＠初台 新国立劇場 中劇場(2016/06/08-26 19ステージ）休演6/13,20
http://www.nntt.jac.go.jp/play/
全指定 S席8640円 A席5400円 B席3240円 Z席1620円
脚本：ジョン・フォード 演出：栗山民也 翻訳：小田島雄志 美術：松井るみ
照明：服部 基 音響：福澤裕之 衣裳：前田文子 ヘアメイク：鎌田直樹
アクション：渥美 博 振付：田井中智子 演出助手：田中麻衣子
舞台監督：加藤 高
出演：
大鷹明良 ：ボナヴェンチュラ（修道士）
中嶋しゅう：枢機卿（ローマ教皇使節）
伊礼彼方 ：ソランゾ（貴族）
石田圭祐 ：フローリオ（パルマ市民）
春海四方 ：ドナード（同市民）
前田一世 ：グリマルディ（ローマ市民）
浦井健治 ：ジョヴァンニ（フローリオの息子）
野坂弘 ：バーゲット（ドナードの甥）
浅野雅博 ：リチャーデット（偽医者）
横田栄司 ：ヴァスケス（ソランゾの召使）
佐藤誓 ：ポジオ（バーゲットの召使）
蒼井優 ：アナベラ（フローリオの娘）
宮菜穂子 ：ヒポリタ（リチャーデットの妻）
デシルバ安奈：フィロティス（リチャーデットの姪）
西尾まり ：プターナ（アナベラの養育者）
川口高志、頼田昂治、寺内淳志、峰崎亮介、坂川慶成：警吏／悪党
鈴木崇乃、斉藤綾香、高田実那、大胡愛恵：娘たち
中村友子 マリンバ演奏
2016/06/12(日)晴 1:02?-4:05PM(1'26/休21/1'14)1F中段下手 客席ほぼ満員(900人)
客層：20-30才代と中高年女性8割。
客入れ：最前6列。配役表なし。物販。パンフ B5 800円。カーテンコール3回2分。
英国ルネサンス期の作家代表作。最近は蜷川演出でみたねこ。
舞台。ゴシックというか朽ちかけた館パーツ。血の色の巨大十字架が斜に倒れ伏した
体の交差点舞台。端はめくり上がり、はがれた路面のかけらがバラ花かと散々。
三面壁は錆びた鉄板、門構えな金の額縁もメッキがはげ、下手半分は消失。
巨大壁は横と縦にスライド開閉、印象深いスリット明かりを刺し。
お話。ねばならぬ世間と家族の中、兄と妹は二人ぼっちで相姦、妊娠の罠。虐げられ
復讐の機会を待つものには千載一遇。
陰々滅々、破滅への誘い、絶望からの怒りが伺える重量悲劇。拙く哀れな子供達の
周りはゲスな大人ぞろい。人間の愚かさや悲しさを存分に見せてくれ。露悪が過ぎて
またいたいけさに苛立ちを覚える物語だけど、圧倒的な十字架美術と闇を活かす
照明で荘厳といっていてムード堪らず。
聡明な娘アナベラ・蒼井優。明晰で澄んだ台詞できかせ。兄・浦井健治のバカ野郎
ぶりが際だち。できる名わき役俳優ぞろい。中でも神父・大鷹明良の人間味ある
人物ぶりが魅力的。
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