Ｇ２プロデュース第４弾「いつわりとクロワッサン」
＠新宿 紀伊國屋サザンシアター(1999/8/31-9/8 11ステージ）
全指定前売り4800 当日5300
作：土田英生[MONO] 演出：山西惇[劇団そとばこまち｣ 美術：島次郎
照明：黒尾芳昭 音響：須川由樹 衣裳：三大寺志保実 舞台監督：田中伸幸
演出助手：小原廷之 演出部：幡野寛、大島明子、橋本尚子
衣裳部：栂香織 照明操作：橋本和幸 美術アシスタント：江平朝子
小道具：高津映画装飾 大道具製作：C-COM 小道具協力：ハウス食品
プロデューサー：Ｇ２、高橋典子 制作：大西規世子ほか 宣伝美術：東学
スチール：今田修二 宣伝衣装：名村多美子 パンフレット編集：村上美香
企画制作：Ｇ２プロデュース、リコモーション
出演：
大谷亮介 [元・東京壱組] ：今井大介（空き巣。組合委員長）
岡田義徳 ：神谷範人（賽銭泥棒。新人、雑用係で試用期間中）
逆木圭一郎[劇団☆新感線] ：藤本浩幸（空き巣。あしながおじさんを長年）
岡崎智子（新人） ：富田まみ（藤本が援助している子）
近江谷太朗[演劇集団キャラメルボックス] ：早川太（空き巣。妻にめろめろ）
池津祥子[大人計画] ：内藤睦美（空き巣。早川と不倫交際中）
水鳥かおり ：早川貴子（早川の妻。結構疑り、嫉妬深い）
山西 惇[劇団そとばこまち]：鈴木勝博（空き巣。早川の学校後輩）
1999/9/5(日）晴れ 7:05-9:10PM(2'05) 前方より 客席７割(350人？)
客層：20-30才代中心にとりどり。女性過半数。前よりにケラ氏の姿あり。
客入れ：後方席がら空きがもったいない。パンフ(1000)。偽写真ほか、宮沢章夫ら
関係者から役者へのコメントなど文章一杯掲載。
関西で評価が高い、MONOの土田英生のホンをＧ２が演出。土田作品の東京上演
は初めてかしらん？。
舞台。上手、バラックめいた事務所。机にいろいろ電話、上方に神棚、正面、
入口脇の窓には往来する人影がみえ。中央のドアを隔てて、一転ダークな隠れ家
雰囲気。コンクリート打ちっぱなし、黒のテーブル、スツール。奥の倉庫にはなぜ
かの甲冑が覗き。上の換気扇からはリドリースコットなハードボイルドな灯が射し。
お話。空き巣達が社会的地位向上!?を狙って組合結成。つっても素性を隠すために
嘘をつかなきゃいけない。でダミー会社を造り、それぞれが社員として偽装。設計
技師＝委員長・今井、会社営業＝副委員長・早川、画家？＝鈴木、「世界を盗む」
野望をもつロマンチスト空き巣・印刷業者＝藤本、早川とまじ不倫中・ペット店員
＝内藤。彼らはでかい仕事画策中、今日もそのミューティング。で今日もあしなが
おじさんをしてる少女からの手紙を熱心に語る藤本の話を無理やり聞かされ。
うーん、というところに部外者が。早川の妻・貴子。貴子の目的、夫の不倫の真偽
確認、にあたふたする一同。浮気告白をとるか、偽会社告白をとるか。
はてさて、彼らの行末やいかん。つう何がナンでもシチュエーションコメディ。
おばかなのに大まじめな可笑しさ。空き巣組合とか、熱血泥棒とか。キャラの事情
や秘密の大小な伏線をこまめに張って、拾ってく。あたふたその場しのぎの登場人
物達の期待通りにくる可笑しさが○。最後の最後での藤本と少女のすれ違い（替り
対する内藤と少女のやり取り）は、うーん人生って巧く行かないすね、な辛口の
シニカルさをつけ合わせ。光と影の按配が巧いと思うねこ。
ラスト、藤本らの素性に気づき、空き巣情報を伝えてくる、（藤本がちとがっかり
するようかもな）呑みこみが早い少女。解散をきめつつ、その情報にやる気再発の
空き巣３人。「続く」のテロップが出そうででない、物足りなさ（潔さ）が○。
役者。プロデュース公演らしからぬアンサンブルのよさ。加え、役者芝居のお楽しみ
もあり。熱血空き巣（大谷）とナルシスト空き巣（逆木）ＶＳクールな周囲のやり取り
（ちとしつこいけどね）とか、笑うねこ。
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