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＠両国 シアターΧ（2007/9/14-23 10ステージ）
http://www.theaterx.jp/
全指定 前売当日とも4000円
原作：アイスキュロス 「オレステース（憎しみの連鎖）3部作」より
構成・演出：ルティ・カネル(イスラエル) 翻訳：谷川渥 演出助手：渡邊さつき
通訳：加治慶三 音楽：ミカ・ダニ(イスラエル) 衣裳：加納豊美
衣装、振付：シルリ・ガル(イスラエル) 照明：清水義幸 舞台監督：清水義幸
美術制作：江連亜花里 宣伝美術：MALPU DESIGN（佐野佳子）
企画・製作：シアターＸ 共同創造・制作提携：多摩美術大学映像演劇学科
後援：イスラエル大使館 、際演劇協会ITI/UNESCO
平成19年度文化庁芸術創造活動重点支援事業
9/16アフタートーク
出演：
平栗あつみ：クリュタイメストラ(アガメムノンの妻)の霊、エリーニュス[演劇集団円]
谷川清美 ：エリーニュス(古い神々 復讐の女神) [演劇集団円]
大野耕治 ：エリーニュス
須川弥香 ：エリーニュス
生方和代 ：巫女、エリーニュス
瑞木健太郎：オレステース(母クリュタイメストラ殺し) [演劇集団円]
真那胡敬二：アポロン(新しい神々 神託を授ける)
金子あい ：アテナ (新しい神々 ゼウスの娘)
清水長五郎（e.bass）
12人のお客：アテネ市民 陪審員
2007/9/14(金)晴 7:35-8:48PM(1'12) 奥側後列 客席ほぼ満員(105？人)
客層：20歳代と中高年に二分、女性過半数。
客入れ：開場と受付開始は同時、早めに行くと待たされ。チラシ2枚、折り込み
パンフなし。場内誘導積極的。四方リング場客席。入口から前後3、左右2列、そも
そも至近もひな壇＋千鳥配置でさらに見やすさ配慮。開演後入口は閉鎖されるので
退場不可。劇場の人が客席にいるけど、体調の悪くなる人がでるかもしれず、配慮
アナウンスがほしいところ（携帯断願いもなし。大人客席だから不要？大丈夫？）。
物販。パンフ(A4 15ページ 500円）デザイン入って綺麗、座談会の内容が濃い
(難しい)。 カーテンコール1回1分。
吉田日出子主演・ブレヒト「肝っ玉おっ母」の海外演出家舞台。
舞台。ぐるりとリングサイド客席。中央、逆さまの学校椅子が三重円。針の山が外側
に突きだしたよう。劇中、神殿の石の台座など見立てられ。上方に大きな毛箒、
こちらは女神像を模し。
お話。トロイア戦争後、総大将アガメムノンの妻クリュタイメストラは愛人とともに
夫を殺害。息子のオレステスは姉エレクトラと母を殺害して復讐完結。その後を
追ったのが本作品。追われるのはオレステス。復讐の女神達に追跡され、アテネに
転がり込み、母殺しの罪で陪審裁判にかけられるがアポロンらのバックアップで無罪。
憤懣やるかたないのは女神達。でも、うまいこと説得されて、調和と平穏をもたらす
女神に転向してしまう。よかったね。
憤怒と融和、現実と夢。を、ライブ感ある演出と役者の熱演でびしばしと描き。舞台
至近、さらに役者は客席に接近、時に挑発。針千本の椅子装置、ベースの音も攻撃的
苦労人の体の女神達は復讐スイッチオン。生活の苦労も女の悲しみら湿ったところは
いっさいなし。なりふり構わず、口角泡を飛ばし、怒りを噴出。おかげでオレステス
の陰薄し。さらに音楽の力を頼りに儀式然と謡い踊りながら、充電。そうそうたる
ベテラン女優達でさえ一杯一杯、アスリートに全力疾走の感あり。
女神ら復讐装置の一途さは自爆テロリストを連想させもし、うーみねこ。陰（表か）
で涼しい顔で糸を引く神々、殺人の罪を覆う平和という魔法の言葉で懐柔される女神
と市民。「調和と安定」「絶対」というありえない夢から現実を描くかと思いきや、
そのまま終幕して、うーみねこ。希望を託したのかもしれないけど、素直に受け取れ
ず。舞台が至近なだけに、よけい現実との距離感を感じてしまうねこ。
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