Happy 28th Anniversary 劇団青い鳥「Tokyo Paris London SAKURA」
＠三軒茶屋 シアタートラム(2002/5/9-12 6ステージ)
http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/
全指定 前売4000円 当日4300円
＠大阪 近鉄小劇場 5/17-18
作：天衣織女 演出：芹川藍 舞台美術：宇野萬 照明：沖野隆一
舞台監督：小林清隆 衣裳：葛西佐紀、森本恵美 演出助手：渡辺なほみ
照明操作：野中千絵 音響操作：茶木陽子 制作：長井八美、瀬戸加代、青い鳥創業
主催：劇団青い鳥
出演：
芹川藍 ：山野杉子(老婦人)
高彩裕子：山野杉子
天衣織女：ユニフォーム１、ユキヨ、患者Ａ、兵士
葛西佐紀：ユニフォーム２、千草ママ、兵隊１
近内仁子：ユニフォーム３、ルリコ、兵隊２
伊沢磨紀：医師
森本恵美：看護婦、みっちゃん、兵隊３
渡辺なほみ：兵隊４
天光眞弓(声の出演）：母
2002/5/11(土)曇 7:06-8:53PM(1'47) 最後尾より 客席超満員(250人)
客層：30才代以上中心に老若男女。女性過半数。役者さん、結構。
客入れ：当日券。本席10ほど？、補助椅子は８。開演間際でもトラムシート（腰掛
け式）に空席あり。制作の方（長井さん）が昔と変わらず、がんばってるのに微笑
ねこ。折り込みパンフなし。物販。パンフ(B6 24頁 800円)出演者のインタビュー
（今、私をつき動かすもの ほか）、年表、Ｋ２長友×芹川対談 収録。
ほか、過去上演台本、グッズ販売。
また、旗揚げからのポスターをシアタートラム、パブリックシアター各階で展示中。
全部一カ所で見られるといいんだけどなあ…。
74年旗揚げ、28周年記念公演。全員集合は「ゆでたまご」再演以来、８年ぶり。
舞台。中央、四角いお盆な島舞台。中央上手より、縦長パネルに風月な背景投影。
調度類はメタル。ベット、棚には赤さびが浮いている。蒼茫の青にアンバーの月明か
り射すとか、シンプルで美しい照明◎。
お話。介護士の前ではボケ老人なちゃっかり老女。回想する夏の思い出。アルコール
依存症の彼女は精神病院に運ばれる。修道院で倒れていたらしいが、なぜそこに
行ったのか、思い出せない。まだら記憶喪失、とこどこ穴が開いたように、記憶が
ないのだ。中毒故の幻覚か、彼女はいそうでいない人々と出会う。なぜか真夜中に
はしゃぐ・ホステスのママと仲間達。首都や国の名前があるかないかゲームで死んで
いく兵士達。お誕生会の話、虚無感に囚われ、心に傷を負ったお友達。出会った夜
、優しく中空に掛かる満月、窓外に桜。大好きなメロンを食べながら、まだあったのか
思う、花は満開。
感慨。かつて青い鳥であった彼女たちの青い鳥探し。つうか長い助走。なんか困っ
ちゃったねこ。90年に入り、楽天な彼女たちの舞台は陰りを帯び、精彩を欠いて
しまう。現実の問題を描き、そこには知ってしまった不幸と戸惑いが感じられ、心
傷んだねこ。久方の舞台も当時と同じ印象。まだ立ち直れないのかと、困惑と淋しい
ことにいらつきも覚えたねこ。
辛い境遇を記憶喪失と幻覚で乗り切る女性が主人公。ここから痛すぎ。不安、苦しみ
、悩みを抱えた人々との出会いを、持ち前の遊びのような演技、演出で沈ませず、
コミカルに描いてく。笑いを誘い、悲しい人を見つめる視点は優しい。でも、自分
たちがどうしたいのかが見えてこない。活動を再開、これからを見守りたい。けど、
留まるのではなく、歩き出してほしいと思うねこ。
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