＠大阪 ABCホール(2012/5/25-27 4ステージ)
http://asahi.co.jp/abchall/
全指定 前売3500円 当日3800円 大学生以下2000円（税込）
作：森澤匡晴 演出：上田一軒 舞台美術:柴田隆弘 舞台監督:葛西健一
照明:池田哲朗(ピーエーシーウエスト) 音響効果:三好里美(スタジオ・シン)
音楽:佐藤心(スタジオ・シン) 小道具:鎌江文子 衣裳:石飛季子、下野香
宣伝美術:坂本則隆(キューズ) グッズ製作：和ふみ佐子
制作:富崎由美(スタッフステーション) 企画製作:スクエア
出演：
上田一軒 :韮沢幹生(泣かず飛ばずの小劇場の演出家)
森澤匡晴 :大関益男(西大阪市役所 文化振興課課長補佐)
オーディションBグループ（演技未経験の一般市民)
北村守 ：下平拡武(しもひらひろむ 漁師)
谷川未佳[リリパットアーミーⅡ]：笹岡郁子(給食センター調理員)
山本禎顕 ：今重剛史(コンビニ店員)
日詰千栄 ：堂園福実(輸入品倉庫管理業事務）
小池裕之[空晴]：綿貫光也(フリータ一）
オーディションAグループ（芸能プロダクションや劇団所属の売れない俳優たち)
吉沢紗那 ：崎山仁美
馬場良仁 ：墨田次朗
佳波芽依 ：寺前静香
川末敦 ：越中睦月
山口菜月 ：四辻奈々
2012/5/26(土)快晴 2:05-4:13PM(2'03)前方下手 客席満員(260人)
客層：20-30才代中心、子供連れからじじばばまで町内会な幅の広さ。男女半々。
客入れ：折り込みチラシそれなり、ビニール袋入り鉛筆付き。パンフ A5 2ページ。
挨拶、顔写真付き配役。パンフ A5 14ページ オールカラー 500円。役者ページ中心
稽古場写真あり。Tシャツ1800円。 カーテンコール1回トークとも5分。
オーディションを経て増員、９人になったスクエア最新作。
舞台。WANSAの電飾看板が上方。舞台上椅子５横並び。客席手前に机と演出家定席。
下手袖側には司会な役所所員ブース。
お話。大阪の小都市。地元出身の有名作家、地元劇団の演出家に、市民参加が参加
する町おこし企画。その出演者を決めるオーディション会場。演出家の前にまず
熱烈アピールの若い俳優達。ついでずぶの素人達。これが問題のある人ばかり。
ジャニーズになると夢ばかりのニート、緊張症、自信過剰、話し下手・寡黙、そして
恐ろしく存在感がない。質問をしてもすれ違い、演出家はお手上げ状態に。
ところが存在感がない女性の半生語りを聞いてみると、これが俄然面白く味がある。
演出家は光明を見た思いがした、がそう簡単に問屋は卸さない。稽古も本番も
トラブル続き。
痛い人達を愛おしく面白く描いて◎な、スクエアの真骨頂。懸命でバカ哀しい
ところにスポット、共感の暖かい笑いを引き出して流石。オーディションでの
とりどりの個性と、演出家・一軒さんのツッコミの面白さ。素人達のダメな
人生語り。その場で素人どおしで演技をさせ、音楽照明を入れて劇的に演出。
痛さと苦しみを巧みに笑いに転じながら、しみじみとした抒情もほんのり添えて◎。
公演本番は不出来すぎて、ひどい体たらく。それでもウソがない素直な有り様が
生きていきましょうな公演内容と合致して、拍手を浴びることに。すったもんだの
稽古やそれぞれの人生語りと重層、登場人物達の未来も感じさせる、劇中劇の巧さ。
さすがぁと、素直に拍手ねこ。ラストはコーラスラインの「ONE」よろしく、ライン
ダンス。もっともこちらは「ワンサ」＝わんさかあります、でくすり笑いねこ。
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