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 座・キューピー・マジック 「黒いスーツのサンタクロース」

 @下北沢・駅前劇場(1998/12/18-27 12ステージ) 全自由前売り3000当日3300
 作・演出:田窪一世 装置:木村光春 照明:板谷静男 音響:水越佳一
 衣装:鈴木明美 舞台監督:上村利幸 制作:?
 出演:主人公・女優 森田由紀子  :古海裕子(ダブルキャスト 枝村みどり)
        死神 デニスグット    :田窪一世
     由紀子の弟 森田友則    :中村孝
       演出家 坂本雄二     :横田エイジ
   亡くなった女優 中村真理子   :岡野佐多子
   由紀子の事務所社長 高林聡子、隣の女:鶴屋紅子
   由紀子に言い寄る男 吉村正志 :植村拓也
   由紀子友人、女優  野川幸子  :一木美名子
   劇団研究生:枝村みどり、神野恵子、高橋良子
         (ダブルキャスト古海裕子、奈良恵美、百瀬由美)
              時を司る魔女 :垣東和彦

 1998/12/22(火)晴れ 7:35-9:45PM(2'10) 前方より 客席5割(60人)
 客層:20-30才代中心にサラリーマンや母子(高校?)連れとか幅広く。
 客入れ:当日券開演3時間前から、電話予約可能。受付は親切丁寧(過ぎるほど)。
 全自由・全椅子席。会社帰りの身には楽で○。席の前後間隔は十分あれど、びっし
 り配置で奥に行くのが難で△。お客の呼び出しを紙に書いて掲示、声出して呼べば
 済むのじゃと怪訝ねこ。

 なんと8回目の再演。小劇場で最多記録か?。高校演劇でよく取り上げられる作品と
 のこと。本多、シアターVなど中規模劇場で気張った?公演が続いたけど、今回古巣
 の小劇場に戻っての十八番上演というところ。
 舞台。加藤健一事務所の舞台風西洋部屋。壁はモスグリーンとオレンジツートーン
 下手壁には額に入った写真いくつか。スチーム暖房機はその下。グレーのゆったり
 ソファ。アンティークなライティングデスク、ラック、ランプシェイドなど「趣味のいい」
 調度類。上手に大き目の入口扉。正面の窓からは月の光。

 お話。売れない女優のもと、突然黒尽くめスーツの死神が。人生いいことなしかな
 と思いかけたところに亡くなった女優に代わり主役、の吉報。弱気の女優をお人よ
 しの死神は応援、掟をやぶり死期を延ばすことにしたが・・。人魚姫をモチーフに
 した内容。主役キャラを今回再演にあたり「嫌われる人」に変えたとのこと。なる
 ほど、まるでわがままな子供みたいなり。

 ハートフルファンタジー、シニカルで切ないな。展開はありげなれど、人が人のた
 めにな判りやすく、感情移入しやすいもの。死神役・田窪一世さんのはにかんだ笑
 顔と悲しい運命にはほろりとくるねこ。死神にせよ悪霊にせよ、そこに人間が描か
 れているのは好感。ジャージーな選曲も変わらず、ねこ好み。

 優しすぎ、きれいでさらりとしすぎてるのには、うーんそれでいいのか?と思うねこ。
 死神の優しさはまだしも、悪魔さえ死神になんでか温情かけちゃうし、死神に再会
 した主人公が記憶戻しかけながら、彼への思いをひっぱらないし。なんか解せない
 ねこ。中心人物以外のキャラはへんてこ、クドイほどのたっぷり演技。サービスの
 つもり?。ねこはちと苦手なべたさ。その脇役シーンが多いせいか、上演時間も長。
 この辺はさらりと進めてほしかったねこ。と転換の暗転はもうちと短縮希望、気が
 そがれちゃうから。