演劇企画集団６６ 企画No.36 「にしむくさむらい」
＠渋谷・ジァンジァン (1996/12/4-8 7ステージ) 全自由前売り当日2800
作：別役実 演出：古林逸郎
出演：小山浩史、池田孝良、維田修二、滝みよ子、かねうちのぶこ
1996/12/8(日)晴れ 3:00-4:20PM 下手最前列から 客席６割(60人)
客層：壮年半数。関係者か。あとは20〜30歳代とりどり。客入れ：特記なし。
舞台。公園。色あせた赤いベンチ。街灯。それだけの寂しさ。
お話。浮浪者を狩る発明：地面に布団と、その頭上に巨大な石を吊り下げた装置を
仕掛けようとする女。請われるままに手伝う男。装置は女の夫の発明。会社を
ドロップアウト、自称発明家となったも、不甲斐ない日々な夫。手助け男も、実は同じ
境遇、丁度良いと、発明家志願。それも、一時の言い逃れと知る手伝い男の妻。
我慢ならず告白：子どもの餓死に夫が気付きもしなかったこと。それら連中を前に、
彼女は決心する。浮浪者を連れ、寝かせ、石を落とすことを。
どっぷり不条理、別役さんの世界で◎。６６は「濃くて」好き。芝居前後の妙な踊り、
石の装置の突拍子無さに、にやり笑い。魂抜かれたよに無表情な人達。肝心な
ことはおいて、些末なことに一人こだわり。なんかおかしい。不気味でもあるはず
なのに、くすくすねこ。鉈でやおら縄を切り、石を落とす女は怖くて○。などと、
とても堪能ねこ。
俳優座Ｐなんかの別役作は、なんかドライで軽妙。もっとゆるゆるしたというか、
沈滞した？別役作のが好き。その点、６６＋別役作は満足、面白い。お客は関係者
が多そうで、いまいちの入り。いいのになあと、パンフの宮沢章夫、うにたもみいち
氏のコメントに、ふむふむねこ。次回は４月、常田富士男氏出演。楽しみ。
［月間一覧］
|