＠池袋 東京芸術劇場シアターイースト(2013/09/12-16 7ステージ)
全自由(整理番号付き) 前売2500円 当日2800円 高校生割引1000円
うさぎストライプ「メトロ」22分
作・演出：大池容子 ダンストゥルク:木皮成 照明協力:黒太剛亮[黒猿]
制作・ドラマターグ:金澤昭 宣伝美術・ブランディング:西泰宏
協力:青年団、レトル、フォセット・コンシェルジュ、黒猿
出演：亀山浩史[うさぎストライプ]、李そじん、緑川史絵[青年団]、水野拓[青年団]
タカハ劇団「クイズ君、最後の 2日間」22分
作・演出：高羽彩 音響協力:角張正雄 照明協力:吉村愛子[Fantasista?ish.]
制作協力:鴬津信勝[krei inc.] プロデューサー:池田智哉[feblabo]
協力:アミーズ
出演：橋本淳 伊藤直人
鳥公園「蒸発」22分
作・演出：西尾佳織 衣裳:桑原史香 演出助手:福島真[東京のくも]
出演：森すみれ［鳥公園］、野津あおい［サンプル］
ワワフラミンゴ「どこ立ってる」20分
作・演出：鳥山フキ 衣装:原田美知子 協力:青木友美、南綾希子、Diet Chicken
出演：北村恵、菅谷和美［野鳩］、多賀麻美、名児耶ゆり、原口茜
Q「しーすーQ」22分
作・演出：市原佐都子 制作:有上麻衣、渡迦由佳梨 協力:中村友美、丸田裕也、
舞台美術研究工房六尺堂
出演：飯塚ゆかり、坂口真由美、吉岡紗良、吉田聡子
技術統括:白神久吉 舞台監督:谷澤拓巳 照明コーディネート：乳原一美
音響コーディネート：末廣友紀 映像コーディネート：松浬延拓
映像オペレート：本郷志織 宣伝美術: 柳沼博雅[GOAT] 宣伝イラスト：田中海帆
企画コーディネート：徳永京子 制作:大迫久美子、勝優紀、中山静子
主催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)、東京都、
東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都歴史文化財団)
2013/09/12(木)晴 7:06-9:11PM(2'05)中段中央 客席満員(270人)
客層：20-30才代中心、男女半々。演劇人結構ちらほら。
客入れ：劇場入口に20番台まで整列してから入場、以降10番ずつ呼び出し。
開場時60人ほど。折り込みチラシ厚め、後置き箱設置。パンフ B5 オールカラー
5ページ。挨拶、プロフィール、公演クレジット。物販。上演台本ほか。
カーテンコールあったりなかったり。全体はなし。
女性作家主宰の劇団ショーケース。ぽっきり22分、テキパキ転換で2時間一寸で
納まり まず製作 上出来。飛んでみても離れられない井戸底日常、そこから我に帰る
批評眼をそなえた作品ばかりを百花繚乱な多彩さで綴り。
・うさぎストライプ「メトロ」
舞台。学校椅子を車内座席、道など見立て。役者のフォーメーションにつれ、
連ねてはほぐして並べて展開。
お話。いつも電車で見かける気になるあの子と、一緒にでかけた夫との車中折々。
モノローグで語られるそれぞれの心理、いつもそこで行き止まりの追想。
連なって輪になって、行く川の流れは絶えない歩行と会話。どこぞで見かけたねと
言われそうな身体ぶりら演出を全編。物理と心理の距離感がほどよくて好感。
動きつつづける日々の描写の中、凍ってしまった心、追想の切なさが表れる終盤に
ほろりねこ。
・タカハ劇団「クイズ君、最後の 2日間」
舞台。3Dテトリスか？な巨大なパズルブロックを組んでいく。
お話。自殺志望者サイトにある日あらわれた「パズル君」。決行の日まで「対話」
地上では部活、勧誘、カスタマセンターでのままならない日常やりとり。
モザイクから断片を見せながら、晴れることなく高まる緊迫とやるせなさ。呟きと
身体表現のラリー緩急で興味深く、飽きさせることなく。熱い身体と醒めた心の
対称が痛く。やっちまったのかと、観てる側が取り残されるラストも印象。
・鳥公園「蒸発」
舞台。下手にイントレ高台、上手にゆったりソファとテーブル。
お話。気になる男子の部屋を覗き、今日もオナニー実況中継する女子。その子の身に
なって心理語りと愛ある批評眼。また女子の友達はその子の身になって以下同文。
建設的、もう一歩前にと大人に小言を言われそうな引きこもり心理を延々。自分と
いう他人を含めた客観視、批評眼から描かれてて、哀しくて滑稽。
・ワワフラミンゴ「どこ立ってる」
舞台。上手にダイニングテーブルと椅子。下手床に流木。
お話。コンビニでエロ漫画を買い合う女子達。いろんなひとや動物がやってきたり
出逢ったり、気になったり、スカしたりされる。
断ち切られたり、ぶっ飛んだりの不条理(女子日常な）会話。脱力で突拍子もないのに
緊密なつくりという、あなどれない面白さ。ゆるキャラに愛着とか、オーディエンス
賞があるなら、ここが取りそうな客席から笑いぽつぽつ。
・Q「しーすーQ」
舞台。中央に長机と椅子。正面壁に映像投影。
お話。親から回転寿司店と継いだ女性店主。従業員は親の隠し子、その上非人間と
いう訳あり。太ももがかゆい女性客とトンチンカンなやりとりをしたりで堪らない。
奇想天外も、結構心当たりの性と食の欲望語り。独特の身体ぶりと話法にマジック
リアリズムな物語背景で、もはやイーストシアターではない演劇魔窟入り。子宮で
考える、などこぞの煽り文句が一番濃厚に体感できる一編。
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