H・アール・カオス「エラン・ヴィタール−Eveの躁鬱−」
＠三軒茶屋 世田谷パブリックシアター(2002/6/7-9 4ステージ)
http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/
前売当日共 1･2階席（指定席）6000円 3階席 (自由席) 5000円
Sept倶楽部 1･2階席(指定席) 5500円 ユース割引 1･2階席(指定席)5000円
構成・演出・振付：大島早紀子 舞台美術：島田清徳 作曲・演奏：笠松泰洋
照明：小笠原純 舞台監督：北村雅則 音響：関克郎 衣装：朝月真次郎
宣伝美術：小田善久 写真：鷹野晃､inri 空間美術：Ｈ・アール・カオス
主催・企画制作：Ｈ・アール・カオス、有限会社東京アートファクトリー
制作協力：カンバセーション 提携：世田谷パブリックシアター
協賛：キリンビール株式会社 助成：アーツプラン２１、文化庁芸術創造特別支援
財団法人セゾン文化財団
出演：
白河直子、奥山由美子、菊池久美子、関典子、木戸紫乃、泉水利枝、小林史佳
林正子：歌唱（ソプラノ）
2002/6/8(土)晴 7:35-8:55PM(1'15) 前方より 客席9割(600人)
客層：20-30歳代中心に幅広く。女性7割。友人知人関係なアットホームさあり。
客入れ：特記事項なし。折り込みパンフ。Ａ５変形 4ページ。白河直子写真とデータ
掲載。別紙に予定。8月 春の祭典、アニュス・ディ（仮）＠宮崎、新潟。11月カル
ミナ・ブラーナ＠愛知。来年3月新作＠東京。物販は終演後ロビーにて。写真集、
ステッカー、Ｔシャツ、ポストカード。
久々にみるＨＲＣ。芸術性の高さに関わらず、敷居の低い親しみもてるカンパニ
らしく、お客はとりどり。広い年齢層、カジュアルな服装がいい感じ。
舞台。素舞台に装置持ち込み。テーブル、椅子。床に一面銀の布、周囲にヒダヒダ
白い壁。小道具に赤ボール。ハンドボール大を無数、部屋サイズ大を２つ使用。
構成。１人生まれ出た苦しみ、それ故の生の実感。白河直子と林直子コラボの生を
軸に、男女なダンサーの葛藤と和合が絡まる。赤玉な種と増殖の装置が効果。
具体的には下記参照。
陶酔、キモチ無重力。夢みるように美しいポリフォニー、白河・林コラボ。スパーク
するガチンコ勝負、スリリングなコロスダンス。ここにいれて幸せです、気分を
感じるねこ。白河ソロ、絶品。舌の先でとろけるように美味しい。空気を泳ぐ魚の
ように優美な動き。感情の放射がダイレクトに突き刺さる鋭さ。林さんとのコラボは
歌の翼にのって つうのは白河さんのためにある言葉なんね、とうなずきの共鳴競演
ぶり。なんか無心に楽しんじゃったですねこ。
コロスダンスは、白河さんとか相方（男女）との関係性あれこれ。ワイヤ吊りの
アクロバチック、テーブルでの濃厚な絡みとか、エロ激しくも美しさ忘れず。
これでもかと繰り広げられるイメージの圧倒感も魅力。他、布や、どでかボールを
使ったりと演出効果あれこれ工夫。ソロは至近でみたけれど、こちらは引いて俯瞰
したいなと、困ったところ。やっぱ、リピートしないとぉ、ですかね。
構成 覚え書き
・天上から光の柱、その下に白河直子。紗を繭のように下半身にまとい、胎児のように
孵化し、泳ぐような動き。蠢くような弦、パーカッションでプリミティブなリズム。
激しく痙攣めいた動き。
・銀の衣装の歌姫・林正子、下手に登場。アリア(曲、忘れ）。床でのたうち、手を
さしのべる白河。背景壁はひだのある白壁、床は銀の一面に変わり。黒から銀の世界
白河立ち上がり、全身をうねるように回し。白河と入れ替わるように、白ワンピの
ダンサーが下手。ワイヤ吊り、湖上をすべるように踊り。
・赤小玉をもった黒づくめの三人。掲げて、上下に動きながら登場。暴力的に激しい曲
アリアとたぶりながら。巨大な赤玉が舞台奥を横切る。4人と2人でユニゾン。
・官能的な、ストラヴィンスキー？、曲。中央、椅子に白河。激しく狂おしく。床に
明かりで四角、いくつか。白河歩みでる。背後に巨大赤玉。前後に打ち震える。
より激しく。下手前のテーブルにつく。林、メニューをもってくる。舞台には
黒づくめの6人がワイヤ吊り。仰向けのまま、空中に浮かんだり。白河、憔悴した
面もちで座り。スモークが床を満たし。白河は六人の中へ。ユニゾンで回転、
逆さ吊りする六人、白河恐れおののくようにして。
・倒れた椅子。林登場。アリア（曲、忘れ）。左右、舞台幅に光の道。白河、歩み、
道ばたを這い。周囲には仰向けになって、進む人たち。白のひだ壁。黒テーブル３つ
、それぞれに黒のスリップ姿の女三人組。一人、女王然とした女、赤玉を手に取り、
顔に塗るようなしぐさ。女たち、赤玉を落としながら、移動。テーブル。銀の皿を
使ってのパフォーマンスとダンス。破って手を、足を、首を出したりして。女は赤玉
を拭いたり、口を付けてすったり。黒服(男役？）三人、スリップ姿三人のやりとり。
・収縮？する赤玉。のぞくように女。曲、アベマリア。舞台両袖上方から吊られた、
ハンモック状の生成布に白河。上方から赤玉が雨のように降ってくる。ハンモック
でのけぞり、横に回ったりと動き。床、ハンモック、床と移動。再びハンモックを
ブランコのようにして大きく揺れる。床に女たちと男役2人。
下手袖から巨大な赤玉が顔をだし。四人の女たちがユニゾン。男役2人、それぞれの
ハンモック（追加して三本）に身を絡ませる。女四人床に転がる。三つのハンモック
に男女ペア、そして狭間に白河ソロ。男役、白い粉を播き、巨大な赤玉は爆発。
中の小さな赤玉は周囲に散らばる。
・曲。グレゴリオ聖歌？。女三人、ハンモックに身をあずけ。白河はその横にたつ。
女三人、空を歩むような仕草。男役三人、ユニゾンで白河と対峙する。男役はワイヤ
吊り、女三人と狂おしく絡む。白河一人。床を転がり、腰をかがめ、手を屈曲。
揺れて、仰ぎ見るような仕草。
・一面のブルー。林登場。ヘンデルのアリア（有名なのにタイトル出ずねこ）。上手中央に
白河。曲に身をゆだねるように。天を仰ぎ、床に赤玉、転げながら立つ。赤玉は次第
に数を増してあつまってくる。一つの玉をとり、抱えるあげ、転げながら絡まる。
プッチーニのアリア（有名な以下同文）。喜びを歌い上げるように。白ワンピの女が
いったん、入れ替わり、再び白河。壁は白壁、舞台はしだい、明るく白光につつまれて
いく。
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