＠下北沢 ザ・スズナリ（2014/09/26ｰ10/05 11ステージ）
http://www.honda-geki.com/suzunari.html
全席指定 前売4000円 当日4500円アンダー25割引、学生割引3200円
作：戌井昭人[鉄割アルバトロスケット] 演出：流山児祥 美術：島次郎
音楽：諏訪創 振付：北村真実 照明：沖野隆一 音響：島猛 衣装：大野典子
舞台監督：小林岳郎 演出助手：山下直哉 宣伝美術：隅田信城 制作：米山恭子
出演：
若杉宏二:泥棒
月船さらら[metro]:浴衣の女
大内厚雄[演劇集団キャラメルボックス]:男１
塩野谷正幸：男２（アル中）
冨澤力 :男３
栗原茂 :幹事長
大久保鷹 :博士
伊藤弘子 :大家の奥さん
佐藤華子 :病身の女
里美和彦 :土木職人(病身の女の旦那)
平野直美 :暗い感じの女
木暮拓矢 :傾きささえている男（壁男)
坂井香奈美:掃除の女（モンちゃん）
武田智弘 :警官
桐原三枝[楽塾]:饅頭売り
根本和史 :土地持ち大家
土井通肇[元祖演劇乃素いき座]:願人坊主
2014/09/26（金）晴 7:04-9:00PM（1'55）前方下手 客席ほぼ満席（110人?）
客層：学生、20代と大人、おじさん結構。男性過半数。
客入れ：ベンチ2、ひな壇に椅子9列。折り込みチラシそれなり。パンフ A4 5ページ
20周年回顧舞台写真掲載。物販なし。カーテンコール1回。
初の長編戯曲とか、意外に感じるねこ。ゴーリキ「どん底」がもととか。
舞台。崩壊寸前な壁装置。出入り口や窓は傾いでさあ大変。際に壁残骸の体で白い
切片が積もり。上手電信柱に給水タンク、下に金たらい。下手に木彫りの作業場所。
お話。日本崩壊後のスラム。底辺にもヒエラルキー。羽振りのいい泥棒は危ない
不倫。逆転をねらう野心家は自称元軍部研究所の博士、そのSF発明に執心。
彼らと諦めた人の間には博打と歌だけを糧に生きるものがいる。
原作の三角関係を主に、キャラ（泥棒、饅頭売り、巡礼…）を重ねてみるのも一興。
陰惨なリアルを反転、からっと軽く仕上げた逆転どん底。面白楽しいなあねこ。
ディストピアな未来世界も庶民は変わりなし。ステレオタイプな愛憎のもつれ話と
ともに、マジックリアリズム?なエピソードもある不思議。粒立ちの良い役者の味わい
が、屋台おでんが如く染みわたるベテランと、サラダ感覚の中堅が混合して奇妙で
愉快。散りばめた歌はパワフルで逞しく、またひょうきんにして心弾ませ。
哀切と狂騒のいずれも振り切ることはせず、エンタメの心忘れないさじ加減が
さすがと思うねこ。
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