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 オリガト・プラスティコvol.1「カフカズ・ディック」

 @下北沢 本多劇場(2001/1/26-2/4 14ステージ)
 @大阪 2/6-7
 全指定前売り当日共4,500円

 作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 照明;関口裕二[balance inc.] 
 音響:水越佳一[モックサウンド] 舞台美術:奥村泰彦[MONO] 舞台監督:青木義博
 衣装:加藤寿子 宣伝美術:坂村健次 宣伝イラスト:野中和美
 演出助手:岩波クグル 制作:大矢亜由美 制作:森崎事務所
 出演:
 小須田康人[第三舞台] :フランツ・カフカ
 山崎 一          :マックス・ブロート(大衆小説家。カフカの理解協力者)
 田山涼成         :医者、おじき
 三上市朗 [M.O.P.]   :編集者A、ミレナの夫、大家
 正名僕蔵         :編集者B、入院患者、ウェイター
 廣川三憲[ナイロン100℃]:執事(マックスの)、カフカの同僚、レストランの客
 内田春菊          :ミレナ(二度めの恋人)、ウェイトレス
 松永玲子[ナイロン100℃]:ドーラ(最後の恋人)、ウェイトレス
 小沢真珠          :オットラ(妹)
 広岡由里子                   :フェリーツェ(最初の恋人)、大家の妻

 2001/1/28(日)晴 7:05-9:10PM(2'00) 前方より 客席8割(310人)
 客層:20-30才代男女半々。
 客入れ:当日券不明も後方空席あり。折り込みパンフなし。
 物販。パンフ(A4版700円)。松尾スズキ寄稿。役者への関係者一言。広岡、KERA、
 松本修対談収録。
 
 KERAと元東京乾電池・広岡由里子のユニット。不思議な名前には意味なしとか。

 舞台。濃いグレー一面。中央からハの字壁、から凸凹立方体。床に机と高台。
 お話。カフカの才能を高くかうマックス。でも出版社はどこも受け付けてくれない。
 認められないまま逝くカフカ。原稿を焼くように遺言されたマックスは部屋を
 訪れるが、原稿は消えていた。はてさて。結構女性関係わちゃだったり、ストイック
 なくせに功名心はありげだったり、不明のカフカを周辺から描いてく。

 ストレートにカフカ像、ナンセンスの彩り添えてKERA流に。作品の不条理さ
 よか、不明な人間カフカを前面。とらえどころのない人物像を、解りやすく振り回
 される周囲のどたばたに対して浮かばせる。人となりと併行して、作品を紹介して
 関連とか興味津々。地味目(当社比)な舞台ながら、ひかれるものあれこれあり。

 配役◎。ストイックな感じがはまる、小須田カフカ。人間味豊かに哀感とおかしみ
 を滲ませて、美味しいおでんな、山崎 一。二人の有りよう、ほとんど名演。
 他の役者も適材適所、手堅く好演。KERA演出に依らず、不可侵な個性発揮の
 広岡さん。なんか楽しそうで微笑みねこ。

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