大人計画「生きてるし死んでるし」
＠下北沢・本多劇場(1997/12/17-28 15ステージ） 全指定前売り4200当日4400
作・演出：松尾スズキ
出演：松尾スズキ、宮藤官九郎、阿部サダヲ、伊勢志摩、顔田顔彦、猫背椿、
皆川猿時、村杉蝉之介
1997/12/21(日)晴れ 2:35-4:40PM 中段より 客席ほぼ満員(380人)
客層：20〜30才代男女中心に幅広く。女性過半数。
客入れ：鳴り物注意もなし。大人な承知な客だからね。
舞台。中央、堤防な壁。斜面には「この世の果て」な意味が英字で。
お話。蘇生マシンで生き返った人間（ＩＳ）、は不死に、けど死の恐れなしな中途
半端状態。そんなＩＳも戦士してる、新宿近郊のきっつい戦争。なんでか戦ってる
おばさん達、はもうしんどい。おばさんだから。でちょっと夢想する、ゆるゆるの
世界。痒くなるゆるさの中学生達のサロンを。その中の１人、自殺した少年はＩＳ
となり蘇生、なんでか奴隷に。主人の夫婦・妻はＩＳとなり蘇生するも、中途半端
彼女とその思い出に決別しようと、夫は「死の宣告屋」になって・・。あちらとこ
ちら、ここらとそこら、過去と未来、現在？？。脳味噌ぐりぐりと重なり、侵食しあう
世界。
すぎるほどに面白い。「死」なんて重いテーマにびびる間もなく、大笑いねこ。
くだらなく、わかりやすい、過剰、饒舌なギャグ会話、つうかコント◎。キテル台詞
を体現する役者◎。通常劇団役者５人分相当の胡散臭さい存在感でみせてくれる。
描かれるのは、あくまで生の世界。そこからみた、よくわかんない死をよくわかん
ないなんかとして描く。そのドライでクールな味わい◎。ラスト近く。死刑な姉を
救出に向かう妹、でも「寝坊」しちゃって助かる命も助けられない。「軽い致命傷」
な絶望感が深くも、軽やかなとほほさを伴ってて◎。
阿部サダヲ、突出。もういったりかえったりと自在。チャーミングだし。猫背椿。
いきっぱなしで止まらない。◎。松尾スズキ。なんかリラックスして楽しんでるよ
うな。変な動きが少ないのは、年食ったせいかしら。
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