ウォーキングスタッフ「Ａ２ アリゲーターダンス２」
＠新宿・シアタートップス (1997/10/2-12 16ステージ）
前売り 指定3000自由2800（当日3200）
作・演出：和田憲明
出演：こねり翔、平良政幸、西島秀俊、裕木奈江、小宮孝泰、小野あゆみ、
高島由佳、加藤亜古、佐島由昭、許元騰（声の出演）
1997/10/5(日)晴れ 7:00ｰ9:20PM 最前列より 客席満員（160人）
客層：20〜30才代中心。男女半々。客入れ：当日券、開演１時間前発売。前方自
由席と後方指定席から選択。発券１０枚ほど。全員入れた模様。
'90,'92年上演作その２。今回、ゲストを半数近くいれ、さらにまして意欲的。
舞台。新宿。古びたアパートの２Ｆ設定。前方には隣家の瓦屋根。窓外には立木
の緑。畳床に散らかる雑誌、新聞、カップラーメン。いまどき？な裸電球。小さい
冷蔵庫、炊事場。ベットはビールケースでお手製。テレクラのプラカードとワニの
着ぐるみ。場違いな油絵・花の静物画が壁に。
お話。新宿。不法滞在な中国人達。夢見た日本も苦渋な労働の日々。それでも
得る金が国に帰れば大金。忘れぬ潔い志もくじける、悪の甘い誘惑、中国マフィア
の影。利用され墜ちる人々、蚊帳の外だった日本人は…。
アパート部屋から今の世界のありさまを。日常な展開として、のほほん日本人との
隔たりを描いて○。細かな心理描写など略し、間隔を置いて状況を描く。荒削りな
感じが事態の急転と相まって、切迫な緊迫感を盛り上げ○。演技は力技。
おもわず引き込まれ。怒号が飛び交う中、儚くいった偽装婚中国女性と日本人の
交感がいっそうの切なさ。でも、それを哀しいと思うのは余裕があるからね日本人、
と思わせるほどに救いも出口もなし。容赦ないハードボイルドな世界が今を映して
○。
外国語は普通な日本語、日本語は片言で会話な工夫あり。リアルに外国語会話
されるより、本音に辛辣さ感じ、理解できてより距離が遠く感じたり。この演出○。
役者。こねり翔、平良政幸さん。相変わらずのテンション。噛んだ台詞さえ、演出
と思わせるほど。ゲスト。西島秀俊さん。表の媚びと裏の憤りの両面な役を好演。
裕木奈江さん。お肌きれい。絶望するほどに微笑み、落ち着いてゆく姿が悲しくて
○。
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