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 チェルフィッチュ UBU7参加「ユビュ王」

 @市ヶ谷 法政大学学生会館大ホール(2003/9/13-15 3ステージ)
 http://www.hosei.ac.jp/
 全自由 一般2500円(カンパ制)UBU7全演目券10000円 3演目券5500円

 原作:アルフレッド・ジャリ 脚本・演出:岡田利規 舞台監督:山越正樹[幻遊館]
 照明:斉藤喜和 音響:橋口修[Sound Office Mil] 音響操作:太田翔子
 劇団公式HP http://homepage2.nifty.com/chelfitsch/
 UB7(ユビュ・セブン)公式HP http://www.ubu7.info/
 出演
 難波幸太:ユビュおやじに相当
 山縣太一:ユビュおっかあに相当
 村上聡一:ユビュの側近などに相当
 佐藤拓道:ポーランド王などに相当
 江口正登:ポーランド王子などに相当
 福田 毅:ポーランド王妃などの相当

 2003/9/14(日)曇|雨 2:07-3:19PM(1'11) 上手サイドより 客席満員(80人)
 客層:20才代前半中心、男女半々。カップル、グループ、単独が同率?。
 客入れ:入場時不明。空席案内あり。全パイプ椅子。素のままの会場、センターに
 大きく演技スペース。コの字に囲む客席。正面20×2、サイド22づつ。正面のがいい
 けど、サイドでも支障はなし。折り込みパンフ。A4 1枚。UBE DQNの間に
 コンビニのバイト君の話に書き直したと挨拶、配役、スタッフ、予定掲載。次回公演。
 11/14-15@横浜STスポットで一人芝居「マリファナの害について」。物販なし。

 横浜の演劇ユニット。今年度GGフェスの最終選考に残り。ねこ初見。「ユビュ王」
 を七劇団が演出するフェス参加作品。

 舞台。フリースペース、装置なし。後方に有線放送?装置と食べ物をいれたコンビニ
 袋をおいた小テーブル。

 お話。コンビニ店長のことがむかついてしょうがない、イチ君。大好きなマヨネーズ
 をマヨ爆(弁当のマヨネーズ小袋をレンジに入れ破裂)させたことを責められたこと
 もあるし。和田は次期店長こそイチ君ともちあげ、ベテラン店員のサブとあぼーん
 (抹殺)の相談。でも、コンビニ店長の前だと、むかつきながら殊勝顔。自ら店員に
 注意したにも関わらず、酒を売った身成年が事故を起こし、店長は死刑。売り子
 してたサブは譴責処分。

 次期店長にイチ君。これが調子こいて暴走。バイト店員に逆時給しかも値上げを宣言
 時間あたり5000円を徴収するというめちゃ。前の店長同様、不平を胸にためていく
 店員達。その恨み声が呼んだのか、店長の亡霊が現れ、首になったバイト君に拳銃を
 渡したりして。イチ君はマヨネーズ好きが高じて、発注内容が偏りぎみ。どうも本部
 に見捨てられた様子。新規の入荷は滞り、コンビニの食材が腐るありえない事態に。
 側近の和田もこれにはギブアップ、世界の知らないシステムに自分達はあぼーんされ
 ちゃったんだよと、イチ君を諭し。そんなところにストッキングの強盗一団がやって
 きちゃう。イチ君に見限られ、首となったサブは、2ちゃんねるのコンビニ板で
 デビュー。思いのほかやさしく迎えられて、はまっていき。ストッキングをした匿名の
 一団はなんか寂しい書き込みをして(スレッドを読み上げて)いく。

 (原作のお話。ユビュ親父はユビュおっ母にそそのかされて、ボルデュール大尉と
 結託、王を暗殺する。王位を手に入れたユビュ親父は貴族達を次々と処刑。桁外れな
 税金を徴収し、ボルデュール大尉を投獄する。ボルデュールは脱獄、亡き王の従兄
 ロシア皇帝と共に、ブーグルラス王子(王家の生き残り)即位のために兵を挙げる。
 ユビュ親父も兵を挙げるが、逃げ出してしまう。逃げ続けるユビュらは、船で次なる
 目的地へ向かうのだった。)

 旧来なら演劇にならないような、いまどきの若者像を舞台にあげ。会話はまんま、
 リアルな現代口語。10秒で伝えられる内容がいつまでもできない、もどかしい若者
 言葉。時折、片足立ちや、手を大振りするなど会話と無関係な身体表現を交え、奇妙
 ダンスな動きを普段から取り入れてるのかしら。2人を主に少人数の会話シーンを
 時系列に連ねて構成。ハンドまたはスタンドマイクを使って会話やモノローグしたり
 、しなかったり。照明はほとんど薄暗い地明かり、モノローグで時々スポットする程度
 の変化。音楽はコンビニ設定なので麻波25とか小さく流し、シーンごとに別の曲。
 衣装はTシャツに短パン、イチ君はユビュ王シンボル?なフェスチラシの渦巻き
 マークを腹に描き。店長になってからは、上半身裸で終始みせ。

 知らずにみたら、ユビュ王と思わないかも脚色。その旨や原作のこと、ユビュ王への
 不満など、上演台詞に織り込んで、ちょっと距離感を置き。愚かしい言動の数々が
 馬鹿哀しくもおかしくて、くすり笑いねこ。鬱積された不安と怒り、本能の現れなど
 、いまどきの暴力の源をリアルに浮かばせてて、ふーむ。普段の公演がどうか、
 みてみたいねこ。

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