阿佐ヶ谷スパイダース「スキャンティ・クラシッコ」
＠駒場東大前 こまばアゴラ劇場(1999-12/16-19 6ステージ)
全自由 前売り2300当日2500
作・演出：長塚圭史 照明：千田実[CHIDA OFFICE] 照明操作：阿部由紀子
音響：加藤温 舞台監督：四方智子 衣裳：岡麻生子、山仲美佳
小道具：小林光葉、野末晃子 メイク：関裕子 舞台美術：松浦孝行
舞台装置：池田真紀子、松木美砂子、浅野春奈、大庭智子、中西竜也、芳賀晶
宣伝美術：松浦孝行 振付：MINAKO 制作：長屋教子、小松桃子 出演：
第１話・・・・・・第２話・・・・・・・第３話
中山祐一朗[元・iOJO!]：浅倉（社長）・・・医者・・・・・・・・有田 （店長）
笠木泉[元遊園地再生事業団}：桜井（開発）・・・マミ（千草ダチ）・・チエリ（店員）
加藤直美[ベターポーヅ]：鳴門（営業課長）・←・・・・・・・・・←
ユキコ（店員）
澤田育子[拙者ムニエル]：四谷（？）・・・・千草（母親）・・・・サリナ（店員）
今林久弥[双数姉妹] ：小坂（開発部長）・−−・・・・・・・・大手町（客）
加藤啓 [拙者ムニエル]：家霧巻（営業）・・三宅（千草元恋人）・武田（客）
伊達暁・・・・・・・・：三田村（開発）・・レイジ（千草ダチ）・石川（客）
長塚圭史・・・・・・・：−−・・・・・・・幸雄（父親）・・・・滝（店員）
1999/12/19(日)晴れ 6:10-8:10PM(2'00) 中段より 客席超満員(120人)
客層：20才代中心。女性７−８割。
客入れ：階段にきちんと誘導、整列（ぴあから入場。）ならんでる間に荷物預かり
を積極的に実施。場内の詰めは軽くあり。当日券は10数枚程度と伝聞。
最前列ほか20？席ほど。指定席につき、混乱なし。折込パンフ。配役、スタッフ、
次回予定。あいさつ文はなし。
舞台。水玉とストライプ。黒のパンチング壁、等間隔の穴隙間から緑色、黄色の
ストライプが覗き。中央と左右に１ｍほどのストライプライン。床一面ストライプ
上手奥に円形入口。
お話。時系列オムニバス。別場所の事件を共通人物をいれて、どこか繋いでく。
１話。おもちゃ会社。企画書に社長乗り気、クールな営業は手厳しい。攻撃された
社員は「目安箱」に一人書いて投稿。雰囲気悪くなってところで、その箱開示の
社員要求。そこには知らなくてもいい、裏切りやら愛欲告発が。電話機ほどの箱
に隠れていた！？という営業(加藤）は匿名紙面の当人告発。
部長は裏切って移籍画策、 営業課長を誘っていたのだ。しかし裏切りは二人どうし
にもあり。きれた営業課長は新製品な麻痺銃でみな打ち倒し、ヒステリックにして
３Ｆからダイビング、消失。おいおい、まいったな。（と幕間の首になった部長1人に、
なぜか天の声が聞こえたり）
２話。その部長が住む近所のマンション。高さ50cm巾20cmの△型の溝から小さな手
子供が閉じ込められた、と夫婦はオロオロ。母親はダンスパーティに出演時間が
迫ってなおヒステリック。警察に任せて、でかけようと父親に。自力で助けようとする
父親は警察反対。なんか酷い2人。パーティ仲間がやってきて、もう子供はだめ、
マリファナに逃げたり踊りだしたり。そこに母親の元恋人・いまやカリスマダンサーが
復縁にやってきて、さらにややこしく。子供ほっとけという周囲に母性に目覚めたか、
母親は後ろ髪ひかれ決断できず。反対父親は気絶させられ、もうなにがなんだか。
とまたまた、１話の営業課長が血みどろでやってきて、なにやらスイッチ押し懇願
押せば大爆発。部長のマンション階がこっぱみじんに。爆発に警察。マリファナも
やばいし、もう乗りで銃撃戦突入。仲間な医師が銃を貸したり。子供はといえば、
治療の甲斐もなく、もう・・。
３話。部長が住むマンションの同階の一室。ぼけーとした野郎を芸能スカウトと
言葉丁寧に誘い、金を騙し取ろうな一団。優秀な人だからと精子もとって、あらぬ
レイプ狂言も準備して逃がさない企て。なんか仲良過ぎて気持ち悪い、浪人生二人
が今日最初のかも（加藤、伊達）。バカそうでしっかりしてそうで騙され。そんなこんな
を仕切る社長の妻サリナを、社長愛人のチエリはかわいげ顔で苦々しく憎しみ。
次のかもはぷらぷらした男(今林）。悪意まるだしの応対に追出そうとするも逆襲され。
社長に復讐の殴打、借金取り立て。カードを強奪され、なんかもう酷い展開。
みな病院へいき、残った社長愛人はカード暗証、生年月日？の思い当たる先に
携帯。とマンション大爆発、暗転。
奇妙な作風、健在。シニカルベースにシュールのノイズが刺激的。どこか欠けた、
身勝手千番な登場人達ばかり。そんな中から虐げられる女性が愛憎に暴走やら
だだをこね反発する姿を浮ばせる。営業課長やらのとち狂いと正気の間を綱渡り
ばたばたとした生き地獄ぶりとか。惨めで悲しいその様を笑いつつ、否定しない
視点にふーんねこ。長塚さん、意地悪だけど優しいのかも。
役者がパワーアップ。濃い個性、演技バトルがスリリングで◎。加藤直美。
微妙にエロティック、微妙に外す愉快な間合いが◎。
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