KAAT × 山田うん × 池上高志「まだここ通ってない」
＠日本大通り KAAT神奈川芸術劇場 ホール内特設会場（2024/10/18-20
3ステージ）
全自由（整理番号付き）一般5000円 神奈川県民割引（在住・在勤）4500円
24歳以下2500円 高校生以下1000円 満65歳以上4500円
構成・演出・振付：山田うん 構成・演出・コンセプト：池上高志
VR/ドローン/デバイス設計開発：Alternative Machine(升森敦士、丸山典宏、
ジョンスミス、佐藤寛紀)
音響：江澤千香子 照明：藤田雅彦 衣装：Martin Churba（マルティン・チュルバ）
ヘアメイク:大原恵美 舞台監督：齋藤亮介 プロダクションマネージャー：平井徹
主催・企画制作：KAAT神奈川芸術劇場 後援：アルゼンチン共和国大使館
出演：
ダンス：川合ロン、飯森沙百合、黒田勇、猪俣グレイ玲奈、リエル・フィバック
ピアノ：高橋悠治
サウンド、エレクトロニクス：土井樹
2024/10/18(金）小雨 7:05-8:09PM(8/55)下手後方 客席ほぼ満席（130人）
客層:3世代 男女半々。
客入れ:感染対策 手指消毒任意。早めにロビー開場。6分押しで整理番号順に入場。
桟敷1列、雛壇にクッション追加椅子3列。当日パンフ B5 3ページ。
機内モードではなく、電源（Wi-Fi）を必ず切ることと、ドローンが客席に飛んで
くる事があると注意（今回は来ず）。カーテンコール1回。
YCAM@山口でやりそうな、テクノロジーとのコラボ公演。
舞台。「ススキ」13点在、床にグラフィカルなシンボル、正面に5本の光の柱。
シンセ演奏ブースが上手、高橋悠治・ピアノが下手。
事前レクチャー 池上高志、山田うん。開演前〜7:13PM。
1装置。光の柱に見えるが、音響遅延装置でtuningのメモリ（16bit×5）。
2ドローン。来たら逃げるようお願い。神経細胞は集まると記憶になる、ドローンも
群れになると記憶、意識になる。群とは2個体以上。
3ススキ。タルコフスキー「鏡」の冒頭にススキの原。踏み分け道が出きるように
自然も記憶を持つことができるのでは。
構成。・ススキの原、踏み分けて道をつくる、あるいはなぞる群、空にドローン、
墜ちてきた個体らを避けてサバイバル。
・VRゴーグルをつけ、やがて変容するススキの原に驚き、さ迷う２人。スクリーン
には見ている異世界。
・高橋悠治の奏でる小宇宙でソロ、やがて群。ダンサーに同調するシンセ音響。
ポカーンとする、人工機械、理論との共演で感じる、もっとできるのではないかなな、
物足りなさ、置いてきぼり感を味わうねこ。でも、ダンサー個々とアンサンブルは
スリリングかつしなやかで美しい。高橋悠治の透明でリリカルな音楽、流れは決めて
即興、と共演するシーンは垂涎もの。それと記憶、パーソナリティに関わる衣装が
素敵。…何だけどなあである。
アフタートーク 8:12-8:54PM(42)
茂木健一郎（ゲスト） 山田うん、池上高志 司会 岡崎香
（茂木さんに呼び出されて）出演ダンサー、土井樹、Alternative Machineメンバー
茂木（このような公演はこれまで観られたことは）池上とはマブダチだから。
（感想）後ほど。ドローンが１台墜ちたが演出か。
池上 想定内。リハーサルではもっと墜ちていた。ダンサーの動きに色々と介入する
ことについて。
山田 ドローンが墜ちるのとススキが折れるのも失敗とは思っていない。
毎回想定外、ダンサーがドローンを踏んだり。
茂木 映画「エターナル・サンシャイン」辛いので恋人の記憶を消す に似ているな
と重なった。
池上 記憶、意識は抽象的。具体化しようとTURINGの記憶装置にすがる。
山田（ダンサーの経験はどのように）毎回池上先生の記憶の、半分解らないレクチャー
を聞いて。人間の身体にどう反映されるのかと。
茂木 高速条件体（？）の中で踊っていて、現代的だと思った。ジョルジュ・ドンの
ボレロと比較し、あちらは古典的。
池上 生命も環境が自由性を創る話。
茂木 ダンサーが凄い。もっと拍手してもいい。あの流れだと湖の底の気分なので
拍手しにくい。（茂木さん、ダンサーを呼び出す。）
川合ロン（茂木 どんな気持ちで踊っているのか。）毎回、通ったところが無い
ところを通って、同じダンスにならない話。
茂木 ドローンを単なるガジェットに使ってない作品。
山田（即興と振付の割合）かなり自律的に動かないとサバイバル出来ない、群でも。
ピアノは決めはあるがスコアの形ではなく、即興。
池上 ドローン、音楽のスタッフ紹介。音楽は途中でコンピューターが止まって
即興で音を聞いて連れて行かれる、判断する。
茂木 高橋悠治のピアノとダンサーの動きが生命のように…。
池上 それは違う、人工生命への置き換えについて。
茂木 結果としてそうとは…。
客席から質問。山田 頭の記憶と身体的な記憶に分けてトライしている。
（ダンサーへの指示は？）指示ではなく、どうすればよいかと。１人の記憶を
はじめとする５人で分割するなどやっているが、
池上 先生のテキストを元にどう表現していこうかと。どうサバイバルするか、
ドローンと同じ自律型のプログラムとなる。
池上 自由はなくなる。潜在的に最適解を持つようになる。
川口ロン 質問に基づいて、振付について実演。
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