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　テアトル・ド・アナールvol.4
「従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインがブルシーロフ攻勢の夜に
　弾丸の雨降り注ぐ哨戒塔の上で辿り着いた最後の一行
　─およそ語り得るものについては明晰に語られ得る／しかし語り得ぬことについて
　人は沈黙せねばならないという言葉により何を殺し何を生きようと祈ったのか？
　という語り得ずただ示されるのみの事実にまつわる物語」

　＠駒場東大前　こまばアゴラ劇場(2015/10/15-27 18ステージ)
　http://www.komaba-agora.com/
　全自由（整理番号付き）前売3750円　当日3950円　学生3250円

　作・演出：谷賢一[DULL-COLORED POP]　美術：土岐研一　照明：松本大介
　舞台監督：竹井祐樹　ドラマトゥルク：野村政之
　宣伝美術：山下浩介　宣伝写真：引地信彦　宣伝衣裳：及川千春
　WEBデザイン：吉田典男　票券：田村浩子　制作助手：福本悠美
　制作：小野塚 央　プロデュース：伊藤達哉　企画：テアトル・ド・アナール
　主催：ゴーチ・ブラザーズ　助成：芸術文化振興基金

　出演：
　　　　　　　　　　　　　　　　初演　　　　今回
　　　　　　　　　　　　　　　2013/3/29-4/7　2015/10/15-27
　　　　　　　　　　　　　こまばアゴラ劇場　←
　　　　　　　　　　　　　　　　15ステージ　18ステージ
　　　　　　　　　　　　　　　　1時間40分　 1時間55分

　ルートヴィヒ(志願兵　哲学者)　西村壮悟　　古河耕史
　スタイナー軍曹(小隊長)　　　　榊原毅　　　←
　カミル(兵士)　　　　　　　　　井上裕朗　　大原研二
　ベルナルド(兵士)　　　　　　　伊勢谷能宣　小沢道成
　ミヒャエル(兵士)、
　ビンセント(ルートヴィヒ親友)　山崎彬　　　本折智史

　2015/10/15(木)曇　7:33-9:29PM(1'55)中央後方　客席ほぼ満員(70人)
　客層：20-30才代中心、男女半々。
　客入れ：開場時20人ほど。ベンチ桟敷1、低椅子1、通常椅子4列。
　折り込みチラシ極厚。パンフ A4 1枚。物販。パンフ 600円 台本？円。
　カーテンコール2回1分。

　翻訳劇かという体の作品、キャストを一新して再演。
　舞台。初演のベッドまた開演前ジオラマら調度、小道具を除き。替わり、背後に
　傾斜した木組屋根壁、床隅に粗大ゴミを置き。客席頭上の布幕とも閉息感、殺伐と
　したムードを増し。中央にやっつ、でも丈夫そうなテーブル、ランタン置きは
　変わらず。
　お話。第一次大戦、劣勢のオーストリア軍。荒む小隊の中、自らの哲学探究、
　友愛の大切を守り通した若く哲学者の姿を描く。

　強靱なテキストを正攻法でする充足感。俳優は変わっても変わらない脚本の凄さを
　改めて感じるたねこ。重苦しい中、厚情の和らぎやユーモアをほの添える、
　さじ加減にしみじみ染み。応えるキャストもまた強力。主役・古河をはじめ、
　語らない間に及ぶ繊細かつ深い演技、厚いアンサンブルを堪能するねこ。

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