＠天王洲アイル スフィアメックス（2004/2/27-29 5ステージ）
http://www.tennoz.co.jp/sphere/
全指定 前売2500円 当日2800円
作・演出：石曽根有也
舞台美術：福田暢秀 美術製作：F.A.T. STUDIO 音響：菊池秀樹
照明：三瓶栄 宣伝美術：C-FLAT 企画制作：音光堂
劇団ＨＰ http://rakuda.onkoudo.gr.jp/
出演：
大佐藤崇[ロリータ男爵］ ：三田村（妻が事故で入院中）
瓜田尚美 ：朝子（その妻。夫との会話がない）
兼島宏典 ：福本（事故の加害者。泣き虫のフリーター。朝子とよく話す）
一法師豊 ：大石（暇らしく、いつもごっこをしている人）
志村健一 ：チロル前川（車椅子の自称絵描き。空想でしか書かない）
山内三知 ：富樫（看護婦。愛想が悪い）
今村裕次郎：ノボル（病院隣家２Ｆに住む、チーマーぽい兄さん）
高塩 誠[ハナウタカプセル] ：シンジ（その後輩。パシリ）
石曽根有也 ：電気屋（ノボルの先輩。「この星で一番の電気屋店員」が目標）
2004/2/29(日)晴 5:37-6:48PM(1'11) 中段下手より 客席6割(60人)
客層：20才代中心。男性過半数。
客入れ：全椅子席。前4列平床、後方雛壇、いずれも千鳥配置。舞台装置が上手側を
向いているので、下手のが見易そう。荷物預かり、頼めばあり。
折り込みパンフ。Ａ４両面 １枚。あいさつ、配役、スタッフ、予定掲載。次回公演
6/5-6＠神戸KAVC 一部キャストを変えて本作品上演。9/24-26＠シアターモリエール
新作「かりすま(仮)」。ほか、稽古場レポート１枚があり。
初見ねこ。
舞台。リアルに作られた屋上ら装置が斜に置かれ。上手側半分がコンクリートの病院
らしい屋上。中央にドア、下手よこに物干し、上手壁際にベンチ。下手側は住宅の
2階、大きめのベランダと低いサッシ窓、からはヤンキー男の部屋がのぞけ。二軒は
同じ高さ。病院は２階の張り出し部？、土地に段差あり？。壁のシミ、蜘蛛の巣まで
創り込んだ装置なんで、設定に疑問あり（芝居にはなんも関係ないけど）。
お話。病院の屋上。自動車事故にあった内向的な女性。自分に自信がない加害者の
若い男。妻と不通な夫。周囲に、歩けるのに車椅子使用、空想で絵をかく現実逃避の
男と、お仲間の日がな暇つぶしをしてる男。隣家の二階。ヤンキーの若い男、その
パシリの不器用な男。ヤンキーが慕うも、つれない兄貴。それぞれの満たされない
思い、通わない悲しさと滑稽さ、そして癒しの光景を描く。
淡泊、時々劇的うま味添え。現代口語の会話劇。心に風邪を引いたよな今時の夫婦と
若者を軸に、変人達（これも心傷あり）とのやりとりを絡ませ。日常風景にちと歪み
をいれ、それを笑いとして進行。静かな演劇への差別化か我慢できないのか、劇的
演出を時々挿入。転換前後に音楽盛り上げてアクセント。心象風景をピンポイントで
視覚化。飛び降りをする暇つぶし男、天使な羽が舞い降りてくる入院妻、とか。それ
ぞれ会話中に布石が張られ（報われない加害者のお守中の羽毛と呼応とか）、納得
できるものとし。丁寧につくってる印象。隣接する二軒でとんちんかんなやりとり。
陥りがち閉塞感を減じ、息抜きのおかしみともなり。間合いがポイントの芝居なんで
、役者への要求は厳しそう。生硬な演技が目立ったのが惜しくも、今後に期待したい
ねこ。
役者。客演、大佐藤さん。心もとない男性をナイーブに演じて、アナザーサイド。
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