Ｈ・アール・カオス「眠りの森の」
＠横浜保土ヶ谷・横浜ビジネスパーク ベリーニの丘
水のホール
(1997/8/2,3 2ステージ) 指定前売り4500当日5000
構成・演出・振付：大島早紀子 空間美術：H.アール.カオス 衣装：田中広美
出演：白河直子、奥山由美子、内田薫、宇佐美道子、菊池久美子、平山素子、
赤尾仁紀、関典子、三井アヤ、池田真弓、片井映、西田弥生
1997/8/2(土)晴れ 7:40-9:00PM 中段中央より 客席満員(600?人)
客層：老若男女。20才代女性中心に幅広く。おめかしした子供達らの母親には
予想外な「眠りの森」だったかも。子供の感想が聞きたいねこ。
客入れ：休憩時間なし、足下注意のアナウンスきちんと。擂り鉢な階段状、千鳥
の席配置に配慮あり。ただ、高低差が緩やかで手前がやや見にくかった中央ねこ。
周辺。高低の５つのオフィスビルに囲まれた円形広場。ビルはみな連なっていて
巨大な回廊のよう。ホールのある庭と屋内外の彫刻やら、巡り見る気分は現代の
宮殿といったところ？。土曜夜というのに、たまに頭上ビル窓に明かり。公演を
のぞき見る人とかいたのかしら。
舞台。水を張った巨大円形湖状。背後には半円形なコロシアムな壁。水際には、
いくつか等間隔な開口部。ここ、人が立つと意外大なの判り。下手こちら岸に湖
面高速移動用の自転車３台。野外なのに音響○、背後壁の効果故？。奥深さに
遠景なダンサーは悪くなし。けど肉体（近視）には辛し。前側の席だとよかったか
なあ。ここって普段は、お昼に湖岸な休憩場所なんだろうなあ。
お話（見たままねこ私見）。王子様な男により喜びに目覚めた麗しい姫。も今は
昔。男達と享楽な女達。かつての王子な老人もいまじゃ相手されず、淋しい日々
ワシも仲間に入れて下さいよ、あっだめですかい。しょぼん。内心の苦しみに七
転八倒。いっそ、夢の中で彼女等と享楽。そこでも女達は喜びを与えられるだけ
じゃなく、自らつかんでいく。男なんてまあ便利なだけ？。いい思いさせてあげ
るから、仕事して、私のために。老人な男は大変。それさえも、結局夢の中。
目覚めて現実に帰れば、女達は老人な男には遠く、死んだも同然な存在。度重
なる苦しみに息絶える老人。川端康成「眠れる美女」がモチーフらしい。原作の内容
は忘却彼方で？？。
激しい展開にほよよ、水の効果もあって唖然、うっとりねこ。水の効果存分。
静止した時間を表す鏡面な、狂うほどの感情のしぶきな、さざめく心のままさざ波
な、明かりの演出もあって◎。冒頭のクラシカルなバレエシーン。ダンサーの歩み
に連れ、止まりまたゆったり広がる波紋の雰囲気○。水はまた足枷のよう、苦悩
がより壮絶に感じられたねこ。特に主役・白河さん。いままでで一番鬼気迫る
激しさで圧倒。装置。水面に光を映しながら、浮かぶよに展開するベット。船（
屋形舟連想、なかではお楽しみと。ああ下世話）のような不思議。濡れて増す、
男女のエロティックさもうふふな趣で○。毎年夏の恒例公演として、この場でまた
やってほしいねこ。
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