東宝ミュージカル「エリザベート」
＠大阪梅田・梅田コマ劇場(2001/8/3-31 34ステージ)
http://www.koma-sta.co.jp/index.html
全指定 前売り当日とも SS席12000円 S席9800円 A席7000円 B席5000円
＠東京・帝国劇場3/30-4/28 ＠名古屋・中日劇場5/3-27 ＠博多・博多座10/4-31
公式hp：http://www.toho.co.jp/elisabeth/（現在リンク切れ）
参考hp nifty ftheater（曲鳴注意）＞http://www.nifty.ne.jp/forum/ftheater/elisabeth/toho/top.htm
MrMusical.de（ドイツ版の写真と動画 Real player要）＞http://www.mrmusical.de/
MUSICAL COCTAIL（オランダ版のＣＤ試聴可 Real player要）＞http://www.musical-cocktail.at/
脚本・歌詞：ミヒャエル・クンツェ 音楽：シルヴェスター・リーヴァイ
演出・訳詞：小池修一郎 オリジナル・プロダクション： ウィーン劇場協会
翻訳：黒崎勇、迫光 音楽監督：甲斐正人
ダンス演出・振付：大島早紀子［H.R.カオス］
振付：麻咲梨乃 装置：堀尾幸男 照明：勝柴次朗 衣裳：朝月真次郎
音響：渡邉邦男 歌唱指導：岡崎亮子、林アキラ
演出助手： 佐藤万里、寺崎秀臣
オーケストラ：(株)昭和プロダクション (株)ダット・ミュージック 指揮：塩田明弘
製作： 西堀文雄、中谷文 宣伝： 内海弘一ほか;
協賛：住友ＶＩＳＡカード 制作協力：宝塚歌劇団 後援：オーストリア大使館
製作： 東宝株式会社
2001/8/24(金)猛暑 1:00-4:00PM(75/休30/75) 1F中段より 客席超満員(1950人）
客層：男性1/50割合（お父さん？多)、老若とりまぜて女性ほとんど。
客入れ：全公演完売中。補助席100近くも埋まってる模様。劇場初見。女子トイレ
多くもそれなりの列。外出したほうが正解かも、劇場外ではサントラ常時流し、感動も
新たに趣向。観劇入場券、沖縄グッズが当たる応募、休憩時間中程で浜村純が公演ＰＲ
したり。演目や天井のシャンデリアに関わらず、気分は大阪きたなコマ。
物販。下記。意外とお客が少ないのはリピーターが多いせいか。場内でこの前の席は
あの辺やったやろか、とか会話あちこち。
カーテンコール三回。速攻手拍子の乗りのよさ。主役二人のラスト、閣下の投げキスに
どよめく客席。
初見ねこ。1996宝塚歌劇団・雪組で本邦初演。今回タイトルロールの一路真輝さん
がトート＝死役だったとか。ヨーロッパではハンガリーを皮切りにツアー中。
舞台。留められた蝶な人型をあしらった王朝扇が象徴的な幕。左右はロマネスクな
装飾柱の宮殿額縁。よく見れば金色ははげ落ち、壁にひび割れに朽ちかけ。開けて
舞台の後方に鏡、奥行き感現し。豪華なシャンデリアやベルベット椅子の会場も
相乗して、結婚式場並には王宮気分。装置は持ち込み式。背景に迫り、幕を多用、
回り舞台で登場人物とかスピーディ移送など、手慣れた巧さが随所に。
お話。オーストリア・ハプスブルグ帝国の最後の宝石・エリザベート皇后の生涯を
大胆、劇的な脚色で描く。シシイ（エリザベート）はおてんば。父親は愛人と好き
勝手に行ったきり。ファザコン盲目愛故か、父の様を自由でいいな、と焦がれる
シシイ。結構おばか娘。ある日おてんばが過ぎて、生死の境、彷徨い。黄泉の帝王
トート閣下と三途の川的なとこで出会い。美青年な容姿の閣下、シシイに一目惚れ。
愛欲と職務を共にまっとうしようと、死のキスを迫り。でも我が強さ故か、生きること
に未練のシシイは拒絶。閣下がっかりも、子飼いの羊を放つように生還させ。
これって、優しいのか、嫌らしいのか。
さて、シシイ。フランツ・ヨーゼフ皇帝陛下にも一目惚れされ、もてもて。二人の結婚は
皇太后ゾフィーの思惑と違い、一悶着。なるも、しゃあないと承諾され。皇后と
しての自覚、すなわちお国のために尽くす（死ぬ）ことを姑に強要され。貧困に
あえぐ国民に芽生えた革命運動へのソフトな抑止力として、美貌が利用されること
に。自分のために生きたいエリザベートには、自死同然な責め苦。おまけに
ゾフィーと取り巻き連中がよからぬ企てをするし、もう大変。ナチズムの台頭、
帝国の威信低下も暗雲。息子の死。過激ダイエットで衰弱する体。エリザベート、
崩れ落ちそうになるやいなや、閣下登場。強引な死への誘惑、エリザベートの
拒絶の繰り返し、も、しかし、やがて…。
旅先のエリザベートを暗殺した男ルキーニ、彼の黄泉の国・地獄行き裁判での
証言を借りた、裏読み史伝な趣向。
癖になる濃さ。リピータ多数派出もさもあり。表だった笑いはほとんどなく、
ダークトーン終始一貫。エログロ加味で大人にはたまんない味わい。疾風怒濤
の快感展開。心に響くメロディ、時々目が点にもなる強引な歌詞（閣下の求愛
関係全般、王子の歌殺しとか）の絶妙な取り合わせ。エリザベートに迫る
トート閣下の通常生活に必要がないエロぶり。ポーズ、目線、動きとか。
肉体を極限まで駆使・切れとスピードの大島早紀子ダンス。トートダンサーいずれ
も危険なほどの激しさでまあすごい。端役にいたるまで、人物相関にしつこい
くらいにこだわる、細かな演出。こねたや小芝居のくすぐり、また迫りや大布を
つかった派手やかな登場や転換、セクシーお姉さんで男性サービス、とかポイント
忘れず。もろもろビジュアルの華美華麗または退廃的な美しさ。歌えるキャストも
結構で美味しいところ。生きている者より活きている、死のメタファーな閣下と
取り巻き連中。その逆説な劇的面白さは、演劇好きにも興味津々。
キャラ芝居、横溢。どこでもトート閣下・内野聖陽さん。生と共にある死を謹厳
実直に勤め上げ。帝王の正体以外に、結婚式の司祭、医師、役とか。ちゃっかり
目立ちたがりでもあり。思い人エリザベートの前では野太い声で大音声。死ある
とこ閣下ありなれど、ゾフィーおばさんの臨終のみは欠勤。美しいものだけ好き？
、な強力わがままぶりがやおい系にはツボ！？。見た目に依らず、愛らしいところ
が○。時々関西人ルキーニ・高嶋政宏さん。シニカルな狂言回し。サービス精神
旺盛な、過剰な芝居がかりが関西系。二幕最初のようこそ大阪♪は、場内手拍子
ですっかり人気者。健気エリザベート・一路真輝さん。周囲が偏屈なんで、キャラ
芝居薄。物語を背負って、哀しく美しいを体現する端正芝居。朗々と歌、聞かせて
くれて、安心の正統派だし。
出演：
一路真輝
：エリザベート（オーストリア皇后）
内野聖陽［文学座］：トート（黄泉の帝王）
（山口祐一郎 Ｗキャスト）
鈴木綜馬
：フランツ・ヨーゼフ（オーストリア皇帝）
高嶋政宏
：ルイジ・ルキーニ（エリザベート暗殺者）
初風 諄
：ゾフィー（オーストリア皇太后、フランツ・ヨーゼフの母）
井上芳雄
：ルドルフ大公（オーストリア皇太子）
寺泉 憲
：マックス（バイエルン公爵、エリザベートの父）
阿知波悟美
：ルドヴィカ（バイエルン公爵夫人、エリザベートの母）
伊東弘美
：リヒテンシュタイン公爵夫人（女官長）
岡田 静
：ヴィンディシュ（精神病患者）他
シルヴィア・グラブ ：マダムヴォルフ、家庭教師 他
今 拓哉
：エルマー（ハンガリー貴族、革命家）
塚田三喜夫
：シュヴァルツェンヴェルク公爵（皇帝の側近）
治田 敦
：グリュンネ伯爵（皇帝の側近）
桜井冬馬 ：少年ルドルフ
池田紳一
：叔父、取調官 他
石山 毅
：ケンペン男爵（オーストリア貴族） 他
砂川直人
：ヒューブナー男爵（オーストリア貴族） 他
野沢 聡
：ジュラ（ハンガリー貴族、革命家） 他
藤本隆宏
：シュテファン（ハンガリー貴族、革命家） 他
松澤重雄
：ラウシャー（ウィーン大司教） 他
森田浩平
：ツェップス（ウィーン反体制派貴族） 他
さかもとあきら
：ハンガリーの青年、詩人 他
小野佳寿子
：ヘレネ（エリザベートの姉） 他
北林優香
：スターレイ伯爵夫人（エリザベート付きの侍女） 他
平澤由美
：エリザベートの妹、侍女、患者
鈴樹葉子
：マデレーネ（娼婦） 他
井上めぐみ
：死刑囚の母、他
青柳勝大郎、武内 耕、水野栄治
大川美佳、河合篤子、栗原朗子、鈴木喬子、徳垣友子、長谷川美穂、
丸山知津子、尹 嬉淑
トートダンサー
：佐々木信彦、清水隆伍、須田英幸、鴇田芳紀、
外山尚雄、縄田 晋、ＮＩＲＯ、東山義久
・グッズ
プログラム(Ｂ４大判 1500円 袋付）、ＣＤ（スタジオ収録ハイライト７曲 2000円
内野、山口各公演収録版3800円）、
Ｔシャツ（黒Ｌ 2200円）、テレホンカード（主要5役 1200円）、
キーチェーン(600円)、ストラップ(800円)、
生写真付オルゴールフォト(曲「私だけに」3000円）、
ポスター（一路、内野、山口 1200円）、ワイン（一路 3000円？）、
マグネット（主要5役 500円）、
［月間一覧］
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