ＲＵＰ　ＨＡＫＡＮＡ

　ＲＵＰ「ＨＡＫＡＮＡ」（「いとしの儚」より）

　＠渋谷　ＰＡＲＣＯ劇場(2002/7/5-22　21ステージ)
　http://www.parco-city.co.jp/play/
　全指定　前売り当日とも7800円
　　＠大阪　近鉄劇場8/1-4　4ステージ

　作：横内謙介[扉座]　　演出：杉田成道　企画：山田良明、堤　康二
　衣裳：ホリ・ヒロシ　美術：横田あつみ　音響：井上正弘　照明：中川隆一
　振付：川崎悦子　ヘアメイク：小島裕司　所作指導：林　千枝　音楽：玉井悦子
　殺陣・アクション指導：新堀和男　舞台監督：矢野森一　演出助手：長沢弥生ほか
　宣伝美術：河野真一　製作：祖父江友秀、大金ふみよ
　プロデュース：佐藤　玄、菅野重郎　主催：フジテレビジョン
　製作：(株)パルコ、(株)アール・ユー・ピー
　出演：
　井川　遥(公式HP）　：儚（はかな）
　山崎銀之丞：鈴次郎

　谷原章介　：ゾロ政
　六角精児[扉座]：青鬼
　
　円城寺あや　：女郎屋の女将、鬼婆
　皆川猿時[大人計画]　：おかまの三木松

　冷泉公裕　：生臭坊主妙海
　鈴木祐二　：殿様、菩薩
　今奈良孝行[ＨＪ]：ムササビ一家の親分、商人
　中坪由起子[HJ]：紅百合お銀
　新井友香[HJ]　：宿屋のお福
　
　山本　修　：中　盆
　池田朋之、小川智之、平岡陽祐、門脇　亨、翁長　卓　：若い衆
　中村千春　：こども
　noyori　：花売り
　
　ホリ・ヒロシ：賽子姫（脇遣い：吾妻豊隆）
　河原雅彦[HJ]：鬼シゲ

　2002/7/6(土)晴れ　7:06-10:03PM(90/休15/68)　前方より　客席９割(400人)
　客層：20才代最多、女性過半数。男女とも3人グループ、カップル結構。
　客入れ：当日券開場時にあり、詳細不明。ロビーはお花でジャングル。
　物販。パンフ(A4版　44ページ　1500円　美麗写真多数。まちゃぴこへのクドカン
　コメントに笑い）ポスター1000円　台本1500円。

　３年前上演の扉座・ヨコウチ脚本、「北の国から」のフジＴＶ杉田成道・演出にて
　井川　遥・初舞台。
　舞台。座敷島舞台。晒されたように渋色。前方～下手奥側に本水を湛えたＬ形水路
　を巡らし。離れ島が下手と正面奥、中央と段々と繋がり。

　お話。戦前の地方都市、鬼と人間が同居する不思議な処。流れ着いた、生来の博徒・
　鈴次郎。ツキの姫に愛されて、ここでも負け知らず。今日も鬼に勝利して、理想の女
　を手に入れる。それは死体を集めてつくった絶世の美女、ぽっちゃり唇でなんといっ
　てもパイオツがあ、な。しかし、１００日を経て身と心が一緒に人間となるまで抱く
　こと禁止。いたせば、水となってしまうという。しゃあないと世話をやく鈴次郎の
　もと、野放図に成長していく、その子・儚。美しい容姿に似合わぬ阿呆さを哀れんだ
　僧侶は、鈴次郎に教育を提案。説得された鈴次郎は今までない温かな気持ちとなり、
　金を払い、儚を託す。自らに待ち受ける破滅は、思いも寄らずに。

　井川遙、銀ちゃんスペシャル。人に焦がれる思い、切なすぎの儚。人としての優しさ
　に芽生えた故、窮地に陥り、辛すぎる鈴次郎。二人の悲しみ止まらず、慈しみ零れる
　、大悲恋。その様は、無慈悲な神様に御される、ままならない世の暗闇に瞬く燈火の
　よう。儚く、しかししっかり温かな感触がして、しみじみ沁みるねこ。

　後半の重さをおもんばかってか、前半アニパロな笑い含み。荒くれ鈴次郎の照れ隠し
　とか、決めてギャグなど、少女マンガにありげ描写。菩薩登場ら、よくわかんない
　ギャグはちょっと蛇足感。一気呵成に加速する、純直球ドラマとして凝縮希望ねこ。

　役者。と言うわけで、ひたすらとりわけに、二人の舞台。もっと小さな劇場ならなお○な
　集中度。原石かくや、の井川遥さん。作らない魅力が魅力。入魂・銀之丞。惑う姿に
　人間味溢れて素敵。三角関係に美しく無慈悲な神様・賽子姫。クール、悋気？の発露
　も微妙にして○。サブキャラ達。みな器用にこなし、そつなさ過ぎ、出番少なすぎで
　物足りなさあり。自由に泳ぐ、鬼・河原雅彦。女優なるもの好演・皆川猿時。かっこよさげ
　でぴりりと刺身のつま・谷原章介。とか印象。

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