＠池袋 雑司ヶ谷 みみずく会館（2014/2/18-27 10ステージ）
全自由 前売3000円 当日3500円
原作：泉鏡花（1917年作品）構成・演出：鳥山昌克 音響：大貫誉
美術協力：千葉トキ子 宣伝美術：山内国男，杉山友季子 宣伝写真：首藤幹夫
題字：阿部富美 舞台：ショーヘイ 製作：ミリヤアド
出演：
室井美香[劇団1980]：錦木和歌子
田村泰二郎：河童
小川尊 ：美大生(和歌子愛人）
則松徹[劇団1980]：花政
十貫寺梅軒：子爵家差配・長助
鳥山昌克：隠居爺
杉嶋美智子：槇ヶ原子爵夫人
向井康起 ：按摩
佐々木拓郎（ピストンズ）
藤沢美佑希
2014/02/26(水)2:05-3:40PM(1'34)最前方 客席9割（40人）
客層：大人中心 シニア結構。女性過半数。
客入れ：会議室に仮設舞台設置の体。平床に桟敷2列 椅子4列千鳥配置。前のが
見易し。折り込みチラシ、パンフなし。カーテンコール1回1分。
一人芝居「眉かくしの霊」以来、久々にみるねこ。雑司ヶ谷、夜ならムーディな
寺中にある寄合所。劇中登場する「みみずく」にちなんで粋な名の会場にて。
お話。「触っても消えそうで、殺しても死にそうもない」元女優の錦木和歌子。
雨宿りの花屋で子爵夫人をやり込め、恨みを買う。子爵家代々の人形の因縁を
訳にして借家から立ち退きを迫られることになるが、従うわけがない。反対に
人形の秘密をあばかんと策を巡らすが。
ダークロマン、ゴシックな鏡花作品、アングラ演劇の心と相性良くした好舞台と
なり。荒くれと抒情、硬派でいて詩的と、唐十郎世界を彷彿。一人芝居から一気に
多人数で彩りを増し。主人公を瑞々しい女伊達ぶりで演じる室井さんを、元状況劇場
の妖怪役者・田村泰二郎、十貫寺梅軒が盛り立てサポート。怪しく哀しい抒情世界を
たっぷり描いて素敵。舞台は簡素も、闇をしっかり演出。壁やら取り払われて透明に
闇に溶け込んでいく美術が○。
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