イデビアン・クルー「フリムクト」
＠三軒茶屋 シアタートラム(2001/1/11-14 5ステージ）
全指定前売り当日共 3,500円（トラムシート？） 大高2,500円 中学生以下1,500円
小学生未満は入場不可。 託児サービス（要予約）あり。
演出・振付：井手茂太 舞台監督：大川裕 照明プラン：西村充
美術プラン：加藤ちか 照明操作：田島佐智子 音響：島猛 衣裳：長谷川えつこ
宣伝デザイン：タグチケイコ 制作：（有）ビューネ／岩下陽子、宗重博之
主催：(有）ビューネ 協賛：資生堂、トヨタ自動車 助成：（財）セゾン文化財団
出演者：
金谷綾子、川村奈実、斉藤美音子、志小田綾子、菅尾なぎさ、高橋由美、
中尾留美子、平柳幸、本田和子、本橋弘子、上野正輝、小山達也、中村達哉、
石動孝陽
2001/1/13(土）曇り 7:35-8:40PM(1'05） 前方より 客席超満員（200?人)
客層：20-30才代中心に老若男女。おじさん結構。
客入れ：当日券不明（販売時で１０人ほど列が外に。キャンセル含めて３０枚ほど
発券との伝聞情報あり。それ用トラムシート（バー形式）は満席、立ち見６人
あり。） 二日前に予約ねこは前側通路側席、キャンセル？ないい席。ラッキ。
折り込みパンフ。A4両面、トリッキーな文字遊びとかも。今年は「コッペリア」
再演（琵琶湖ホール）、「イケタライク」（東京、湘南台）と再演続き。物販なし。
イデビアン・クルー、お待たせの新作。
舞台。客席前４列を撤去、ぎりぎりまで拡張した奥深い舞台。淡いブラウンの
アースカラー床、中央に白い道、あちこちに大小の白丸が重なり描かれ。
お話。道程の途中で振り向くといろんな景色と人。記憶と今をない交ぜにして。
面白いやら、気持ちいいやら、鯛平目舞い状態。てんでばらばら振付。個々人は
もう個性的。なんか脱力、セクシー、厚顔無恥、すっきり。と、そもそも表情、
仕草、歩き方に振付を越えた個人あり。それが道ばたで出会って驚き、嫉妬、不安、
うれしがったり。さまざまな関係性を散発、誘発して、笑いとともに巧くダンスに
のせていく。今回は、浜辺生物？！の無関係な関係までも微妙に表現して、一層
芸域（とはいわんか、領域か）を広げ。まあ、ますます。
イデビアン独特のへんてこな振りは健在。ばらばらに動いては、きっとユニゾン、
またばらばら。カッチと揃う瞬間がものすごく気持ちよくて、もうたまんない
ねこ（脱力もいいけどね）。囚われのない天才の仕事を楽しむねこ。
かならずズッコケ忘れずな、斉藤さんの崩し加減がすばらしい。次はどうして
くれるかと、わくわくしちゃうねこ。
主な展開
１人声をサンプリングして曲にまぜた音楽。次第明るくなる灯りの中、女性がゆっく
りと道を遠ざかる。裸足、カーキのパンツ、白いＴシャツ。人の声はスクラッチ。
女振り向くやいなや、照明明るく、左右に人が往来はじめ。二人の女性のリズミ
カルなユニゾンダンスが横切る。他はてんでに動く人達、どさくだに変な仕草の
人も。ユニゾンダンスの動きはステップを踏みながら手を左右横にはらい、くっと
腰を引くとか。いつの間にか一直線上にならび、くねくねと手を振る、きっと立つ
ばらばらの動きの中、くだんの女だけは時々振り返る。照明は上方から真横に
変わり。全員同じ方向に横歩き。さがって対角線上に並び。一人だけ抜けて走り
だす。ぱらぱらと拍手。向かい合っててんでに歩きはじめて往来。と前方の女を
袖から走り出た男が背中から抱きしめる。なんかドラマチックな予感の場面直後に
照明暗転。
２また薄明かりの中、女は後方に歩き始める。次第に明るくなる周囲。突発して
ユニゾンダンス、あるいは往来とりどり歩き。音楽は逆回し？を交えたオペラ？。
手をぱっと上にあげて、暗転。
３回転するサイケなモアレ模様を床に投影。ムーディな女達、ファッションショー
よろしく前方にユニゾン歩き。女二人、なんか妖しくセクシーに距離を取りながら
も絡む。後方にずっこけながら斉藤さん登場、ムーディしている二人に近づき、
こりゃ驚いた、まずいんじゃないかいあんたら、とダンス。三人でムーディ。
しなしなとしつつ、ボーイッシュな動き。５人になってユニゾン。
４斉藤さんくねくねと後ろ向き。サンバのリズム。三人で高速なステップでユニゾン
ダンス。くるくる回転。ときどき飛びます飛びますと二郎さんみたいな振りしつつ
女３人、挑発するよに。
５黒ずくめ男が床に倒れてる。通行人の男けっづまづく。なんだ？と首ひねり。
こんどは女がくる、急に黒ずくめが横に起きて通せんぼ。女こわごわ迂回。女は
みないようにずっと前をみてる。黒ずくめ、へんな動きしながら挑発、女無視。
音楽はチェロを手ではじいたボロンボロン音で。通行人男と一緒になって後ずさり
黒ずくめがガンをとばして、二人逃げる。逃げて安心した女をなぜか男二人で
挟み撃ちする。黒ずくめと女は後ろ手にして前にでる。黒ずくめが変。逃げる女は
なんか浮かれたようにダンス。黒ずくめは無視。通行人男はぎこちなく、ゾンビな
動き。黒ずくめ引っ込み。女一人でぼーとする。通行人男がくると無視して激しい
動き。黒ずくめが現れ後ろでポーズするが、女は戻ったことをしらない。女一人。
振り向くと誰もいない。通行人男戻る、おどおどとしてる。おづおづと横から女の
手をとって並ぶ。女は最初ちょっと避けるが、やがて男の手をとる。雑踏の音。
奥から腰振りダンスの女が現れる。黒ずくめも躍る。男女は逃げる。女を男が追う
形で。
６前方と奥に鳥のように首を前後にふる男女。腰が引けた動きで倒れる人。浜辺な
波音。白日のもとな明るい照明。てんでに人登場。それぞれの動き。５の男女、
男が他の女の後ろに立つと、女がやってきて連れ戻す。蟹？な動き。床にすわる男
におずおずと寄り添う女。浮気な男を捜しにきた女は男がおらず、ずっこけ。
ボサノバが遠く聞こえてくる。またばらばらだと思って鱈、ぱっと全員ユニゾン
はじめ。片手を横、もう一方を上にあげて、横にくいくい動き。両手をあげて
腰振り。また、ばらばら。また、ユニゾン。這い蹲りにはねたり。なんか子供
じみた意味不明の動きをとりどりに。しだい、全員仰向けに大の字になって、
日光浴。強めに明るくなる照明。しばし午睡時間。ときどき起きあがる人がいる
も、他が寝てるとみるとまた眠り。サンバが遠く聞こえ。起きては又寝るを繰り
返し。波音がしだいに高まる。起きあがり、ユニゾン。ここで客電が入り場内
明るく。客電が落ちて、また、浜辺の生物状態になり暗転。
７黒ずくめ男、一人前を歩く。後ろで女が気になる風にみてる。男考え込み、よた
よと倒れ込み。何？と女近づき。男は神経質に気になるポーズ。ヴァイオリン曲に
合わせて男くねくねと動き。その苦悩ぶりに女は泣きそうになり、もうやめて顔。
二人でくねくね、みてもらて嬉しかったりする男。
８懐かしげにゆったりジャズ。黒ずくめ男五人でユニゾン。ちょいなと盆踊りな動き
まじりにして。
９インドのポップス。黒の八人、前後に動き。手をＬにして腰振り。ブラックライト
に床の○や道が光り。女一人後ろに歩いてゆく。周囲はくるくると回りながら往来。
照明、オレンジ。走ってジャンプな周囲。女二人、前方でくるくる。他は後ろに
歩いて、女に向き合う。照明は赤、白日。全員ユニゾン。後ろ向き、顔を横に
向けて静止。しばし後、暗転。
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