時々自動「Lightology」
＠三軒茶屋 シアタートラム(2002/3/1-10 13ステージ)
http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/
全自由 前売3500円 当日3800円 学割3000円
構成・演出：朝比奈尚行
音楽：伊藤和美、今井次郎、鈴木光介、江村夏樹 音楽助手：吉川清之
美術：宇佐見とよみ、佐々木潤、田中リヨヌ 宣伝美術：宇佐美とよみ
美術協力：青木真岐、新槙英美子、安保幸子、飯村藤大郎、五十嵐ゆか、
井上智子、今井理恵子、神村拓己、北見紀子、木目田綾、坂本洋祐、
佐藤翼、高斎かや、武日愛子、寺本実里、新見岳史、萩原まい子、
松尾大介、宮渕奈津子、睦浦昌、柳沢奈穂子
映像：大久保英樹、砂川佳代子、青野真悟、朝比奈建、織田洋介、土田祐介、
小野寺啓、平山明日香 映像協力：高橋太郎、西山洋一、渡辺雄志
服装：日高和子
服装協力：阿部早代子、伊藤千恵、大矢紘史、古目谷豊、日高美寿恵、
松沢博子、三浦夕佳子、宮部恵
"locked engacho"振付：伊藤千枝[珍しいキノコ舞踊団]
舞台監督：大垣敏朗 照明：渋谷博史 オペ：三枝はな、萩原吉幸
音響：市来邦比古 オペ：勝村巌、徳久礼子
主催：時々自動 企画・制作：（有）ティコ・ディコ
出演：
朝比奈尚行、伊藤和美、今井次郎、大和日有、佐々木潤、鈴木光介、
砂川佳代子、日高和子、渡辺正美、propa-gun／加藤弥生、国広和穀、
柴田暦／青木美保、河野有紀子、藤田さくら、藤田真砂子、
前日裕未[ドラスティックダンス"0"]、田村裕子 ほか、111人パフォーマ
2002/3/3(日)曇 2:05-3:35PM(1'25) 前方より 客席満員(130人)
客層：老若男女。学生ぽい、アーティストぽい人、結構。
客入れ：整理番号なし、しだいに埋まる客席。通常客席のＥ列まで撤去し、舞台
拡張。前側にダンステリア、踊りたい方はどうぞの解放スペース。パフォーマンス
後方よりで舞台全幅で展開。やや後ろ側のほうがいいかも。折り込みパンフ。
Ａ５ ４ページ。歌詞やスタッフ、出演者など掲載。今後の展開はこの作品如何に
よるとか。物販。新グッズ、Ｔシャツ(1800円 安い）。
久々の本公演。先行トラム公演同様に１００人のボランティ・パフォーマンス起用。
舞台。前述のよう、前方に踊れる参加スペース設置。公演後半になると、ぽちぽちと
客席からも飛び入り参加あり。舞台全体は黒色のお盆。中央にせり機構。プロジェク
タ、オブジェ、パフォーマの登場と転換に使用。装置全体は持ち込み式。ジオラマ、
小部屋とかさまざま。後方に巨大スクリーン、その上方高くキャットウォーク。
以上の全域を使用。
醜くも美しい世界のすべて。猫の目と変わるパフォーマンス群、同時多発に爆走。
置いてきぼりにされる、面白さ、快感◎。雑多なのにシンプル、ローテクなのに新規
な魅力も◎。ジオラマ実写のライブアニメ。内省に朗読。ソロ歌手にスタンディング
・オーディエンスは踊りまくり。明滅する照明。ブラス中心の生音テクノバンド。
駆け回ってパーカッション連打。ファニーに「キノコ」振りダンス。フィジカルな
クージャミダンス。パフォーマンスを幾人もで同時に実況解説。興味深いチベットの
紀行の一人話し。ゴドー待ち・ポッツオの哲学モノローグをヴォカリーズ、いぇーい
イクゼ。私が幸せと思ったとき告白、100人の懐中電灯で彼を照らし。じゅーじゅー
と料理のいい香り、皿もろともぶっちまけ。衝動にオブジェ体当たり。自殺するシン
ボル像と飛び降りるパフォーマ、続々。100羽の鳥は空をゆく。
ノンストップに興味津々ねこ。ぶっちゃけしてもアートの志高く。きりりとスタイ
リッシュな美しさを随所にみせて、さすが。決意と意欲が伝わってくるよな。
題材はきっつい赤裸々な現実、孤独な人の痛みと望みが通奏低音のようにあり。それ
をポップ、クールな音色をベースに、だけど体温感じる「時々自動」なアコースティ
ックで仕上げる魅力健在。生と死、光と闇、和らぎと暴力、など相対するものが渾然
と同居。等価とするバランス感、醒めた視点にしびれるねこ。100人の若いパフォー
マ達。素直すてきに熱気発散。舞台全体のドライブ感を煽って◎。前回、おそらく
未消化だった効果、今回はねらい通り発揮した印象。数年後？の次回公演が早くも
楽しみねこ。
主な構成。
・「ピッカリマン」（約17分）
少年の手記朗読。日常、友人の死、世界を支配する「光」のこと。町の一日、春夏秋
冬を三つのジオラマ内リアルライブ映像で投影。海に面した町全体の俯瞰、高層アパ
ート群の中庭広場、路地裏、屋内（ドールハウス）。３，４台のビデオカメラ使用、
操作者、撮影者のクルー５，６人がジオラマ毎に張り付き。街路に人、マスコット
人形、車が語り、動く。ときに巨大ロボが跋扈し、町に火炎。戦車は人を踏み越えて
走りさる。途中、ロボと敵対者のバトルをかぶり物のパフォーマで（実写版よろしく
）みせて眩惑の相似形。光と闇のコントラスト、またその曖昧な境界も美しく、印象
深いねこ
・「30Ｗ」
女性歌手の歌に、100人パフォーマなオーディエンス・ダンス。自分と間違えて友人
を刺した、馬鹿な男のアタマは30W、謝らなくていいから治療費だしなと責める内容
の歌詞。ニュー・ローテクノ・バンド"locked engacho"（時々自動メンバー。ブラス
中心。スコットランドの民族衣装みたい、たっぷりスカート男女）は軽くテクノな
ドライな曲調。さびでフラッシュライト照明。クージャミダンス（時々自動独特の
フィジカルなダンス）する2人はブラインド越しに肢体見せ。
・「Darktime of Lightpart of Blackspace」？
(1)移動式フレーム小部屋。着替えをする小柄な女性。背景にフルーツの画像。なにを
しているかを男女4人で同時実況。やかましい中、聞き取れる断片は身も蓋もなし。
(2)中央前後に光の道。裸の男女が絡まりあい、やがて喧嘩。これも実況中継。
(3)上手～中央に光の道。5,6本の旗をはためかせて、半球のオブジェが自走。同時に
また実況。
以上の合間に初老男性の穏やかな、モンゴル紀行語り（ＢＧＭは密教？の詠唱）挿入。
・「また森へ」
後方、頭上高く、キャットウォークにボーカリスト（伊藤）。「ゴドーを待ちながら
」のポッツオ台詞（ポワッソンワットマン…、有名な哲学的モノローグ）をヴォーカ
リーズ。キノコの振りのダンサー６、時々ユニゾン混じり。ボーカリストの歌に、
オーディエンス熱狂。三方向からのライブ映像を左右のスクリーンに投影。
ポール上にドラム６、打面を正面に向けて並べ。矢印投影。それにあわせた方向に
幾人かで駆け回って、叩き。左右のスクリーンに「流れる一本線」のビデオを延々。
クージャミダンス。光の質量と死んじゃう動物の話しが交互にスライドをいれて。
いくつかの拡声器を背負った男行き。トタン板を戸板のように連ねて吊られ。間に
キノコの振りのダンサー。死のうと思った女性のモノローグ。頭だけが画像として
居並ぶ子達。ジェット機は彼らの頭に次々衝突して粉砕、2回目は明後日に飛んで
いって、意外顔の画像。
・「engacho song2 １００本の懐中電灯」
貧乏で電気がこない北向きの部屋、自殺？、来る百人の友達、１００本の懐中電灯。
な内容の歌詞の歌。１００本の懐中電灯を手にしたオーディエンス、盛り上がり。
舞台に上がって踊りまくり。
・「15min.」「きみの眼の奥の億のヒカリと億の闇」
旧作改訂。５０秒前とか、その時々で時間を変えながらアナウンス。後方大スクリー
ンに飛び降り自殺するシンボル状人形のアニメーション、繰り返し。舞台。下手奥で
料理をする男女。上手の女性に給仕しようとするも、はね除けられ、料理飛び散り。
拒否した女も含め、トタン板をバーンに当たって、背後のソファに落ち込み。
ピアニカバンド。椅子を前に置きながら、渡り歩くダンス。いろんなテキストを
読む。音に合わせて光るランプマシン。死のうと思った女のモノローグ。
ダンスンステリアのパフォーマ。一人づつ、両端の壇に交互に上がり、幸せに思った
瞬間の思い出話し。他のパフォーマは雪崩をうつように駆け寄り、懐中電灯で照らし
てあげる。舞台では他パフォーマンスが同時進行中。ダンサーはトタン板を叩く。
キャットウォークからは飛び降りアニメーションに合わせて、パフォーマ飛び降り。
（布をもったスタッフ、下でうろうろ）。３人でクージャミダンス。男、落書き。
自殺した人は空を飛ぶ夢をみる朗読。１００人パフォーマはトリ形の飛行機を
掲げる。スリットをいれた窓越しに男女は光となる。飛び降りアニメーションの人形
は激突寸前に空に舞い上がり、飛ぶ。すべては一つの光となる。
111人パフォーマ：
青柳恵子、赤羽さや香、秋田圭子、阿部早代子、新槙英美子、
飯村藤太郎、五十嵐まりこ、五十嵐ゆか、五十嵐陽子、井川恵美子、
池山雅子、伊藤あさな、伊藤幸江、印南雅子、稲山薫、
井上智子、若井千明、馬橋直子、梅井麻帆、大島綾、
大瀬桂、大山峰弘、小川美奈子、尾上真奈美、小野寺啓、
小野寛子、葦井里美莱、神村拓己、河上聡、菊川素明、
岸山絵美、北見紀子、金始哲、小阪亜矢子、小林恭子、
小林信子、坂本洋祐、笹野羽来、實松亮、佐野友、
沢田石徳子、渋谷真理、菅原悠子、杉山モナミ、鈴木あかね、
瀬戸川貴子、曽我潮香、曾我部智子、高市響子、高須賀千江子、
高橋牧、高橋誠、竹緒梨香、竹下かおり、田島孝通、
多田博之、ツプラヤクミコ、勅使川原茜、根岸由季、野沢陽子、
萩本怜子、萩本朋子、萩原まい子、幅貴代、原輝美、
福地充博、藤井ヒデキ、星野一意、星野功一、堀田恵理、
補永洋子、宮渕奈津子、藻谷綾乃、谷地森幹子、柳沢奈穂子、
柳下燾嗣、山内克也、山前麻緒、吉岡亜紀子、米本篤、
六分一沙良、脇板答子、和日潤子、王美芳
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