双数姉妹「ニセオレ」
＠新宿 THEATER/TOPS (2000/2/19-29 13ステージ)
全指定 前売り3,000円 当日3,300円
作・演出・舞台美術：小池竹見 舞台監督：村岡晋、山本修司
照明プラン：斉藤真一郎[A.P.S.] 照明操作：岡野昌代[A.P.S.］音響：島貫聡
衣裳：小原敏博、川田麻美、深田素弘、森崎麻記[コブラ会]
演出助手：山下猛 宣伝美術：高橋歩 制作：津田はつ恵[duel sisters]
出演：
五味祐司：店長 馬場ケイスケ（レストランの人）、ゴミ
佐藤拓之：北村五郎 （自称・小説家）
今林久弥：柴野金十 （北村につけられている人）
山中 崇：マスター（喫茶店の人）、ヤマナカ
野口かおる：椿 （寺山してる兄妹・妹）
柏原直人 ：葦 （寺山してる兄妹・兄）
伊藤由維子：教官 （正体不明）
小林 至 ：華のない男（教官部下）、レストラン店員
井上貴子：ホール係（レストラン従業員）
阿部宗孝：シェフA（レストラン従業員）
中村 靖：シェフB（レストラン従業員）
間瀬 凛：娼婦 淋
吉富光宏：ヨシトミ
市川美幸：娼婦 モニカ
中川亜樹：娼婦 別珍
大倉マヤ：高級娼婦 魔耶
内藤達也：サンドウィッチマン
2000/2/20(日)曇り 7:02-8:55PM(1'55) 最前列から 客席９割(140人)
客層：２０才代中心。女性過半数。
客入れ：当日券。開演１時間前から。最前列とあと後方、２０席ほど。ここは
座布団追加パイプ椅子でお尻楽ちん。折り込みパンフ、あいさつ（エチュードの
方法掲載）、予定一覧。物販なし。
舞台。静かにある黒い石造り建屋、その一室。細かいぐねぐね模様がある両壁
に開口３つ、全体パースに配置。正面は段を上がって、中央額縁な開口とその
向こうに左右通路あり。
お話。喫茶店。よさげな女（大倉）に振られた、成りのいい男（五味）はなんか
訳あり。興味津々の自称小説家達（今林、佐藤）が探ってみれば、レストラン
店長（五味）とうりふたつ。どうして成りすまし？と推理を開始するが…。
幸せならぬ楽して暮らせる場所を探し裏切られる、青い鳥兄妹（柏原、野口）・
寺山修司仕様。嫌悪もしだい、強引な店長に気を引かれていく女店員。などを
絡めて、役柄と素を行き来する「役者達」を描く。かな。
趣向を変えて「芝居」を演出する今回。ロボットみたい操作などおなじみメソッド
、幕間のアカペラコーラスなし。替わり、異者をがちんこさせ、物語を膨らませる
手法。例えば、事情不明の素状態役者と、物語どっぷり入ってる役者の会話
など。幾重不明のちぐはぐなやり取りが可笑しく、妄想あれこれ呼んで面白し。
演出はより濃く、ムーディー。スパイものミステリーよろしくとか音楽（007のテー
マやプロコロハルム）。背負う照明。.かっこよさげな立ち位置。芝居臭さ多なれ
ど、スタイリッシュにして照れ笑いギャグを添えることを忘れず。嫌みならずに
仕上げてて、さすが小池竹見と思うねこ。
そんな造りものめいた中から、役柄さらには役者の率直な心情を浮かばせる。
使命のため、自らを偽る主人公は物語が進むにつれ、嘘から真とばかりに
素の自分、恋の思いを晒し始める。主人公たる役者・五味は、そこにまた
素の自分を重ねて、舞台に絶妙なリアリティ投与。今回は彼がいないと成り
立たない芝居の造り。それほどに五味の素の魅力を活かしてて、好感ねこ。
役者。その他。佐藤。荒くれぶり○。今林、小林。好サポート。伊藤。没頭わき
目も振らず。野口。押し気味自己主張がいい感じ、もっと希望。井上。時折、
素直らしいとこが愛らしい。山中、内藤。シニカルクール顔がむっとさせて○。
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