劇団衛星「劇団衛星の脳天気番長演劇祭」
Ｃプロ「脳天気番長椎茸を栽培する」＋「脳天気番長は１８歳」
＠京都 シアター１２００（2000/12/8-10 6ステージ）
1プログラム 前売2000円 当日2300円 旧作1作品 前売800円 当日1000円
3プロセット券 前売3000円 （Ａ「脳天気番長ダンスホールへ行く」(1997年）
＋「１８歳」 Ｂ「脳天気番長出馬する」（1998年）＋「１８歳」）
作・演出：蓮行 演出補：植村純子 プロデューサー：橋本祐介
舞台監督：吉田顕 照明：葛西健一[劇団クセノス] 音響：中筋健介
衣装・小道具：鍵山千尋、筒井加寿子 宣伝美術：西川まゆ 制作：黒木陽子
出演：
岡嶋秀昭 ：脳天気番長（34才現役高校生番長）
チャック・Ｏ・ディーン ：繁内弥生 （風紀委員長。番長を目の敵にしつつ恋）
駒田大輔 ：椎茸「椎茸」、大輔「18歳」
田中遊 ：田中「18歳」（番長の取り巻き同級生）
奥田ワレタ ：河原美奈子（生活指導の先生。見た目にだまされる）
黒木陽子 ：黒木（風紀委員。くのいち）
蓮行 ：先生（クラス担当。番長の手下と間違えられやすい）
山内優紀 ：ゆき「18歳」（番長らが宿泊した宿の娘）
谷伸一[電子游戯科学舘] ：一彦（番長の子分）「椎茸」、京都の地元総番「18歳」
亀本伸彦 ：番長の子分
吉村奈知[電子游戯科学舘]：姉貴の方「椎茸」（一彦の兄、性転換で超美人女性）
FUCK JAPAN ：元山先生（18歳）
2000/12/9(土)晴 1:00-4:15PM（80/休20/90）最前方より 客席2〜4割（80〜150人）
客層：20才代男女、とんでおばちゃんな親類縁者？。
客入れ：京都駅ビル内、すげえきれいな劇場つうかもはや殿堂。ゆったり椅子、
高〜い天井、は○△□がパンチングされて美術作品。案内係員が6,7名（ホール
キャパ600?）。後段以降と２Ｆ席は今回未使用、無料ロッカーあり、トイレは
キャパにしては小規模すぎ（でもきれい）。折り込みパンフ。広げてA3サイズ。
役者への思うところ掲載。よくわからないけど、湯船につかっての役者三人放談も
あり。怒濤のペースの今年だったけど、来年は通常ペース？（次回6月）
開演前に蓮行さんの歌、終演後に役者との撮影会あり。
「ばかだけど不良じゃない」という番長シリーズ最新。旧作とのカップリング、
地元中規模劇場での企画公演。ＧＧフェス＠東京の審査を通ってたら、これを
東京でやるつもりだったのかしら（それとも前作？）
１．「椎茸」
舞台。素舞台。上手と下手に雛壇のみ。今回は映像なくて、役者演技一本勝負。
お話。畏れられ？ながらも愛されてる番長。プール授業とくれば赤ふんどし一丁と
天真爛漫。そんな様子を物陰からのぞく怪しいやつ、なんかガンダムのシャーみた
いな服をきてる、あり。999年生きて妖力を身につけた大椎茸。人間ならハンサム
クールガイ。世界を７たび征服する力をもちながら、それを学園の人気者になる
ためにつかう！！となんだかなあ。番長と人格転換成功。番長は椎茸栽培する、
へんなおじさん扱い。ひどいね。大椎茸はまんまと番長まんまの姿でなりすまし。
番頭＝椎茸おじさんの仕事場所はいつしか格好のデートスポット化。姿変われど
結構親しまれる椎茸番長。小椎茸はちゃんと育ってるし、大椎茸はなんかおもし
ろくない、劣等感と寂しさ。もとに戻ることに改心。番長復帰、よかったね。
ばかしても、踏み外さず。志＋情感な味わい。赤ふんどし、水着で恥ずかしながら
正面きり、ユニゾンで大笑い、まじめ顔ですっとこどっこいなキャラ。と少年
ギャグマンガを継承。つつ、シュール、ナンセンスには安易に走らせず。主人公
なりの心中大事の運びには、哀感さえ漂い。ちょっと気恥ずかしいほどのその辺が
いい味醸して○。
役者。主要役者のかつぜつ◎、気持ちいい。とくに番長役・岡嶋さん、椎茸役・
大輔さん。演技も堂に入ってて○。ほか、奥田ワレタ＠水着のスレンダーさとか○
２．「18歳」
舞台。同様の素舞台。回想シーンで子供番長をせり出し、クライマックスでは巨大
化番長をせり上げ、と舞台機構を使ってやったよ演出あり。
お話。気づいてみれば回想、18歳の自分。京都へ修学旅行の番長。地元の総番と
一触双発、旅館で枕投げ、のぞきとかしてる間に知り合ったのは逗留旅館の娘。
やたらちょっかいを出してくる医学生によれば、彼女は不治の病。ついで病原の
食品メーカーから治療費を脅し取り、黙認の当局に一泡吹かせるのだと、企て
協力申し入れ。男気に引き受ける番長。もらった薬で巨大化・当局攪乱のねらい。
かつての闘争の砦・京都大学にむかう巨大番長。ただ巨大化しただけなのに、
警官隊は一斉射撃。痛いよ、と気がつくと現代。周囲は当時仲間の親くりそつの
子供たち、でした。なんだあ、撃たれた傷も巨大化してたおかげか、大丈夫だった
よう。よかったね。
脳天気の「NO」は反骨の印。すぎた闘争へのオマージュ含みにして。登場人物多数
、わやわやしたにぎやかさ。自転車何台も（気持ちだけ）暴走シーン、ラストの
巨大番長（競り上がり、巨大学生服(幕)から頭だして表現）とか、立派劇場を有効
活用。「殿堂」でのすかすかゆるゆるのおばか演技にも、してやったりの反骨魂を
感じるねこ。「椎茸」同様、悲哀もそこはか、ばかにも意味ありこだわりあり。
蓮行氏らしい、笑いで収めないところに好感ねこ。
役者。FUCK JAPAN氏。へたうまの演技がなんとも、なりきりではずしてる加減も
おもしろし。
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