龍昇企画「ガム兄さん」
＠江古田 ストアハウス(1997/7/30-8/3 6ステージ)
全自由前売り3000当日3300
作：平田俊子 演出：福井泰司
出演：龍昇、中野耿一郎、米田亮、黒木美奈子
1997/8/2(土)晴れ 3:00-4:45PM 中段から 客席満員（80人)
客層：老若男女。中年層中心で幅広く：関係者かしらん。女性過半数。
客入れ：開演１５分前から、NO.順に入場。場内誘導も適度適切。
舞台。コンクリートブロックを敷き詰めた床、と天井までの赤い３本ポール。
周囲に赤い柵。公園の休憩所のような。下手奥、蚊帳の中に書斎をしつらえた、
ほったて小屋。
お話。失業中のガム兄さん（龍昇）。のもと、失踪中の妹（黒木）の亭主（中野）
が週末に訪ねてくる。といって、なにをどうこうするわけでもない。おまけに今日
は、自称旅人（米田）やおかしなガム売り（黒木）がきて、ペースが乱されてしまう
始末。果てさて、どこまでが現実で妄想か。ラスト、ガム兄さんが無為にほうばる
食事だけが現実なのか。
変わったとぼけた会話、人物な妄想世界に、浮かぶ孤独。珍入し奇妙なやり取り。
不意に去っていく人間とのやりとりはガム兄さんにはただの気晴らし、時間つぶし
肝心なことは置いてきぼり抜け殻：なんのたしにもならないガムのよう。
でも、残り香あるガムのように生身の記憶も残存。それがこそ、今無為に過ごす
虚しさと滑稽さがくっきり。なげやりにも思える、とぼけた会話にその辺が伺え、
とほほ、くすくすねこ。ラスト、ガム兄さんの食事はしゃれになんない悲しさあり。
役者。みな達者で安心。龍昇さんの疲れた、自笑的な目が印象に残ったねこ。
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