入場無料・予約不要・入退場自由
演出・振付・脚本：矢内原美邦 空間演出・映像・音楽：高橋啓祐
照明：岡野昌代、須賀谷沙木子
主催：art Venture ehime（愛媛県×東京藝術大学）
共催：今治市、砥部町、内子町
協力：一般社団法人ニブロール、近畿大学矢内原ゼミ35期舞踊組、
和光大学表現学部芸術学科 高橋ゼミ
出演：
山田せつ子 ティラフン直子 カスヤマリコ 髙安美帆 秋津ねを 鶴添雄大
近畿大学矢内原ゼミ35期舞踊組、アンサンブル出演者
タイムテーブル
13:00-15:00 ワークショップ。リハーサル中
15:00-15:30 大学生ソロダンス「存在」
15:30-16:00 朗読劇「死」
16:00-16:30 映像インスタレーション展示「孤独」
16:30-17:00 40代以上による舞踊作品「生」
2025/10/26(日）曇 3:05-5:12PM(2'07)中段下手 客席1割未満（70人）
客層:2世代 女性過半数 子供連れあり。
客入れ:感染対策 特段なし。当日パンフ A4 17ページ、朗読劇の台本収録。
物販なし。入退場自由で本番前リハーサルも観ること出来。カーテンコール1回。
市民参加型アートイベント art venture ehime fes 2025、その内、丹下健三
建築作品エリア内で開催された無料公演。入口前広場では各種屋台が並び、
音楽ライブやトークイベントが催され。
空間の中の人間存在を彫像で表した、ジャコメッティ作品の視点を、映像インスタ
レーションと身体表現で再構築する試み。テーマは「存在の不確かさ」「孤独」、
そして「生と死の交差」（パンフ）。舞台には、短冊状の紗幕がツルされ、演目に
応じて上げ下げしながら、映像を投影する演出が施され。
・大学生ソロダンス「存在」
出演:近畿大学矢内原ゼミ35期舞踊組（中川沙姫、小川未結奈、中村安里、木本有紀、
北口春奈、水野真宏、大澤朱子）
客席内の前後に渡された白と黒の半透の布がゆっくりと横に動かされたり、引っ張った
りするが、時には観客が被せられたり。「劇場全体で時間の流れを表現」（パンフ）
とのこと。観客もその布に、踊らされるように巻き込む意図もあるのかしらん。
舞台上では代わる代わるソロダンスが行われ、それぞれのテーマと身体、音楽による
表現の違いを見せてくれ。
・朗読劇「死」
朗読「強く揺らすだけ」作:矢内原美邦
出演:
秋津ねを:鶴子（後期高齢者）
高安美帆:和香（同、その友人）
鶴添雄太:先生（少女期の２人の美術教師)
アンサンブル出演者:生徒
死を目前にした高齢の女性２人は生き続けた日々を思い返すうち、少女時代に
美術教師から掛けられた言葉「立ち尽くして揺れるだけでいい」に辿り着き、
過去の記憶を巡らせる。
冒頭、車椅子に座った2人を20人ほどのアンサンブルが車座で囲む。回想シーンでは
アンサンブルを伴って立ち歩き、客席へ移動する。アンサンブルは連なって支え合う
シーンもあり、立ち続ける場に参加する。肉体的な言語、移動と姿勢が加わることで
観客に生と死が交差するさまを体感させてくれる舞台。全体に人生を賛美するような
印象を受け。久々の俳優として復帰した、関西の演劇制作者の秋津ねをさんの
独特の声と、闊達に味わい深い演技が魅力的。
・映像インスタレーション展示「孤独」
舞台面と客席の天井、壁に、点、線からなる波、無数の鳥ｒといった抽象化された
映像を投影。没入感ある雄大な空間を堪能するねこ。
・40代以上による舞踊作品 「生」
出演：山田せつ子、ティラフン直子、カスヤマリコ、矢内原美邦
車椅子に座る１人の人物（山田せつ子）と、ジャコメッティの思想を表す（パンフ）
3人のコロスによる構成。無為の間から諍いや苦悶が姿を現す。4人の距離感から
ドラマと感情が浮かび上がってくるよう。やがて、車椅子に座っていた人物が四肢を
解放し、立ち上がる。
スカーフが女性の象徴として扱われ。幾重にも巻いたり、分け与えらたり、あるいは
剥ぎ取られ蹂躙されたりする。存在と意志が感じられる舞台で、この時間と場を共有
できたことを嬉しく思うねこ。
朗読劇「死」
40代以上による舞踊作品 「生」