＠新宿御苑前 サンモールスタジオ(2006/8/31-9/3 7ステージ)
http://www.sun-mallstudio.com/
前売 自由席2500円 指定席2800円 当日3000円
作・演出：前川知大
舞台監督：小野八着[JET STREAM] 舞台美術：土岐研一
照明：松本大介[enjin-light] 音響：鏑木知宏[Sound Gimmick] 選曲：303
演出助手：矢本翼子 衣装：吉岡麻衣ほか 宣伝美術：高井真 働き者：森下創
制作：吉田直美
公式HP http://www10.plala.or.jp/ikiume/
出演：
奥瀬繁[幻の劇団見て見て]：時枝悟（瞑想とカウンセリングのセミナー主宰）
岩本幸子 ：神崎恵（セミナー受講者）
緒方健児 ：天野元也（姉・真言が行方不明）
宇井タカシ：佐久間一郎（姉弟の友人）
岡部由美 ：夏目（姉弟の友人・漫画家）
國重直也 ：二宮（姉弟の友人）
池上ゆき ：矢口（真言の友人・キャスター）
盛 隆二 ：桜井（天野の知り合いの刑事）
浜田信也 ：八雲（桜井の同僚・矢口の友人）
櫻井麻樹：シュレディンガー
2006/9/2(土)晴 1:12-2:52PM(1'40) 後方中央より 客席超満員(110人)
客層：20歳代中心、男女半々。同性3人組がなぜか多め。
客入れ：ベンチ2列、雛壇にパイプ椅子6列がみっちり。指定9番が通路脇席。若い
番号は早め入場が吉。まめに空席チェックと誘導あり、詰めはなし。舞台幅に
わたる芝居なので、中段以降の中央が見やすし。冷房は強め。折り込みチラシ厚め
ビニール袋入りで親切。折り込みチラシ B5 4ページ。長文挨拶、予定、配役、
スタッフ。次回公演。3/16-21＠吉祥寺シアター 9/12-16＠青山円形劇場
物販。台本800円。カーテンコール1回。
6月赤堀雅秋演出「散歩する侵略者」をみて興味引かれて今回ねこ。前売完売、土曜
ソワレ後追加ステージの盛況。来年は青山円形らへの進出も決まった注目株。
舞台。半地下ムードの独特。後方に横、上手に前後通路。囲われた手前側が主舞台。
通路下に食器ら小道具類を置いて見せ。下手袖側の壁に本や人形らをおいた棚。
正面上方、墨絵な模様の明かり取り窓。
お話。天野は知り合いの刑事に気がかり相談。失踪した姉・真言の留守電・彼氏から
のメッセージに奇妙な音が度々入っていると。桜井は分析した音が示す場所で、真言
の死体を発見する。音は死んでいた真言自身の声というあり得ない謎。やがて、真言
の知人達は彼女の言葉を無意識に語り始める。
真相を追う刑事は、瞑想とカウンセリングのセミナーを主宰する男に行き当たる。
彼の説明は信じがたいもの。真言は瞑想の果て、死後＝向こう側の世界から現実＝
こちら側に自身を再生することに成功した。いわば解脱者。再生＝いたこのように
繋がる・選ばれし者達をプレイヤーと呼ぶと。集団催眠かと疑い常識を信じながら
も、刑事は現実化するあり得ない出来事に打ちのめされ、やがてのめり込んでいく。
ちとくらっとくる超現実感、強い筆圧にうーみねこ。超常現象が現実味を帯び、世界
を侵食していくサイコホラー。奇天烈な設定と楽しみつつ、傍観に済まぬ迫真さに
ちとひるむねこ。追慕の念、自身の孤独や不通の現実ら、胸底をきりりと痛める
共感故かしらん。
会話（言葉）勝負で揺すぶりを掛けてくる力自慢、伏線らを紡ぐ手腕が光り。演出は
シンプル。ゆうとろ時なオレンジや陰影ある照明が「越えて繋がる」「溶け合う」
物語に沿い、ムーディ。言葉による分、説明がち、逆に舌足らずでもどかしいとこ
あり。別の演出、役者でもと思わせたり。登坂の勢いを感じる劇団、次作が楽しみ
ねこ。
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