＠静岡 静岡芸術劇場（2013/6/8-9 2ステージ）
http://www.spac.or.jp/schedule
全指定 一般大人4000円 大学生・専門学校生2000円 高校生以下1000円
原作：フランツ・アルノルト、エルンスト・バッハ
演出・美術：ヘルベルト・フリッチュ 衣裳：フィクトリア・ベーア
音楽：インゴ・ギュンター 照明：トアシュテン・ケーニッヒ
音響：エアヴィン・シュターヘ ドラマトゥルギー：ザブリナ・ツヴァッハ
翻訳：伸井太一 字幕操作：後藤絢子 特別協力：ドイツ連邦共和国大使館、
東京ドイツ文化センター 製作：ベルリン・フォルクスビューネ
出演：
ヴェルナー・エンク
ベティー・フロイデンベルク
ヴォルフラム・コッホ
クリストフ・レトコフスキー
インカ・レーヴェンドルフ
バスティアン・ライバー
ゾフィー・ロイス
マンディ・ルドスキ
ハンス・シェンカー
シュテファン・シュタウディンガー
クリスティーネ・ウルシュプルーフ
ハラルド・ヴァルムブルン
2013/6/8(土)曇 3:04-5:05PM(1'58)1F前方上手 客席ほぼ満員（400人）
客層：学生〜20-30才代と中年層。女性過半数。
客入れ：いつものよう、宮城芸術監督が笑顔でお迎え。座席案内積極的。
折り込みチラシ少々、ビニール袋入り。パンフ A4縦折り 8ページ。配役がほしい
ねこ。マッチ箱ほか、フォルクスビューネの公式グッズ無料 ロビー置き。
カーテンコール3回3分。
ドイツ演劇を代表するカンパニー公演。
舞台。一面巨大ラグ、後方に隆起、谷間にトランポリン設置。
お話。カラシ工場主には隠し子の秘密がある。娘の恋人の弁護士は工場主の妻に
仄めかし、彼女は疑惑を抱く。一方、娘と結婚させそうと青年を呼び寄せるが、
工場主は青年を隠し子と勘違いして、戦々恐々。
どーしてそこまでやるの？な天才バカボン舞台。歪む表情、手振り、口調。シリー
な動きでずっこける、ぶつかる、トランポリンでぶっ飛ぶ。きちゃってる演技に
加えて、カラフルな衣装、トーテンポールに盛り上がった髪型ら出で立ちも奇抜。
どたばた喜劇の古典ネタを通常演劇に必要のない体を駆使したバカ演技でやり尽く
して、まあすごい。全編ギャグ漫画の実写版を手抜かりの無くして、ドイツ演劇恐る
べし(笑）。
アフタートーク 5:14-5:38PM(24)150人ほど居残り
ヘルベルト・フリッチュ（演出）、ザブリナ・ツヴァッハ（ドラマトゥルグ）、
宮城聰、秋野有紀（通訳）
Q1 女性の衣装、髪型がキュートでした。
ヘルベルト 洋服から髪型のインスピレーションを得ている
ザブリナ 独特のスタイル、動き、メイクを誇張する。俳優を効果的に使う演出。
Q2 妻の最後の台詞は、浮気がわかっても、夫がもてて嬉しいということ？。
ヘルベルト その通り、性的魅力を確認できたということ。オリジナルは違ってもと
に帰るので面白くない。最後をジョークにしたのはアイデア、人間ぽく、メルヘン
になる。（宮城 男の願望ですね。）
Q3ドイツの演劇ではあのように顔を歪ませるのか。
ヘルベルト そんなことはない。一般的ではない。自分も俳優をしていたが、
少ない方が効果的と教えられた。が、付け加えていくと効果がでると理解したので。
ザブリナ 新しい作品では女優達が（顔の）筋肉痛になるといっている。
ヘルベルト 大げさにすることは価値がなくなったとされた。黒澤明の七人の
サムライでも大げさに動かしている。それは違う文化圏でも伝えることで効果が
ある。
Q4 演出とドラマツルクの役割。
ヘルベルト ２人には男女関係はないですよ（笑）。違うと思うと意見を
いってくれる。技術や背景の細かいことを調べてくれる。インスピレーションを
与えてくれる。
サブリナ ドイツでは大きな役割をもっていて、作品に入って演出と戦ったり（？）
手伝ったり。
ヘルベルト でも、彼女は決して演出をしてはいけない。
Q5トランポリンを取り入れた理由
ヘルベルト 舞台に壁もドアもない、喜劇に対してドアの開閉は重要、でもない。
スピードがでて喜劇に効果がある。リズムをつけ、メリハリをつけるのは
難しいので、トランポリンが一番素晴らしい効果を上げるし、美しい。好きなので
絶対使う、俳優の面白い動きを見せられる。過小評価をしないでください。
Q6 俳優の動きはブレヒトの異化効果と関係があるのか。
ヘルベルト ブレヒトと同じ出身、ドイツ演劇で大切な作家で学ぶことは多いが、
異化効果の影響はない。
ザブリナ むしろそんな感じでなく、空間やメイク全体をスタイルとして仕上げる
よう、作り上げ、追求している。
Q7ぶつかって痛くありませんか。
ヘルベルト トランス状態に成ったら痛くない、はず。病院送りに成ったら
私の責任、でも頭から落ちたことはありません。（俳優として？）そうです。
宮城 即興的な場面で字幕がついて行けず、申し訳ありませんでした。
[月間一覧］