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 大人計画「ファンキー! 宇宙は見える所までしかない」

 @下北沢・本多劇場 (1996/7/10-18 11ステージ) 全指定 前売3800当日4000
 作・演出:松尾スズキ
 出演:松尾スズキ、宮藤官九郎、池田祥子、伊勢志摩、山本密、顔田顔彦、
 鈴木麻王、宍戸美和公、猫背椿、阿部サダヲ、正名僕蔵、宮崎吐夢、皆川猿時、
 村杉蝉之助、桑畑虚、田村たがめ、金子清文、武沢物語、河井克夫、萩原崇、
 今関朱子、久留蝶丸、新井亜樹、井口昇

 1996/7/14 晴れ 7:00-9:55PM(休憩15)中段から 客席超満員(440人 通路補助席50人)
 舞台。鋭角的。抽象画みたい。舞台上縁は切り取ったみたいな青いギザギザ。
 上手。上階まで錆色の三角錐階段。隣は立ち木。上層床には黄色の大きなロー
 ルバー。中央。銀色パンチングメタルの引き戸。下手。天井まで灰色の城壁。
 下側には、扉と階段。天井近くに穴窓。床はなんかくすんだ色。

 お話。病んだ人達の開放とその反作用。身障者とその父のタブーな結びつき。
 ボランティア達のトラウマ。もんもんとしている若者達。賢者と従者なラブラ
 ブ漫才コンビ。ジャンキーなディレクターの回想。浮かれたビデオクルー。
 とかが平行したり、絡み合ったり。

 アナーキー。まんまじゃおさまらない会話、演出の才知。はまってる笑いの
 セン ス。透徹した視点。とても満足。もう他の芝居、見なくてもいいやって感じ。
 神も天使も悪魔もなんでもない、なんにもない。結局、人間の誠意と悪意、
 そしてなんだか判らないものでなる世界。とても現実的。○。酷い結末も、嘘が
 ない誠意を感じて好感ねこ。終盤、駆け足でまとめた印象。2部構成にして、
 5時間位とか。もっと枝葉をいっぱいつけるのも面白いじゃ?と思うねこ。

 役者。新井亜樹。脳性麻痺の身障者役。真摯さに感動。精神世界での深閑さも
 ○。井口昇。なさけないSEXしたい野郎役。いい味だして○。池津祥子。
 また堕ちる役。汚れるさまが○。新人もみなはまってて魅力的。声が通らない
 人いたのは△。

 パンフ。商業演劇のそれを模した、キチンとした体裁。内容もキチンとしてて
 見ごたえあり。役者のプロフィールや上演記録にふむふむ。
 

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