＠渋谷 青山円形劇場(2009/9/4-7,9 5ステージ)
http://www.aoyama.org/
全指定 前売3000円、当日3500円 男・女2ver両編5000円
脚本・演出：山中隆次郎 照明：伊藤孝(ART CORE) 照明操作：三浦詩織
音響：加藤温 音楽：佐藤こうじ(Sugar Sound) 映像：須藤崇規
舞台監督：西廣奏 衣装：中西瑞美 演出助手：田中慎一郎
フライヤーデザイン：仲麻香 ＤＭデザイン：上田大樹(&FICTION!)
提携：青山円形劇場 企画・製作：ロハ下ル
出演〈男性編〉：
池田ヒロユキ[リュカ．] ：カトウ （新参。妻が人質。ナカムラに協調）
夏目慎也 [東京デスロック]
：ナカムラ（新参。娘が人質。人情家）
數間優一 ：イノウエ（新参。母が人質。日本語をしゃべらない）
板倉チヒロ [クロムモリブデン]：クロキ （古参。恋人が人質）
山縣太一 [チェルフィッチュ] ：シブサワ（古参。冷徹）
佐々木光弘[猫☆魂] ：ノミヤマ（古参）
山中隆次郎 ：ニラザキ（古参。当初まとめ役）
村上聡一 [中野茂樹＋フランケンズ]：ヒラタ（古参。手紙配布など庶務）
2009/9/5(日)晴 2:05-3:51PM(1'46)入口側前方 客席6割(80人)
客層：20才代中心、女性過半数。単独客とグループ半々。
客入れ：あちらとこちらに別れ、対面2ブロック。後方に空席あり。舞台が高いので
見易し。折り込みチラシ厚め。パンフ B5 3ページ。配役、スタッフ、予定。次回
公演は来春。物販。DVD、台本など。 カーテンコール1回。
スローライダー解散後の山中隆次郎作品・上演プロデュースユニット。7月の旗揚
げから早くも第二弾。2005年初演作(OFFOFFシアター）の再演とか。
舞台。シンプルな黒い円形の島。上から見ると前方後円墳に帽子付き。2方向の張り
出し部分に、鳥や馬の透かし彫りがある黒壁。床にパートの緑カーペット、床には
隠されたマンホールが仕込まれ。
お話。日本人達を保護の名目で監禁する米国収容所。場所は草原、壁はないが巨大な
監視塔がある。そこには囚人達が愛する者達が住み、彼らがルールに従い、与えられ
たキャラを演じているか、監視しているという。誤れば、愛する者は処刑と告げられ
、理不尽さにも盲従する囚人達。やがて、彼らの一部は塔の愛する者が偽りである
ことに気付く、が監視＝愛されている意識からは逃れらない。そして、この地獄から
も。
心理＋身体的アスレチックに挑む役者陣が見物なエンタメ演劇。支配隷属ら上下、
優劣関係をスイッチングする意地悪すぎ趣向。加害被害双方をいかに演じるか、どれ
だけ気持ちをのせられるか。蜂、ハエの存在、穿たれた穴ら、障害物と絡みつつの
健闘ぶりを、ニヤニヤと楽しむねこ。
悪魔が支配してるよな、オカルトな世界には興味津々、結局訳がわからない得体の
知れなさ、無気味さに黒の魅力あり。無機質で理不尽な設定に、否応なく浮かぶ人間
臭さが生っぽくて迫り。醜く、切実であるほどに滑稽、そしてなんであれ生き続ける
しかないという皮肉。それを愛おしく思う視点とも、濃厚な味わいに結構満腹ねこ。
人間のあり方を問うことを前面にしてないとこも○。
役者。一見心優しきおじさん役・夏目慎也。責められ上手。気のよい外道役・山縣
太一。堕天使を絵に描いたよう、見た目別で。
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