新国立劇場スリー・キングダムス

　新国立劇場「スリー・キングダムス」

　＠初台　新国立劇場中劇場（2025/12/02-14 12ステージ）
　全指定　S席8800円 A席6600円 B席3300円 2作品通し券15800円 Z席1650円

　作：サイモン・スティーヴンス翻訳：小田島創志演出：上村聡史
　美術：杉浦充照明：佐藤啓音楽：国広和毅音響：加藤温
　衣裳：前田文子ヘアメイク：鎌田直樹振付：山田うん] 演出助手：神野真理亜
　舞台監督：棚瀬巧
　出演：
　伊礼彼方：イグネイシアス・ストーン巡査部長
　浅野雅博：チャーリー・リー警部（イグネイシアスの上司バディ）
　伊達暁　：シュテッフェン・ドレスナー（ハンブルグ警察刑事）
　音月桂　：ヘレ・カチョーノフ、シュテファニー・フリートマン、トリックスター
　夏子　　：キャロライン・ストーン(イグネイシアスのパートナー）、リーシ、
　　　　　　ポルノ映画女優

　竪山隼太：アレクサンドル・リヒテル（イギリス売春組織ボス）、
　　　　　　クリステン・レイムス [ソニー]（エストニア犯罪組織）、
　　　　　　ポルノ映画男優
　佐藤祐基：ゲオルク・コーラー（ドイツポルノ映画配給元）、
　　　　　　アンドレス・レバン [トム]（エストニア犯罪組織）
　坂本慶介：ペートル・コペル（イギリス内務省）、クラウス・ブラント、
　　　　　　ルディ・パイカー [フレド]（エストニア犯罪組織）、ポルノ映画男優
　森川由樹：クリスティナ・スーヴィ（ドイツ売春婦）、オルヤリース、
　　　　　　ポルノ映画女優
　鈴木勝大：通訳、マート・オペル [マイケル]（エストニア犯罪組織）、
　　　　　　ポルノ映画男優
　八頭司悠友：トミー・ホワイト、受付係、撮影スタッフ
　近藤隼　：ミスターペトロフ（被害者ヴェラの父親）、マルティン・レムサル、
　　　　　　　撮影スタッフ

　2025/12/02（火）晴 6:30-9:28PM(1'42/休20/60）1F最前方　客席6？割(600人）
　客層：3世代女性7割。
　客入れ：感染対策　手指消毒任意。最前2列目。当日パンフ A4 1枚。物販。パンフ
　B5 1200円。カーテンコール2回。

　2011年初演作品。
　舞台。無機質な壁床天井に囲われ。調度類は持ち込み式。後方壁が開いて奥行き付加。
　お話。猟奇殺人の手がかりを追って、ロンドン、ハンブルグ、そして東欧・エストニアに
　向かうスコットランド・ヤードのイグネイシアスとチャーリー。
　直面するのはイギリスら先進国が排斥した犯罪や売春組織、そこに群がる男たち。
　早々に言葉の壁にぶつかるイグネイシアスのバディ。2人は真相にたどりつけるのか。

　多面の面白さ、猟奇・猥雑さとトンマの混交、警察ミステリーから聖人の受難物語（かな）
　への変容。胡散臭く、しかし切実という瀬戸際をパンキッシュな役者芝居と、視聴覚で
　刺激するセノグラフィーで存分に楽しませてくれ。生々しさを廃した無機質な舞台美術
　で展開、付与無く登場人物を浮かばせてくれ。世界の中心となっていく、伊礼彼方さんが
　大変、取り返しが付かなくなる終盤は見応えあり。そのバディの浅野雅博さんが
　オアシス、翻訳の不通「コント」が愉快。2人の助っ人、4文字連発の伊達暁さんの
　切れっぷりが凄い、ヤバイ伊達暁の帰還。音月桂さんは謎めき美女キャラぶり、併せて
　澄んだ歌声で否応のない存在感、夢に出てきそう。

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