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 iOJO! オッホ「タイポグラフィの異常な愛情」

 @新宿 THEATER/TOPS(2005/1/2-10 12ステージ)
 http://members.at.infoseek.co.jp/theatertops/
 全指定 前売3200円 学生前売2500円 当日3500円 学生当日2800円

 脚本・演出:黒川麻衣 演出補:人見英伸 照明:正村さなみ[RISE]
 音響:中田摩利子[OFFICE my on] 選曲:村山章 衣装:小西悟士
 舞台美術:横田なをみ 舞台監督:コガチマユミ 演出助手:加藤康宏、関藤隆治
 宣伝美術:石澤宏修 制作:加藤康宏 オッホ
 東京都文化活動の都施設の解放事業
 出演:
 上野雅史 :イワタ教科書体(大学研究員、小説家志望)
 小畑智子 :Helvetica (その後輩。出不精の彼を故郷へ誘う)

 人見英伸 :新ゴシック(新ゴ Helveticaの兄)
 村上寿子 :ナール (新ゴの部下 Helveticaのいとこ)
 佐藤治彦 :ゴナ (新ゴ 系列会社勤務 Helveticaの叔父)
 岡ユミコ :Osaka (新ゴ家メイド)

 今林久弥[双数姉妹] :平成明朝体
 峯崎伊万里:リュウミン(平成明朝体の妻)
 佐藤需  :勘亭流 (道楽者)

 細川洋平 :Times(ホテルの泊まり客)
 菊地春美 :POP  (便利屋)
 市村美恵[水性音楽] :麗雅宋(ホテルの泊まり客)
 杉山将己 :DIGITAL(倉庫管理人)
 佐藤志織 :Peanut (レストランオーナー)
 牧野直英 :古印体 (ホテルオーナー)

 2005/1/8(土)晴 7:35-9:30PM(1'55) 中段より 客席9割(50人)
 客層:20-30歳代中心、男女半々。
 客入れ:劇場正面に大きな宣伝幕を掲げ。近頃にないゆとりの客席配置(8列×7=
 56?席。通常の半分以下)。3,2,3列ごとに通路、これで千鳥配置だと満点。客席
 誘導随時あり。折り込みパンフ。B5 3ページ。挨拶。登場人物に印刷文字(タイポ
 グラフィ)の書体(個性)を与えるアイデアについて。配役(書体文字で印字)。
 予定掲載。次回公演。3/11-13 GGフェス特別公演「タイタス・アンドロニカス」。
 
 舞台。白黒のパネル三方。アルファベットの活字が大小織り込まれ。正面のが受付
 然(ホテルフロントなど)、背景の文字はg?。上手側に開口、下手側に通路を
 挟んで、収納戸とワゴンをしこみ。
 
 お話。1人ボッサリしている大学先輩・イワタ君を誘う後輩・ヘルベチカ。自分の
 里帰りのついで、旅行はいかがと。湖岸のグーテンベルグはなんもなし、ヘルベチ
 カの家・ゴシック家は地元の有力者。当主である兄はやり手っぽく、でもシスコン。
 町民はどこか粗野。イワタ君ここでもないがしろでボッサリ。そんな所に事件、
 ヘルベチカが行方不明、さらに殺人予告ととれる手紙。ゴシック家と確執がある
 明朝体家も含め、次々と人が死んでいく。犯人は誰?、なぜ?。作家初のミステリ
 ーとか。

 趣味趣向な外観も、繊細な観察眼と機知の冴える中身は変わらず。活字体への偏愛
 がなせる?キャラ設定。わかるよな、わかんないような面白さ、その趣味がない
 ねこにはうーん!?。ミステリーでいかにもなステレオタイプキャラ、展開に、
 ハンをうったよな書体イメージは嵌り(逆に嵌らず)。こちらはお約束の楽しさ
 あり。

 探偵気取りのイワタ君を狂言回しに「殺人事件」で牽引もお約束。しかし、期待
 されるよな人間ドラマとはせず、単純な怒りと報復の結末で断じてしまう。装う
 ことをしない、人を見る鋭い視点がらしくて○。シリアスな物語をべたに沈ませ
 ない、音楽、演技らポップな演出にも好感ねこ。

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