＠下北沢・駅前劇場(2012/6/20-24 8ステージ)
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全指定 予約・当日共3600円 初日・平日昼割引3300円 学生割引2000円
ペアチケット（２枚一組）6600円（要予約）
脚本・演出 高羽彩 舞台監督：藤田有紀彦 舞台美術：稲田美智子
照明：吉村愛子（Fantasista?ish.） 音響：角張正雄
宣伝美術・宣伝写真：羽尾万里子 プリンティングディレクター：青山功
制作：Feblabo プロデューサー：池田智哉
出演：
有川マコト ：弦巻電一
夏目慎也[東京デスロック]：弦巻光二
山口森広[ONEOR8]：弦巻石三
かんのひとみ[劇団道学先生]：未佐倉真弓
大佐藤崇 ：若林勉
板倉チヒロ[クロムモリブデン]：金田望
春日由輝[劇団プレステージ] ：三栗雄大
水谷妃里 ：灯（あかり）
2012/6/20(水)曇 7:35-9:19PM(1'44)前方下手 客席満員(100人)
客層：20-30歳代と中年層。男性過半数？かな。
客入れ：前にたっぷり余裕をとったパイプ椅子席8列。折り込みチラシそれなり。
パンフ A5 3ページ。挨拶、配役、予定。次回公演本年度中。
物販。過去公演台本、クリアファイル。カーテンコール1回。
舞台。とってもリアルな町工場、その休憩所と母屋装置。細部に至るまでスーパーな
写実で驚くねこ。上手にコンクリート床に木製テーブル。壁に用度品ラック、
すすけたガラス窓。上に社訓、山の写真。工場は客席側にある設定。上手半分が
地つながりで一段高い畳座敷。小さなこたつ、隅に便覧とかおいた座卓。
壁に茶箪笥、上に小さなフィギュアとか。正面奥に台所、上手に二階への階段。
お話。近未来、今よりさらに死がみじかになった日本。志半ばで倒れたらしい
町工場３兄弟への腹違いの妹の追想。宇宙船にも使われた特殊ナットを開発した
職人肌の父親亡き後、景気とも傾いた工場を支える兄弟。兄は心労が祟って薬療養中、
三男はちょっと楽天で子供気質抜けず、間の次男が屋台骨となっている。
とある日、腹違いの妹を自称する女性が、恋人とも突然現れ、工場を慰謝料代わりに
渡せという。騙りとも思えず、とりあえず２人と兄弟のばつの悪い共同生活が
始まるのだが。
ステレオタイプな悲喜劇に、広く醒めた神視点を注いでみせてクール。職人しかも
一部オタクと、捨て子美女という、奇妙な取り合わせ。心の機微を丁寧に重すぎない
軽さをもって描き、つつ劇的な誇張や笑いを交えたさじ加減が上々。とりわけ、
うだつのあがらない三兄弟を演じる三人はさすがのキャラ立て。ともかく丁寧に
描き、明日の希望を伺わせたところで、足下をすくってくれちゃう（それも妹が
さらり語る）。大震災の前触れのない、無情な仕打ちを知る身にはとっても
アクチャルでふるえるねこ。粛粛と精緻に積み重ね、一瞬で破壊するという今に
つなげたタカハの作術を改めてすごいと思うねこ。
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