＠新宿スペース107(2006/6/2-11 13ステージ)
全指定 前売4200円 当日4500円
脚本：前川知大[イキウメ] 演出：赤堀雅秋[THE
SHAMPOO HAT]
舞台美術：福田暢秀[F.A.T studio] 舞台監督：小野八着[Jet Stream]
音響：田上篤志[atSound] 照明：杉本公亮 衣装：渡辺まり
演出助手：松倉良子 宣伝美術：岩根ナイル[mixed]
プロデューサー：赤沼かがみ[G-up]
企画・製作：G-up http://www.g-up.info/
出演：
寺十吾[[tsumazuki no ishi] ：加瀬真治
猫田直[tsumazuki no ishi] ：加瀬鳴海（真治の妻）
佐戸井けん太 ：車田（真治の主治医）
小林顕作[宇宙レコード] ：丸尾（真治の隣家の息子）
林真也 ：長谷部（丸尾の友人）
広澤草 ：船越明日美（鳴海の実妹）
渡辺裕樹[MCR] ：船越浩紀（明日美の夫。警察官）
中野英樹[グリング] ：桜井（浩紀の友人。ライター）
岸潤一郎[NAィKI]：天野
黒岩三佳[あひるなんちゃら]：立花アキラ
2006/6/3(土)晴 2:03-4:05PM(2'02) 前方より 客席9割(120人)
客層：とりどり、演劇ファン、関係者、友人関係。単独客多め。男女半々。
客入れ：全指定席。平床に4列、雛壇に7列。舞台前方がほぼ床高さのため、千鳥
配置も見難し。せめて2列、いっそ桟敷にしてほしかったねこ。雛壇最前列と前方
椅子の間が狭く、蹴躓く人結構。折り込みチラシ厚め。アンケートはボードと
鉛筆付き。折り込みパンフ。B5 4ページ。挨拶、配役、スタッフ、予定。
次回不明。本公演はシアターテレビジョンで放映とか。 カーテンコール1回1分。
注目の若手劇団「イキウメ」が、昨年10月＠サンモールスタジオ 上演した作品。
シャンプーハット赤堀さん、もしか？初外部演出＋中堅個性派役者にて。
舞台。リアルな隣接住宅庭先と防波堤？。下手、トタン、ベニヤ戸も年期がはいった
木造住宅。小庭に白テーブルと椅子、垣根の周囲に犬小屋や園芸用品とか。
下手、隣接の2階建て住宅、軒先によしず。小庭に子供用ビニールプール。
後方一段高く、コンクリート床、中央後方に開口。これら空間が周囲からちぎり
取られたように置かれ。
お話。日本海沿岸、基地と海洋汚染の町。戦争の噂と猟奇殺人に不穏ムード。突然、
概念を喪失する障害を患った夫に困惑する妻。夫婦という言葉がわかっても、どんな
ものか理解できないのだという。やがて、同様の症状を示す人が町に続出。夫は妻に
自分は宇宙人、調査のため概念を奪うのだと告げる。違和感を抱きつつ、彼の
「ガイド役」となる妻は、奇妙なことに、かつて失った愛情を取り戻していくが…。
SFサスペンスメイクで、素顔は切々ラブストーリー。ラストはぐっときちゃったですよ、
ねこ。欠損から人と世界の有り様を探る、哲学してますサスペンス。人はなんで人に
なるのか。夫婦は、家族は、どうしてそうなるの？。根源的な問いかけは、なんとな
優雅で空虚な私らに一撃を与え。奪われることの意味も含め、ただ何となくすごして
るねこは、うーみ。平和と愛の希求が、世界と夫の喪失に重ね描かれるラスト。
サスペンスは悲恋物語に転じ。ねこらお客から奪われる希望、埋め合わされる
哀しみがずっしりと重く、またうーみ。こんな印象深い作品を上演してる「イキウメ」、
今度見てみようかなねこ。
演出はらしく赤裸々。悪意も哀感も飾ることなく、格好悪く、また禍々しく描かれ。
頻々と雲に陰るよな照明、頻々と飛び交う轟音ら、世界造りもまた。
役者。寺十吾。とらえどころ無くも、強烈な存在感が独特。ラストの壊れる様が
印象。岸潤一郎。なんかむかつく有様に持ち味を活かし、いい感じに。
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