吉田 朝 ひとり芝居「ＯＮＥ」
＠阿佐ヶ谷 ザムザ阿佐ヶ谷 (1999/4/16-18 5ステージ) 前売2800当日3200
作･構成：吉田 朝 音響：青木タイヘイ[ステージ･オフィス] 照明：木川達也
舞台監督：小沢真史 宣伝美術：野辺香ほか 制作：あさひクラブ 代田千秋
出演：吉田 朝（あさひ）
1999/4/18(日)小雨 6:05-7:55PM(1'50) 最前列より 客席９割(90人)
客層：20-30才代、女性過半数。おばさん、おじさんもちらほら。
客入れ：しだい埋まる客席。整理番号付チケットもさほどご利益無し。
ZAZOUS THEATERの、というより、じてキンの個性的レギュラーで知られた吉田朝。
不定期にやっている１人芝居、４年ぶりの今回。
舞台。昭和初期な学校講堂みたいな、木造りの劇場。旧家の廃材でもリサイクルし
た？雰囲気あり。上階の複合映画館、レストランも木材たっぷりらしい。舞台には
装置、小道具類はなんもなし。
お話。世界の終わりがくる！？、最愛の妻子の不安に不思議と平静に対する男。そ
の夜、男は奇妙な種族と共同生活をする夢をみる。競争をせず、調和を尊び、自活
する彼ら。個々人の名は記号じゃなく、具体的な役割を表してたり。男は戸惑いな
がらも生きるために溶け込んでいく。そんな頃、旅する彼らの先導役：水、食料を
探す役目に推されるが、男はオアシスも探しだせない。虫、仕留めた獣の肉を拒絶
する男は飢えと乾きで半狂乱に。そんな男を立ち直らせたのは、全てを受け入れな
がら自発する己の意志の力だった・・。
奇天烈なキャラを種々演じた過去のオムニバスから一つの芝居にまとめた形式に転
じ。子供と遊び、砂漠に翻弄されるなどの情景をマイムな仕草混じりに表現してく
持ち前の風刺精神は、ナチュラルな生活に戸惑う男の滑稽で惨めな姿などに健在。
落ちついた作風と巧くなった演技、顔のしわに経た月日を感じたねこ。
でも、なんかありきたりな展開、オーソドックスな演技、生活描写の盛り込み多さ
（丹念故の冗長さ）には面白み感じず。刈り込んで、吉田さんならでわの個性がも
っとほしいねこ。なぜ、この作品を創ったかの理由も窺い知りたいし。来年、整理
して再上演するとのこと。期待したいねこ。
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