて。5年の活動を四季の移ろいとともに
描く縦糸に、女性達のてんてこ舞い生活、事務局長と訪問男性のトラウマとの格闘を
横糸に紡ぎ描く。
心から共鳴できる本物の人間ドラマ。って嘘臭いけど本当だよ。袋小路でもめげない
女性達。国と世間、別れた夫が優しくないばかりに、働きづくめで子育て、余裕レス。
生活がハチャメチャに困窮、くじけそうに成りながら、支え合う母子家庭のママ達が
逞しく、美辞麗句でなく美しい。こまやかな取材でとった生の声、愛ある視点でくみ
取った真情がしっかり裏打ち。彼女達のみならず、性差や年代を超えて、辛い今を
生きる私たちの物語りとして共感できるものとし。後半深化するＤＶの真相を巡る
真摯な問答には考えさせられるもの多々、至る暖かな春の兆しに笑み。
赤裸々で生々しいのに、とってもユーモラス。政治、冷たい世相、さまざまな軋轢
諸問題と抗う人々の姿を、シリアスとコミカルのまれに見るバランスで描いた傑作と
思うねこ。ぱちぱち拍手ねこ。
役者。粒ぞろいで楽しく充実したアンサンブル。真剣至極に役と向き合う、
沢口さん。鈴が鳴るよな標準語が、終盤対決の場で彼女の出自・大阪弁に変わる。
真っ向立ちの上村直を、裸の心で演じる姿に、2重に胸を打たれるねこ。
方言使いの永井愛健在。ワイルドな・玄覺悠子、悲愴で滑稽な愛すべき主婦、
枝元萌と、大人な包容力・根岸季のバランス◎。色んな意味で正直で不器用な
小田行男の吉田栄作も好演。
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