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 ONEOR8「ペノザネオッタ」

 @赤坂見附 赤坂RED/THEATER(2011/6/18-26 13ステージ)
 http://www.red-theater.net/
 全指定 前売3800円 当日4200円 -6/20 前売3500円 当日3800円
 学生割引 前売2500円 当日2800円

 作・演出:田村孝裕 舞台美術:稲田美智子 照明:伊藤孝(ART CORE)
 音響:今西工 舞台監督:村岡晋 宣伝美術:美香、桑山慧人(Pri-graphics)
 宣伝写真:引地信彦 票券システム:堀内淳 当日運営:斉藤友紀子
 制作:ONEOR8、RIDEOUT 企画製作:ONEOR8
 出演:
 矢部太郎 :周生
 野本光一郎:多部
 恩田隆一 :久保
 伊藤俊輔 :学

 和田ひろこ:美和(周生の姉)
 赤澤ムック[黒色綺譚カナリア派]: 祐子
 冨田直美 :弥生(姉)
 広澤草  :五月(妹)
 関ロ敦史 :大沢(裕子の夫)
 山ロ森広 :若山(ガリガリ)

 根本雅也 :九十九ほか

 白州本樹 :父

 2011/6/21(火)晴 7:34-9:24PM(1'50)最前列より 客席ほぼ満員(140人)
 客層:20-30歳代中心、大人寄りに幅広く、演劇ファン以外も結構いそう。
 客入れ:C列最前。やや舞台高めだけど、最前でも大丈夫。折り込みチラシそれなり。
 パンフ A4 3ページ。挨拶、配役、スタッフ、予定。次回公演 来年秋。
 物販。台本800円。DVDなど。 カーテンコール1回。

 舞台。昭和の住宅、8畳ほど居間。正面まっすぐのれんの奥に台所、下手玄関から
 廊下突き当たりにトイレドア。段々がみえる階段から2階設定。
 居間。上手引き窓、床にTVとファミコン。中央にちょっと長めの座卓、壁際に
 タンス、鴨居に賞状。

 お話。病弱だったご近所遊び友達の通夜。働き口もなく、姉と2人暮らし。
 亡くなったその日、子供時代クリアできなかったファミコンに夢中だったとか。
 集まった男友達は遺志遂げようと取り組むが、攻略が思い出せない。そこに現れたの
 はアジアに雲隠れ、パチ物商売の父親。海賊版のそのゲームも父親がつくったのだが
 幾星霜、どうにも思いだせない。頼りにならない父親を疎ましく思う姉の心は頑な。
 かつての愛すべきバカな男たちをみる女子たち。苦笑しながら、いつしかあの頃に
 かえっていく。

 同時代ならぬ同窓会演劇。ファミコン、友情、恋愛、両親と家族。たっぷりとした
 時間に育んだ関係が、人生小休止な通夜の夜に回顧、悔恨とこぼれ出す。世知辛い
 今に振り返りがち、恋愛に戸惑いがちな 30才台にストライクな会話。は凝らずの
 巧みさ。ゲームに夢中の非日常にも日常が裏打ちされ、笑いの内にしみじみ沁み。
 どこにも行けない青年、ゲームキャラで冒険に挑んだキャラは自分と父親のため
 犠牲になった姉とか。役者芝居丁寧。視線の交差、かげる表情ら黙した間に心情を
 よく映し、親密。
 

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