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 少年王者舘 第36回公演「累 -かさね-」

 @下北沢 ザ・スズナリ(2012/8/16-22 9ステージ)
 http://www.honda-geki.com/suzunari.html
 全自由(整理番号付)一般 前売・予約3500円 当日4000円 学生 前売・予約3000円
 当日3500円
  ◎名古屋 七ツ寺共同スタジオ 7/26-29 5ステージ
  ◎大阪 in→dependent theatre 2nd 8/9-12 5ステージ

 作・演出:天野天街 舞台美術:田岡一遠 美術製作:小森祐美加、一色矢映子
 映像:浜嶋将裕 照明:小木曽千倉 音響:岩野直人 舞台監督:伊東龍彦
 音楽:珠水 FUMICO 振付:夕沈+スミレッタ コントローラーA:水谷圭一
 チラシ原画:アマノテンガイ 写真:羽鳥直志 撮影:山崎のりあき、田中博之
 制作:井村昂、小林夢二、宮璃アリ、藤田晶久
 出演:
 夕沈  :カサネ
 白鵬文子:ルイ
 黒宮万理:ひとみ
 ひのみもく:フタエ
 宮璃アリ:ミエ
 街乃珠衣:シズカ
 虎馬鯨 :新五郎
 井村昂 :フタミ
 池田遼 :壱郎
 小林夢二:六郎
 水谷圭一[野鳩]:三四郎
 中川晴樹[ヨーロッパ企画]:四三郎

 2012/8/16(木)晴 7:35-8:55PM(1'20)中段中央 客席満員(120人)
 客層:大人よりに幅広く、20-30歳代と中年層、男女半々。
 客入れ:下で整列、劇団前売、プレイガイド、当日精算の順で入場。前が見やすいと
 誘導。今回は2階部分がないので、前で中央がいいかも。ベンチ6、椅子4、ベンチ1。
 椅子前ベンチは前に空きあり。折り込みチラシそれなり。パンフ B5 3ページ。
 仕掛けありのキャスト表、なんと「あらすじ」、スタッフ、予定。次回公演。
 来年2月@スズナリ。 物販。過去公演DVDなど。 カーテンコール1回。

 新作三都市ツアー。中盤の大阪公演からシーン追加があったとか。
 舞台。中央に赤い鉄扉やひなびた日本家屋、縁側と襖障子。両壁は岩壁、隙間に
 雑草繁り。
 お話。殺し殺され、死んでは復活。言われなき仕打ちと晴らさずにおられない恨み
 辛み。怪談「真景累ヶ淵しんけいかさねがふち」を奇想のベース。金貸しの鍼医
 皆川宗悦が旗本に言い掛かりの末殺され、加害被害とも子供達は不幸に襲われて…。

 あまねく重奏する天野天街世界が端的に現れた新たな傑作。原作の因果話しを核に
 いくつかの物語り通し、登場人物と役者、舞台と観客、それらを形つくる原子から
 取りまく宇宙までを思い描く、結びつき・因縁の曼荼羅。死・破滅と復活を繰り返す
 人と世界の業をごちゃごちゃしながらループするシーン、モザイクを晴らすように
 見せながら興味深く(人により厭きれさせて)描くお得意。マッピングする映像、
 意味のイメージを拡げる文字使い、小道具もまた。今回、客演中川さんを不動の
 ツッコミ(突っ込まれ)ナビゲータにして、わかりやすく、より面白くし。
 累・原作の加害者・与右衛門+谷五郎が記憶喪失の体と当てはめて、なお一層。

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