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 松竹制作 別府温泉狂騒曲 「喜劇 地獄めぐり 〜生きてるだけで丸もうけ〜」

 @東銀座 新橋演舞場(2002/2/1-26 39ステージ)
 http://www.shochiku.co.jp/play/
 全指定 前売り当日とも一 等13650円 二等8400円 三階A4200円 三階B2520円
 一階桟敷14700円

 作:金子成人 補綴・演出:ラサール石井 美術・衣裳:朝倉摂 照明:五十嵐正夫
 音楽:井上尭之 音響:原島正治 衣裳:原まさみ 振付:若柳禄寿、川崎悦子
 殺陣:岡本隆 演出助手:成瀬芳一 美術助手:植村滋子 邦楽指導:堅田喜三代
 舞台監督:助川順子ほか 制作:松本康男、高橋夏樹
 製作:松竹株式会社 主催:読売テレビ、大阪松竹座 製作:松竹株式会社
 協力:社団法人別府市観光協会 http://www.beppu-navi.com/
 出演:
 中村勘九郎:黒酢屋彦八(酢問屋の三男坊。別府温泉に流れ着く。)
 柄本 明*:蟹沢六平(その相棒の文士) *[東京乾電池]

 波乃久里子:沖原松子(海の家女将。長女)
 渡辺えり子:石持竹子(石持組組長。二女)
 藤山直美 :栗 梅子(亀の井女将。三女)
 
 笹野高史 :中込善吉(海の家番頭)
 寺島しのぶ:中込珠江(その娘)

 中村獅童 :飯田秀次郎(石持組の子分)
 でんでん :神山卓治(石持組の代貸し)
 有園芳記 :水野三次(石持組の子分)
 
 海津義孝*:宇治田友造(鬼山組の子分) *[演劇実験室・万有引力]
 中村小山三:鬼山鬼蔵(鬼山組組長)
 中村助五郎:仏の助三郎
 新谷一洋 :佐川清二(鬼山組)

 広岡由里子:時山しめ子(どんこやの女郎)
 小林美江 :杉本りん (どんこやの女郎)
 丸山優子*:蕗山ツタ子(踊り子)    *[SET]
 福島まり子:角田しげ子(芸者)

 永久保一男:国分泰正(県会議員)
 坂本あきら:山田太郎
 森本健介 :小林社長、老夫婦、観光客、つながり乞食
 只野 操 :田中(小林の秘書)
 林 啓二 :森永社長
 柳田 豊 :ばてれんさん
 青柳喜伊子:鴨川ミツ(亀の井の女中)
 小泉まち子:今井貞子(海の家の女中頭)

 六平直政(写真):沖原権造

 ほか37名

 2002/2/17(土)晴 11:30-3:41PM(65/休30/60/休25/65) 1F最前列より 客席超満員(1450人)
 客層:年齢層高い、庶民的な老若男女。女性7割。歌舞伎フリークのお姉さま達結構。
 客入れ:1F通路補助席50ほど。物販。パンフ(B5 81ページ 1300円) モデルと
 なった油屋熊八翁の逸話にふーんねこ。2Fで別府温泉名物販売あり。1Fの女子トイレは
 相変わらず長蛇の列。地階は空いてるのに…(コインロッカーも)。二幕の開演前に
 客いじりあり、早めに着席が良。

 「浅草パラダイスシリーズ」(未見)のヒットを受け、作家と役者はお馴染みのまま
 の新シリーズ?。別府温泉興隆の祖をモデルとした今作。昭和初期に温泉マークや
 観光バスガイドを発案した人物とか。

 舞台。額縁状に電飾やら看板。装置は磯辺、温泉宿内外とあれこれ。都度幕を下ろし
 転換するけど、間が空かないよう芝居は継続。
 お話。商売をしくじった彦八。命からがら流れ着いたのは別府の浜辺。居合わせた
 文士六平と、生きてるだけで丸儲け、と良しにして町へ。そこでは、異母姉妹がぞれ
 ぞれの旅館と温泉が一番と骨肉の争い。いがみ合ってばかりじゃいけねえ、と彦八
 同じ考えの三女・梅子のもとへ。次々と斬新な観光アイディアを打ち出すが、利権や
 確執で凝り固まった海山山千どもが、黙って見過ごすわけがない。

 面白い、客席がまた凄い。役者の一挙手一投足、ギャグや決め台詞に即反応、笑いが
 潮のように寄せては返す。2幕とか人情芝居では、しんとしんみり。お茶の間でTV
 に向かって頷いちゃうよな、入れ込み状態。愛される舞台の幸福感に満ちてて、とても
  いい気持ちねこ。演出、小気味よし。全編コテコテなんだけど、過ぎないくらいで
 切り上げ、ちゃきちゃき進行。悪のりギャグしかり、泣かせる芝居しかり。シリアス
 場面の最後には、照れ隠しのように笑い追加。気持ちを軽くしてくれる気配りやよし。
 
 豪華で多彩な役者、目白押し。全員突っ込み役?なはっちゃけぶり。偽・宝塚のなり
 きりぶりには笑い。松竹は…な楽屋落ち、雪印、宗男、渋谷のホテルなど、内外時事
 ネタのくすぐり忘れず。商業演劇、小劇場演劇と趣違いの演技も加味して、いい案配
 に配役。わかりやすく、はまった面白さを、お気楽極楽に楽しむねこ。

 番頭役・笹野さん。こんなに活躍するとわ。お茶目、泣かせどころ共、いい味わい。
 六平役・柄本さん。ふざけたように飄々と、時々無駄な芝居がヒキョウなほど可笑
 しい。彦八役・勘九郎。さりげにかっこよすぎ、もちろん嫌みなことなどなし。
 竹子役・渡辺えり子。丁々発止と攻撃型で応戦、ホント楽しそうに演じ。梅子役・
 藤山直美。舞台にでるだけで、お客の視線奪い、さすが。海津さん、広岡さん、
 でんでんさん。小粒でも美味しいバイプレイヤー役、みな愛らしく好演。

 他出演者: 
 小川絵莉 :おしず(どんこ屋の女郎)、観光客
 鴨 原桂 :おとき(海の家の女中)
 中村仲二朗 :熊吉(海の家の客引き)
 井川鉄也 :虎造(石乃屋の客引き)
 中村いてう :客引き
 中村獅一 :客引き

 風間水希 :岡部恭子
 半田真二 :笹木(国分の秘書)、多吉(海の家の男衆)
 児玉真二 :勝野(石持組の子分)、懐中電灯の男達
 井上恭太 :小塚、懐中電灯の男達

 長沢新吾 :タクシー運転手、懐中電灯の男達
 元野裕行 :懐中電灯の男達、観光客
 戸田都康 :懐中電灯の男達、観光客
 谷坂寛也 :懐中電灯の男達、観光客
 石川浩子 :観光客
 泉しずか :観光客
 中村銀之助 :観光客
 中村蝶紫 :観光客
 矢澤庸 :観光客
 秋葉真美子 :観光客、海の家の女中
 久藤和子 :観光客、芸者
 瀬戸摩純 :観光客、芸者
 川上やよい :観光客、芸者
 中嶋ゆか里 :観光客、踊り子
 嶋村雅美 :観光客、踊り子
 川崎さおり :芸者
 中村仲一郎 :車夫
 山地健仁 :船員、懐中電灯の男達、観光客
 内野智 :船員、懐中電灯の男達、観光客
 小山典子 :卵売り、観光客

 石原舞子 :若夫婦
 曽我廼家玉太呂 :若夫婦、町田(森永の秘書)

 伊庭朋子 :女郎
 西村喜代子 :女郎、海の家の女中
 高田典子 :女郎、観光客
 中村仲之助 :女郎、観光客
 後藤礼仁子 :女郎、踊り子

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