Ｒ.Ｕ.Ｐ. 「犬を使う女-「スター誕生」より」
＠渋谷 シアターコクーン (1999/8/17-29 16ステージ)
全指定 前売り当日共 S-6000 A-5000
作：つかこうへい 演出：河毛俊作[フジテレビ] 装置：島川とおる 照明：松林克明
音響：山本能久 衣裳：宮木宣子 振付：ラッキイ池田 殺陣：清家利一[ＪＡＣ]
音楽監督：からさき昌一 舞台監督：中原和彦 演出助手：松本祐子
照明オペレーター：松下ゆかり 音響オペレーター：上妻圭志、長弓川恭子
振付助手：彩木映利 衣装制作：坂原寿子 舞台監督助手：中川由喜雄
プロデューサー：菅野重郎、岡村俊一 制作：岩間多佳子、大金ふみよ
企画・制作：Ｒ.Ｕ.Ｐ.
出演：
ともさかりえ・・・・・・・・・・・・・・・・・・：野火止玲子、「ハノイのバラ」
山崎銀之丞[つかこうへい事務所]：村川（野火止のマネージャー）
京 晋佑[サードステージ]・・・・・・・：伊豆沼（自衛官）
宮藤官九郎[大人計画]・・・・・・・・・：伊達浩介（検事）
こぐれ修[劇団☆新感線]・・・・・・・・：海野防衛庁長官、玲子の義理の父
羽場裕一[元夢の遊眠社]・・・・・・・：水島監督（映画監督）
伴 美奈子[扉座]：ジェーン、百合子
川崎恵斗：メアリー
今井陽子：素子、トト子
清家利一[ＪＡＣ]：若山馬之助（大スター）
赤川金太[ＪＡＣ]：横山一敏（大スター）
安村和之・・・・：安村巡査、１本釣
吉田 学[北区つか]：犬使い・学
石坂史郎[北区つか]：犬使い・二郎
トロイ：TROY
友部康志[北区つか]：トオル
黒須宗高[ＪＡＣ]、高瑞 光、大前光範[ＪＡＣ]、岡本光太郎、松村時男：兵士
今野直美、布川美生、一倉千夏、柴原 文、植木美奈子、服部裕子：犬(コロス）
1999/8/21(土)晴・猛暑 7:00-9:30PM(2'30) 中段より 客席ほぼ満員(800人)
客層：20才代女性中心にとりどり。おじさんも多し。
客入れ：珍しく前売買ってたので、当日券不明。他の回の前売を発売中（残席ある
模様）。パンフ(1500)。必要十分なデータ（あらすじ、背景など）と、役者インタビュー
収録。
舞台。空爆を受け、窓がぶっ飛んだ西洋アパートみたい。そんな壁の開口が中央
大階段から、シンメトリィに上下左右にあり。
お話。虐げられてきた、忍者一族・野火止。滅び行く彼らの女長、玲子。その母親
ハノイのバラは、ベトナム戦争に娼婦として、また特攻忍犬の指揮がため密かに
送られ、見捨てられていた。玲子は、かの地から奇跡的に助け出された因縁の子で
あったのだ。今、三原山への投身自殺者に「二度も」連れ添った彼女には殺人幇助
の疑いが掛けられている。母親と忍犬を巡る国家の黒い秘密、巡る人々の愛憎を
交えながら、その一部始終を捉えた映画撮影は進んでゆく。人々の希望と絶望を
負いながら輝く、スターとなっていく玲子を主役として。
お馴染みのつか芝居アイテムに、ダンスと歌を挿入、「演劇お化け」とかお遊びと
異分子な役者を珍入。ショーぽい印象もある、娯楽作。虚実ない交ぜの入り組んだ
相関関係、キャラを追ってて、うーん？ねこ。複雑な背景に単純な恋やら痛みな
思いが浮かぶのには、うんうんと感情移入。遊び控えめで、すっとまとめてもらうと
もっと○な印象あり。
役者。ともさかさん。模索するよな、迷いな弱さを華奢な身体で体現。それをして
義理と人情、世界平和を背負うとする姿は、不条理、つか芝居な逆説。凛として
立とうとする彼女に、しみじみするねこ。山崎さん。つか芝居定番できっちり締め。
羽場さん。粘りある力強い演技。お話を引っ張る２人の手応えある演技○。
面白いのは大人計画・宮藤さん。つか芝居から一番遠いような飄々とした演技。
その異質ぶりが愉快ねこ。京さん。彼もいつも通りマイペース。美男子なのに
ずっこけ忘れず、なんか健気。
［月間一覧］ |