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 R.U.P. プロデュース つかこうへいオールスター顔見世興行「新・幕末純情伝」

 @渋谷・シアターコクーン (1998/3/12-29 21ステ)
 全指定前売り当日 S席7350 A席5250 
 作:つかこうへい 演出:岡村俊一 装置:川口夏江
 出演:筧 利夫(坂本龍馬)、藤谷 美和子(沖田総司)、春田純一(勝 海舟)
 山崎銀之丞(土方歳三)、山本亨(岡田以蔵)、木下浩之(桂小五郎)、
 こぐれ修(近藤 勇)、北島義明(岩倉具視)、吉田智則、友部康志、清家利一
 村木仁、横山一敏、二橋進、三上大和

 1998/3/18(木)晴れ 7:10-9:40PM(休憩なし)2F下手から 客席9割(700人)
 客層:20〜30才代中心。平日のせいか勤め人なスーツの人多し。女性過半数。
 客入れ:当日券開演30分前から。2F席中心に40?枚ほど。販売時に30人列。
 コクーンシートは今回ないのね。パンプ1000円。つか氏と藤谷さんの対談収録。

 カラオケ・歌謡ショーな外観だった、初演('89/8/9-9/27 52ステ@PARCO劇場)
 作・演出;つかこうへい。出演は、総司に平栗あつみ、他の配役の記憶?、資料行
 方不明だし・・ねこ。顔ぶれは塩見三省、春田純一、岡森締、若林ケン、酒井敏也
 など。今回はなんといっても、筧・龍馬なキャストに期待ねこ。

 舞台。船の甲板に見立てた美術。大小のマスト、掛けられた網。中央円周周囲に切
 れ込みな奈落、からは役者出入り。激動の幕末を生きることを、荒波の航海になぞ
 らえた趣向かしら。龍馬登場シーンで、白い帆が揚がるのが印象的。

 お話。幕末、虐げられた不遇な境遇の新撰組。貧苦から這いあがり、今はまず保身
 の政治家。自由を唱い、本能がまま誠実な龍馬、は敵味方に慕われながらも、政治
 システムから排斥されていく。龍馬が本能ラブした、沖田総司。人に酬いんがため
 殺人を重ねるイノセント美少年な少女、は龍馬ら男達の愛と憎しみに翻弄されて
 いき・・。どうしようもない運命に抗い、希望を抱き続ける人の意志の物語。
 
 筧さん登場、に初めてわく拍手な客席。後半では「ジェットストリーム」に乗せての
 MC、客いじりなどサービス。楽しそうなおねえさん達。筧さんはいつもの筧さん。
 派手で下司な外観に切ない思いを忍ばせつつ、すっと直球演技で泣かせて○。

 全体、欲求不満、なつか芝居見本市。つか組の役者はきっちり世界。一対一の演技
 でのドラマ○。殺陣やマジック、歌謡ショーも決め。でも、どうしてなんでの掘り下げ、
 役者の追い込みはちと薄目に感じたねこ(従来比。他芝居よりは濃い。)。
 沖田をなんで男達は愛したのか、国と比べ得るなにものがあったのか?、ぴんと
 こずねこ。沖田の心の方はよく分からず。もっとの演技、演出は高望み?。

 藤谷さん、なんか不思議。少年な細い声、に匂い立つ女な体のアンバランス。責め
 られ、背負わされる、その痛々しい感じが印象的。ちと見ない、つか芝居キャラク
 タ。懸命なのは分かるけどの演技に、追いつめられた者の凄みと哀しさが出てくれ
 ばなあ、と思うねこ。

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