＠吉祥寺 吉祥寺シアター(2016/5/12-25 16ステージ)
http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/
全指定 一般 前売4800円 当日5000円 アルテ友の会会員 前売のみ4300円
初日特別価格4000円 学生割引3500円(夜公演のみ)
作・演出：川村毅 照明：大島祐夫、ＡＳＧ 音響：原島正治 衣裳：田邉千尋
ヘアメイク：川村和枝、p.brid 演出助手：小松主税
舞台監督：小笠原幹夫、今西祥太、劇工房 双真
宣材写真：須藤秀之 宣伝衣裳：菊池志真 宣伝ヘアメイク：澁澤芳江
宣伝美術：町口覚(マッチアンドカンパニー) 製作：平井佳子、ティーファクトリー
主催：株式会社 ティーファクトリー 提携：公益財団法人 武蔵野文化事業団
助成：文化庁文化芸術振興費補助金（舞台芸術創造活動活性化事業）
出演：
白石加代子 ：カカ(母)
大場泰正[文学座]：アニ(長男
売れない小説家)
兼崎健太郎 ：ドス(次男 戦争帰りの英雄)
末原拓馬[おぼんろ]：ジン（三男 家出から帰る。宗教家)
笠木誠 ：ハル(TV記者)
蘭妖子 ：とら（家政婦）
2016/05/15(日)晴 3:01-4:54PM(1'52)後方中央 客席ほぼ満員(150人）
客層：中高年層6，7割。女性過半数。
客入れ:B列最前。折り込みチラシそれなり。パンフ B5 3ページ。次回公演。
9/14-10/16「荒野のリア」再演。吉祥寺、長野、京都、長久手、横浜。
物販。戯曲集。カーテンコール2回1分。
舞台。襖と畳の八百屋舞台。正面手前に長い上がり框。
お話。「遠い未来の近い過去」地方都市の立ち退きを拒み続けているお屋敷。
強力な母親のもとに三兄弟。売れない引きこもり小説家、戦場返りの兵士、
仲間と宗教団体を立ち上げ。一家の面倒は謎の奔放な家政婦がみて、また
最近TVドキュメンタリーを撮ると男が日参している。一家には秘密があるよう
だが、ハッキリとはしない。母親中心版カラマーゾフの兄弟？。
叶わぬ思慕の念、親の偏愛ら因業な物語の全てが母親に行きつき、応える白石加代子
の怪演が火に油を注いでまあすごい。狂っても過剰でもクールな演技にいつもながら
（以上）に痺れるねこ。ダークでシリアスな設定だけど、いずこかヘンテコで軽薄と
いうさじ加減がらしく、好き好きねこ。
ポストパフォーマンストーク「時代を創った女優」 5:05-5:35PM(30)ほぼ居残り
白石加代子、蘭妖子、川村毅
川村 過去、今、未来を語ってもらおうと。60-70年代を知らないのでこの機会に
暴露してもらおうと。2人は同じ年に早稲田小劇場と天井桟敷へ入団している。
白石 劇団が出来て2年目。区役所の仕事を我慢していた25才だった。見学に
行ったら、演出が素晴らしくて。あの仕事をやりたいと思った。
蘭 青森のせむし男（チラシをもってくる）の初演をみて、次の日に探して
寺山さんの家へいったら、変な声だからと入れてもらった。大山デブコの犯罪で
初舞台。
白石 初舞台は別役実の御伽草子からカチカチ山と舌切り雀の婆さん役。
「劇的なるものをめぐって」は3年。
蘭 私も白石さんの舞台をみて、素晴らしくてこの人は出てくるなと思った。
白石 その後、利賀村に本拠地を移した。演劇祭の1回目と2回目が凄かった。
蘭 寺山さんはその頃弱っていたけど、天井桟敷は奴婢訓で参加。
白石 寺山さんって背が高いのに高下駄を履いていた人。
川村 劇団色が強かったから他をみていないこと多い。
白石 早稲田小劇場と天井桟敷の役者は交流があった、喧嘩もよくした。
蘭 （寺山さんが唐さんへ葬儀の花を贈って乱闘になった事件）あの時現場にいた。
あれは最初唐さんが寺山さんへ葬儀の花を贈って、そのお返しをしないとと
いうことだった。
川村 それは聞いてない、新事実。
白石 そんな悪いことは唐さんが考えそうなこと、寺山さんじゃない。
蘭 四谷シモンが天井桟敷の看板でガラス窓を割って、通報された。喧嘩になった
ところに警官がきて捕まってしまった。寺山さんは出所したとき、誰も出迎えに
来なかったと怒っていた。
川村 皆さん忘れてますが、少女仮面初演の春日野役は白石加代子ですから。
あれは唐さんの当て書き？、でも李さんの役ぽいですよね。
白石 早稲田小劇場の理ずくめの舞台から唐さんの本は…。歌も歌った。
初演の配役について。唐さんは李さんと初日を観にきた。李さんが今の台詞は
何？と隣の唐さんへ聞いていたとか。自分の滑舌が悪くて、台詞が伝わらなかった
かもしれない。
鈴木メソッドは別役さんがいなくなってからはコラージュになった。肉体を
つくろうとした。私の変な体を元にしたものも結構あったけど、私は縛られるのが
嫌い（川村 それは今回からも判ります）辞めてしまったが、鈴木メソッドは
世界中に広がっているし。
蘭 私は劣等生。白石さんは世界的な女優さん。
川村 市街劇「ノック」(1975) の時、蘭さんはどこに？。阿佐ヶ谷のあちこちで
同時多発で行われた。銭湯へ行くと男達がいて「闇」と一斉に叫ぶとか。
私は当時中学生で30時間は無理だなと諦めた。翌日の新聞に載っていて、後悔した。
通報があり警察が介入して中止になったなど。）
蘭 自分の持ち場について。お客さんにコスプレしてもらって、指示を出す。
買い物へ行かせるとか。シーザーは麻雀屋の2階でレストランを開いて、食べさせて
いた。中止についての寺山さんの判断。劇団員はあちこちに散らばっていて
その場に誰もいない、お客さんしかみていない。
川村 2人の共演は。
白石 蜷川さん演出の身毒丸で。この後お通夜に。
蘭 身毒丸では会話はしていない、今回初めて。上手な役者になるなと寺山さんに
言われてずーと。
川村 2人を観ていると面白い。リア王と道化のよう。蘭さんの家政婦は謎めいて
いる。トラは猫かもしれない。
白石 蘭さんはいい。川村さんと2人でみてて笑っている。
白石（未来について）未来は考えていない、今与えられたことを真面目にやるだけ。
川村 昨日麿さんをみてて、白石さんと夫婦をやらせたいなと。
蘭 健康でボケたりしないように。