阿佐ヶ谷スパイダース「日本の女」
＠下北沢 ザ・スズナリ(2001/11/7-18 16ステージ)
http://www.honda-geki.com/suzunari.html
＠広島南区民文化センター 11/28 ＠扇町ミュージアムスクエア 11/30-12/2
指定席 前売3200円 当日3500円 自由席 前売2700円 当日3000円
作・演出：長塚圭史 照明：佐藤啓 音響：加藤温 舞台監督：大門洋次
舞台美術：松浦孝行 衣装：木村猛志（A.C.T）演出助手：望月章宏
宣伝美術：松浦孝行（鎧） 宣伝イラスト：魚喃キリコ 宣伝写真：小山裕良
制作：伊藤達哉、岡麻生子、牧原加織
出演：
中村まこと[猫のホテル] ：矢部進（起伏の激しい男）
富岡晃一郎 ：矢部奈津夫（その後妻の息子）
松村 武[カムカムミニキーナ]：五十嵐（教師）
伊達 暁 ：千葉登（矢部家・親類）
池田 鉄洋[猫のホテル] ：代々木（奈津夫の友人）
長塚圭史 ：大野 （同上）
中山祐一朗 ：田中 （訪問者）
2001/11/11(日)快晴 7:11-9:30PM(2'20) 前方より 客席超満員(170人)
客層：20才代女性中心(7,8割）。カップル多め。長塚パパの姿もあり。
客入れ：当日券20枚（通路席）、販売時で10数人列。定時少し前に開場し、自由席
指定席とも入場。整列時に荷物預かりあり。内部誘導は随時。自由席は最前方３列
座布団二枚あるも、きちきちでお尻に辛いものあり。ベンチ席脇の通路にパイプ椅子
通路を塞いで△。最後に入れられないものかしら。後方、通路の座椅子は追加指定席
？。指定席もびっしり、若い番号の席は早めに来ないとたどりつくのが一苦労なり。
折り込みパンフ。配役、データ、多数の協力者名、予定掲載。次回公演、３月に
東京グローブ座（近鉄小劇場）にて。猫ホテ、ナイロン、動物電気、拙者ムニエル
ＭＯＰから出演。物販。パンフ(B5版 24ページ）やまだひさしとの対談。
千葉雅子、加藤直美エッセイ、キャスト紹介やら文字沢山。ほか公演ビデオ販売。
くせ者、男役者を集めての今回。以下、まんま書きあり、ねたばれ注意。
舞台。住宅幕が落とされると、パンチメタル壁の殺風景な屋内。中央一段低く、
寝室とか。周囲回廊廊下、上手に梯子と中二階。
お話。単身赴任パパ・矢部は期待にやや取り乱しながら帰宅。ところが裏切りの浮気
濡れ場後の妻を発見、切れて半殺し。妻に裏切られた息子の担当教師、姉に辱められ
た実弟、なんか訪問販売のサラリーマンら、女に恨みをもつ野郎と意気投合。生かし
続けて虐待続け。そのころ、嫌気がさして家出中の矢部・息子は親友と戸外で過ごし
超プラトニック恋愛中の大野、超潔癖性の・同級生の売春斡旋してる代々木との友情
はしだい歪んで、後戻り効かず。と嫌な展開となったところで驚天動地（文字通り）
荒廃した東京で、半フェミニズムの政治結社を設立する矢部親子。調子こく彼らだっ
たけど、それも長くはなくて…。
個々と関わりの歪みっぷりを面白く描いて◎。丁々発止な、剛柔変化に富んだ会話、
台詞回しににやりねこ。ディープな題材は古のテーマ。衝動的に行動し、関わる人々
の偶像劇として、今時。過剰な言動を見せながら、心の内がもやもやとよくわかんない
相反もまた、そう。物語は強引、練り込みよか勢い任せの印象。前半にくらべ、中盤
〜の減速感が目立って、惜しいものあり。出口なしの終盤から、自称お口直しへの
急展開は唐突すぎ。それまでつくったものをなげちゃったような乱調子でもったいない
よな。ラストの矢部・夫、最終手段＝金庫の中に妻の白骨死体、手にシャツ白旗、
妻にラブコール、をしたいがため、なんだろうけど。もっとタイト、スムースにまとめて
くれると、いいのにらあと思うねこ。
役者。キャラ芝居、横溢。配役◎。中村まこと。切れて、高じて、上の空。体温差が
苛烈な芝居は刺激的。松村 武。むっちりな姿に男汁の香気滲ませ、妙にエロな持ち
味を発揮。池田鉄洋。賢くて病気で○。
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