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 壱組印「やや黄色い熱をおびた旅人」

 @新宿 THEATER/TOPS(2007/7/5-16 14ステージ)
 http://theatertops.at.infoseek.co.jp/
 全指定 前売4200円 当日4500円
 
 作:原田宗典 演出:大谷亮介 音楽:野田晴彦 振付:本間 憲一
 歌唱指導:満田恵子 照明:富松博幸 音響:二木くみ子 衣裳:三茶小町
 美術・舞台監督:野口毅 宣伝写真:塩谷安弘 イラスト:長岡毅
 友情デザイン:原研也+家田順代 制作:中野 良恵(team BooGie)
 プロデューサー:有本佳子(プリエール) 企画・製作:壱組印
 出演:
 草野徹  :森盛成
 大谷亮介 :顔にキズがある兵士、上等兵、ムツキ氏、イバン、鷹高
 さとうこうじ:マッコーネン、ボリスの母親、クロード、難民
 水内清光 :アフエエルキ、兵士1、ネーシャ、真木
 藤崎卓也 :兵士2、ボリス、ミャンマー兵
 福田佑一郎:兵士3、ウェイター、チャイ
 大塚健司 :兵士4、アドナ、トムヤン
 板垣桃子 :女医、ウェイトレス、エバ、吉永さおり
 一青妙  :森の妻みつ子、オオガタ女史、スーチー
 小野康子 :診療室看護婦、ジュネーヴの運転手、メイワン、ワヤン

 2007/7/8(日)曇 2:00-3:52PM(1'50)最前方上手 客席9割?(110人?)
 客層:大人よりの老若男女。女性過半数。
 客入れ:ロビーに原田氏の取材旅行中イラストを掲示。ベンチ1、ひな壇に椅子
 12列。折り込みチラシそれなり。折り込みパンフA5 挨拶、配役、スタッフ。
 カーテンコール1回2分。

 2年ぶり公演。原田宗典の新作を、大谷亮介の演出にて。

 舞台。ベニヤ製トランクの山、上空に縦横にひもを渡し。三方壁際に階下からの
 出入口。立ち上げる木枠には一部緑に塗られ、木に見立て。開演前、下手奧の搬入
 口は開かれ、靖国通りのカラオケ店看板など見え。
 
 お話。若くもない日本人作家。エリトリア、ユーゴスラビア、カンボジア、タイの
 紛争地帯とジュネーブを巡るドキュメンタリー仕立て。植民地支配の傷、内戦と難民
 、薄い援助と過酷な気候。日本にいては見えない苛烈な実状が、出会いの中から
 描かれていく。

 機動性のよい音楽劇。テーマはずっしりと重し。一人多役でくるくると早変わり。
 トランク、布を自動車や家やら見立て。手拍子、楽器、口笛でしばしば演奏、SE
 は肉声。大谷さんらしい、シンプルながら多彩で動きのよい舞台。なるも、戦争と
 平和テーマはヘビー。戦争ははっきり見えるのに、平和の姿はいっこうにわからない
 平和は金がかかり、守る活動は特権と中央、しかし現場は過酷。演出で遊んでも、
 手放しとはいかないのはやむないところ。
 
 役者。おじさん役者達がいい感じ。達者で肩の力がほどよく抜け、やるときは熱く
 て○。板垣桃子さん。さわやかな熱気が印象に残ったねこ。

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