＠池袋 シアターグリーン Box in Box（2011/8/20-28 14ステージ）
http://www.theater-green.com/
全自由（整理番号付き） 前売3000円 学生2000円 当日3500円
作・演出：谷賢一（DULL-COLORED POP）
舞台監督：棚瀬巧＋至福団 照明：松本大介 美術：土岐研一
演出助手：元田暁子（DULL-COLORED POP）、南慎介（Minami Produce）、
海野広雄（オフィス櫻華）、竹田悠一郎
宣伝美術：鮫島あゆ（DULL-COLORED POP）×堀奈津美（DULL-COLORED POP/*rism）
制作：北澤芙未子（DULL-COLORED POP）、会沢ナオト（劇団競泳水着/mono.TONE）
出演：
D ：DULL-COLORED POP
大原研二D ：厳原夏夫（日本人カメラマン)
井上裕朗[箱庭円舞曲]：ゴゴ＜エストラゴン＞(保健省職員)
東谷英人D ：ディディ＜ウラジーミル＞(ゴゴの弟 村に住みつく)
・教室
百花亜希 ：アーシャ(教師 ディディの妻)
田中のり子 ：女医
・ボリスの家
塚越健一D ：ボリス(ナジロチ村長)
石丸さち子[Theatre Polyphonic]：ナターシャ(ボリスの妻)
守美樹 [世田谷シルク] ：ギギ(ボリスの娘)
・ジーナの家
加藤素子[さいたまゴールド・シアター]：ジーナ(村の古老)
芝原弘 [黒色綺譚カナリア派] ：ミーシャ(ジーナの養子)
中村梨那D ：クリニカ(ジーナの養子)
細谷貴宏 ：男子生徒(村の子供)
若林えりD ：女生徒(村の子供)
・リューダの家
堀奈津美D ：リューダ(村の後家)
堀越涼[花組芝居] 日替わりゲスト ：ワーシャ(リューダの夫。殉職した消防士)
・その他
佐賀モトキ：猫(村の猫)
吉永輪太郎：使者(小間使い)、雄猫(村を訪れた猫)
2011/8/23(火)曇 7:31-9:33PM(2'02)前方中央 客席満員(120人)
客層：20-30歳代中心に幅広く。男女半々。
客入れ：整理券順に呼び出し。開場時15人ほど。通常の劇場配置、ひな壇に椅子7列。
中央が観やすいとアナウンス、空席誘導随時あり。折り込みチラシそれなり。パンフ
B5 3ページ。挨拶、顔写真付き相関図、予定。
動員を一気に延ばしたという4年前初演作、改訂再演。
舞台。リアル土の地面。湿った匂いがし。レーキでのけると不自然に真っ白な部分。
観測機材を置いたり、別の場所になったり。
お話。うち捨てられたロシアの寒村。東京在住の日本人カメラと、来日した不機嫌顔
の保健省役員は記憶を掘り起こしていく。あの時あの場所で、俺たちは何を感じ、
何を考えていたのか。
失って知る愛と生の諦観、荒廃と消失の舞台に生きることを考えちゃったりするねこ。
忌まわしい事故により、蝕まれていく人と生活のありさまを刻むように描いていく。
311の直近事故が重なる生々しさは拭えないけど(30km離れてとか言ってるし)、
無知と執着の悲劇喜劇ともとれる普遍性あり。絶望的な希望を抱き査察官を待つ2人は
役名通り、ゴドーを待ちながらの体。２人と村人へのお上(神）の理不尽な仕打ち、
それでも土地を離れられず待ち続ける、愚かさ痛ましさ。そこら、禁断のジャムを
喰らう脇役の子供こそ、眼目。肝っ玉母さんを始め、活写された生が理不尽さを
際立たせつ、舞台を悪戯に沈ませず、さじ加減〇。
終盤では、亡夫と暮らす未亡人の執着。いいじゃないの幸せならばとも、傷ましい
とも。全体、カメラマンをワキ、未亡人ら村人をシテにした夢幻能の体とも。
生と死の出会い、シームレスな構造とかそうだし。
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