＠初台 新国立劇場小劇場(2015/4/9-26 16ステージ)休演4/14/21
http://www.nntt.jac.go.jp/play/
全指定 A席5400円 B席3240円
作：テレンス・ラティガン 翻訳：小川絵梨子 演出：鈴木裕美
美術：松岡 泉 照明：笠原俊幸 音響：長野朋美 衣裳：前田文子
演出助手：山田美紀 舞台監督：村田 明
出演：
小林 隆：アーサー･ウィンズロウ(父 元銀行員)
竹下景子：グレイス･ウィンズロウ（母）
森川由樹：キャサリン･ウィンズロウ(長女 婦人参政権論者)
山本悠生：ディッキー･ウィンズロウ(長男 オックスフォード大学生）
近藤礼貴（9･11･13･16･18･20･23･25日）：ロニー･ウィンズロウ(次男 海軍士官生)
渋谷龍生（10･12･15･17･19･22･24･26日）：ロニー･ウィンズロウ
渡辺樹里：ヴァイオレット(メイド）
川口高志：ジョン・ウェザーストーン(キャサリンの婚約者)
チョウ ヨンホ：デズモンド・カリー(弁護士 元クリケット選手)
デシルバ安奈：ミス・バーンズ(新聞記者）
原 ―登：フレッド(カメラマン）
中村まこと[猫のホテル]：サー･ロバート・モートン(敏腕弁護士)
2015/04/19(日)曇 1:03-4:19PM(1'27/休16/1'32)前方下手 客席満員(300人)
客層：中年層中心に幅広く、女性7割。
客入れ：通常客席 最前B1。バルコニーもほぼ満席。折り込みチラシ厚め。
写真付き配役 A4 1枚、物販。パンフ B5 36ページ 800円。カーテンコール2回1分。
英国では馴染みの作家作品。
舞台。シャンデリア下がる八角形の天井高いリビング。庭に面した高い窓列。
左右壁に大小ペイントと鏡。中程に3人掛けソファ、離れて椅子２。上手手前に
ライティング机。
お話。第二次大戦前夜までのイギリス。ウィンズロウ家の次男・寄宿生ロニーが
突然の帰宅。窃盗のかどで退学処分を受けたという。息子の無罪を信じる父親は
汚名を晴らそうと、長女とともに裁判で訴えることを決心する。
とってもウェルメイド。父と子の家族劇から国と国民、正義と人権の問題と闘いの
苦難を浮かばせ。裁判すらままならぬ困難さ、世間の風当たりから家族の平穏な
日常と未来が失われていく過程が、人ごとならず感じられる設定の妙あり。
硬派で重くシニカルな物語なれど、演出は沈ませず、闊達で人間味豊かな舞台とし。
父親役・小林さんが正義感とともに、優しい人柄を良く感じさせて素敵。敏腕弁護士
役・中村さんがイメージを払拭する鉄面皮ぶり、緊迫感堪らず。柔らかい内面を
みせるラストに効き。若手は劇場研修生出身で固めて、いずれも好演。中村さんとも
美しいラストを描く長女役・森川さんの品のよく勝ち気さな様が魅力。
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