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 SPAC県民劇団 劇団壊れていくこの世界で「オレステス」

 @静岡 舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」(2015/2/28-3/1 3ステージ)
 http://www.spac.or.jp/theatre_box
 全自由 一般2000円 大学生・専門学校生以下1,000円

 作:エウリピデス 訳:山形治江 演出:木田博貴
 衣装:木村美佳 照明:伊東千晶 チラシ題字:粥川あやか
 チラシデザイン:竹田恒司 サポートメンバー:大石夢子、大畑法子、奈木瑞穂、
 堀内桜 主催:SPAC静岡県舞台芸術センター 後援:静岡市
 ふじのくに芸術祭共催事業
 出演:
 ひろりん:オレステス
 左口三恵:エレクトラ(オレステスの姉)
 法月靖哉:ピュラデス(オレステスの従兄弟)
 鈴木美嘉:メネラオス(オレステスの叔父)
 太田知里:ヘレナ(メネラオスの妻)
 永田聖一朗:プリュギア人
 出雲舞(本日休演)(ダブルキャスト長谷川万桜):ヘルミオネ
 落合友美、粥川あやか、鈴木知尋、長谷川万桜:コロス

 2015/3/1(日)雨 1:35-3:08PM(1'32)前方中央 客席ほぼ満員(70人)
 客層:学生、20-30才代中心に幅広く。女性7,8割。
 客入れ:たっぷりした空間の稽古場、ちゃんとベンチ有りで待機。番号順に呼びだし
 開場時で30人ほど。ひな壇にベンチ4列。折り込みチラシそれなり。パンフ A4
 3ページ。あらすじ、相関図、演出あいさつ。出演者のプロフィールも知りたいところ
 物販なし。カーテンコール1回1分。

 SPAC支援事業の一環、目標は2年間で自立とか。3劇団ありその一つの旗揚げ公演。
 舞台。枯れた葉、起立する枝のいけばなオブジェを置いた箱庭装置。正面障子の門。
 黒リノリウムの床の上下と下手手前にいけばな。客席手前に真っ白の石を敷き詰め。
 お話。実の父を殺した母を恨み、彼女を殺してしまったがため、姉ともに神の怒り
 を買った姉弟の運命。
 
 和風テイストの耽美ビジュアル、見立てやら判りやすい演出、刈り込んで話が早い
 テキスト、直球のテンション演技など、工夫いろいろ。ビジュアル系バンド?な
 出で立ちの役者、闇に刺す明かり、染め上げる赤などシャープな空間を作り。
 和事な衣装、カラス♪ら童謡が流れて親近。コロスは平和を願って鶴を折り、しかし
 握りつぶされ、端正な日本庭園は乱される。物語るビジュアルとして、激しすぎて
 距離を感じるギリシャ悲劇を観客に近寄せ。役者は直球の若く熱い演技で、緊迫の糸
 を緩めず。熱くても冷静なエレクトラ・左口さんが突出。健闘も荒削りなオレステス
 ・ひろりんさんとは対称で逆に引き立てもし。

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